毒にまつわる話では人だけでなく当然動物たちもその被害にあっています。過去には、人だけでなく馬や犬など人間以外の生き物も犠牲になった例があります。
動物たちもその毒に耐えかねて生きていられず、ショック死したといわれているのです。この植物の前では人も馬も犬も関係ないということなのでしょう。その結果、最悪の独走とまで言われるようになりました。
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ギンピーギンピーは軍事目的で利用された?
痛みが伴い人や動物を問わず苦しめてきたその植物は、過去にとある利用を考えられていたといわれています。その利用目的が軍事利用です。あまりにも人体に影響力のあるその毒の効果に目を付けた人が、武器として使えないかと考えたのです。
イギリス軍隊が興味を持ったという情報も!
あまりにも強い植物に含まれる毒とその被害の大きさから、過去には軍事利用を目的に戦闘に活かそうと考えた国があるといわれています。その国がイギリスです。一種の生物兵器の様に使用することで効果を発揮すると考えたようなのです。
空気中にこの刺毛をばらまくことで、呼吸により体内に吸収され効果を発揮するように開発されていたようです。しかし、最終的にはこの軍事利用は未遂に終わり使われることはなかったといわれています。
ギンピーギンピーの分布情報 !
軍事利用されるかもしれないなどという過去もったわけですが、身近に生えていたら困ると考えた人もいるでしょう。ではどこに生えているのでしょうか。その分布状況をお伝えしましょう。
オーストラリアを原産とする
実はこの植物、生えているエリアは非常に狭いです。その地域とは、オーストラリアです。原産をオーストラリアとし、特に北東部にあるクイーンズランド州と呼ばれるところに群生しているといわれています。
もちろん、オーストラリア全域に委j制しているので危険なのですが、南部では希少ともいわれています。限られた地域しか自生することができないので少し安心することができるでしょう。
ニューサウスウェールズ州では絶滅危惧種
群生地に関して情報を紹介すると、どうやらオーストラリア北部では自生していますが、南部では希少で、それも絶滅危惧種に指定されるほど珍しいらしいのです。
実は生活圏のすぐ近くに!
限られた地域でのみ群生していることはわかりましたが、とはいえその土地に住まう人にとっては危険視されていることには間違いありません。というのも、この植物が軍勢する条件が、熱帯雨林の中でも特に日の当たりやすい地域だというのです。
その地域は現在も人が生活している地域と近い位置にあり、生活圏に大変近いためかなり危険と考えられています。これまで過去に悲惨な事例があったことを考えると、現地の人はまだまだ安心できない状況であることには変わりません。
ギンピーギンピーは実は日本にもある?
日本にもこの恐ろしい存在はあるのでしょうか。日本の様に狭い国で生えているところなんてあれば、安心して山など歩けなくなってしまいそうです。
おそらく日本にはない!
結論から言うと、これまでこの植物の存在は日本では確認されていません。どこにも生えているとの情報はありません。恐らく日本では自制できない環境であり、その存在は現在も生えていないといえるでしょう。
同じイラクサ科の植物はある
この植物は日本に自生はしていませんが、同じイラクサ科の植物の仲間ならば存在が確認済みのことは知っているのでしょうか。今回紹介した植物の様にとてつもない物ではありませんが、仲間は存在します。
また、毒を持っているものもあります。もちろん本植物のようなひどい毒は含んでいませんが、刺毛を持ち危険なものもありますので注意をする必要はあります。
ギンピーギンピーを食べることができる動物もいる
人や動物までもその毒牙にかかってきた事例があるのですが、そんな絶望的な状況の中、なんとこの毒を攻略した生き物も存在します。毒の影響を全く受けず生きていられる存在があるのです。
アカアシヤブワラビー
毒の影響を一切受けない存在がこのワラビーです。このワラビーはオーストラリア地方の地域特有の生態系の中で進化を遂げてきました。その中でこの植物の毒を受け付けない体になったようなのです。
痛みを感じることもなく、さらには葉に生えた刺毛を意にも介さず食べることもできるようで、その毒が効かないことは多くの人を驚かせたといわれています。
別の小型哺乳類や虫や蝶類
さらにこの毒性を克服した生物を調べていると、別の小型哺乳類や虫、蝶類など一部の生物はどうやら痛みを感じることもなく、さらにワラビーと同様に葉っぱを食べることもできるようなのです。
この生物たちもこの毒性のある植物を食べられる理由は、オーストラリア独自の生態系の中で進化してきたためといわれています。
ギンピーギンピーは実は食べることができる!
平然と葉っぱを食べる動物たちの情報を聞いて、まさかそんなことができるものがいるなんてと驚いている人も多いでしょう。しかし、実はこの植物の実は食べられると考えられています。
果実が食べれると言われている!
食べられるといわれている果実。心配ないのかと不安に思う人もいるでしょう。実はこの果実にも当然の如く刺毛があります。果実にある刺毛も葉っぱにあるものと同様なので、うかつに触ったり食べたりなど言語道断。
リスクを伴う果物と考えていいでしょう。現地の人でもどうなのか確認はできませんが、もしあったとしてもしっかりと情報は確認しましょう。
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ギンピーギンピーと同じイラクサ科の植物の種類!
この怖さを聞くと、同タイプのイサクラ科に興味を持ち始めた人もいるでしょう。ここまで毒があるのかまでは網羅することはできませんが、どれほどの数があるのか、日本にも自生している種類はどれほどなのか紹介します。
54属2600種がある
本植物をはじめとするイサクラ科の植物は世界的に見ると、およそ54鏃2600種類あるといわれています。その多くが大なり小なりの毒を持っているので刺毛に注意する必要があります。
日本には12属40種!
世界的に見てその存在の多さはわかりましたが、日本での自生はどうかというと、12属40種類もの数が認められています。。もちろん刺毛の確認はされているので、当然注意を怠ることはなしにしましょう。
その他関わりたくない猛毒生物
あまりにも怖い身近な植物。偶然でも過去の事故の例を見てきたことで危険の大きさはわかりましたが、まだまだ世界には一見おとなしそうな植物でも毒持ちの存在がいます。
マンチニール
世界で最も危険な樹として登録されているほどの植物で、一見するとおいしそうな実をつけますが、もちろん毒があり、万が一毒が体内に入ると激しい痛みを伴います。
カエンタケ
カエンタケは聴き慣れない言葉かもしれませんが、実は日本にも生えているキノコです。奈良県では大量発生で問題視されており、誤って口に入れてしまうと発熱や嘔吐、手足のしびれなど激しい症状を起こします。
また、最悪の場合死に至るケースもあるといわれています。厄介なことに、カエンタケ付近の空気中の成分にまで毒があるというのだから驚きです。近寄ることすら危ないので他人事ではないのです。
危険な生物や植物と出会ったら
植物と出会ってしまい、なおかつその毒に感染することになった場合どうすればいいのかというと、その対処方法は毒によって様々なので一概には言えませんが、すぐに医者に行くことです。
勝手に刺毛など取り除こうとする人もいるようですが、誤った対処を行うと体にさらに毒が入ることもリスクとして考えられます。医者に行き正しい対処方法を取ってもらうようにしましょう。
ギンピーギンピーは知れば知るほど恐ろしい植物!
あまりにも恐ろしい植物。そのとてもつもない毒と存在感を感じることができたでしょう。知れば知るほど恐ろしいこの植物を、けっして甘く見ず、万が一出会った時には近づかないようにしましょう。
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