肌の露出を控えること自体は、全ての害虫対策に言えることです。草木の生い茂る野山を歩く際、草木によるかぶれを回避することもできます。種類によっては服に噴霧しても効果を発揮する虫除けスプレーもあります。
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アオバアリガタハネカクシを家に入れない!
人間の血液や食料を求めることはありませんが、光には引き寄せられるアオバアリガタハネカクシ。つまりは人家の明かりに誘われて、侵入してくる可能性があるのです。成虫の増える梅雨~夏にかけては何らかの対策が必要です。
家に入れないように
ドアを開けたまま放置しない、窓は網戸を閉めてから開ける、室内用防虫スプレーを使うなどが効果的です。もっとも網戸だけでは隙間から侵入される可能性があるため、網戸~窓近くの外壁まで防虫効果のあるエアゾール、またはスプレーを噴霧しておくことがおすすめです。
入ってしまったら手で触らない!
被害を防ぐ上で最も大切なことは、この昆虫の体液に触れないことです。すでに肌に付いているところを発見した場合は、潰さないようタオルやハンカチなどで払いのけて下さい。潰すと体液が出てしまうので、たとえ布越しであっても、接触のリスクが高まります。
アオバアリガタハネカクシに効く防虫グッズ3選
以下がアオバアリガタハネカクシを含む虫から身を守る上で有効な防虫グッズ3点です。まずは素肌に寄せ付けないこと、次に家の中に入れないことという二つの観点から商品を選びました。参考にしていただければ幸いです。
フマキラー・スキンベープ 虫除けスプレー
「接触すると危険!」なら、まずは肌に寄せ付けない。
- 肌だけでなく服につけても虫除けの効果が得られます。
- 成分の都合上、プラスチックや革は噴霧すると溶ける可能性があるので注意してください。
- 乳幼児や肌が敏感な人は、上腕の内側等に少量噴霧し、異常がないことを確かめて使用しましょう。
商品詳細
- 内容量 : 200ml
- 適用害虫:蚊、ノミ、トコジラミ、イエダニ、サシバエ、マダニ、ブユ、アブ
- 商品サイズ (幅X奥行X高さ) : 73×37×220
フマキラー・虫よけバリア アミ戸窓ガラス
網戸や窓ガラスに近付けない対策を。
- 網戸や窓だけでなく玄関灯など、害虫の集まる様々な場所に使用できます。玄関灯に噴射する際は、明かりを消してから使用してください。
- 害虫に噴射することで直接退治することもできます。
商品詳細
- 内容量 : 450ml
- 適用害虫:羽アリ、ガ、カメムシ、ユスリカ、ヨコバイ、ウンカ、アブ、チョウバエ、ブユ、クモ、ハチ
- 商品サイズ (幅X奥行X高さ) : 66×66×240
「網戸用防虫スプレーは面倒!」という方におすすめ。
- 網戸に貼るだけで、長期間に渡って虫の侵入を防止できます。
- 取り替え時期が一目瞭然のインジケーターがついています。マジックテープ式なので取り替えも簡単です。
商品詳細
- 原材料・成分等:トランスフルトリン(ピレスロイド系)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、溶剤、他1成分
- 商品サイズ (幅×奥行×高さ) :143mm×30mm×185mm
防虫グッズについてもっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
アオバアリガタハネカクシは庭いじりで出会う?
家への侵入は防止できても、庭いじりをする際、遭遇を避けることは困難でしょう。近くに平野の湿地などがあればなおさらです。草木があり、水を撒いて湿度が高ければこの昆虫の生息しやすい環境と大差はありません。他の虫への対策や日焼け対策で帽子、手袋、防虫スプレーなどをしておけば被害を抑えることができます。
アオバアリガタハネカクシは駆除できる?
アオバネアリガタハネカクに限定した話ではありませんが、根本的な駆除は困難です。好んで人に寄ってくるでもないので、まずは見つけても近付かないようにしましょう。子どもや高齢者に危険と判断した場合は、棒きれやうちわで潰すか、靴で踏むなどが適切でしょう。
アオバアリガタハネカクシの天敵
体内に毒を持ったアオバアリガタハネカクシに対して、ヒトのとれる最善策が「直接的な接触の回避」であることはすでに説明してきた通りです。一方、そんな虫を相手に天敵と呼べる生物は果たして存在するのでしょうか。
天敵は存在しない
現状この昆虫に対して確かな天敵は存在しません。そもそもなぜ地球には毒のある生物が存在するのでしょうか。毒によって身を守るため、獲物の動きを封じるためなど諸説ありますが、そのうちの一つに「種の存続のためである」とする説があります。
たとえば、あなたが捕食者だとして食べた虫が美味しくなかった、それどころか酷い嘔気や腹痛に見舞われたとしましょう。そうなれば、もう二度と同じ色や形をした虫を食べようなどとは思わないはずです。当然食べられた虫はそれまでですが、そうやって種全体の存続に貢献しているのです。
アオバアリガタハネカクシは害虫なのか?
これまで人間にとってこの昆虫が持つ欠点に着目してきましたが、ならば彼らは害虫なのかと訊かれるとそうとも言えません。なぜなら、アブラムシやフタオビコヤガなどの作物に被害をもたらす虫を食べてくれるからです。病害虫とも益虫とも言い切れない二面性を備えた虫。それがアオバアリガタハネカクシなのです。
アオバアリガタハネカクシだけじゃない! 他にもいる体液に毒を持った虫
体液に毒を持っているのは、何もアオバアリガタハネカクシに限った話ではありません。以下で紹介するのは、その中でも外から家に入って来たり、庭で見つかる可能性のある虫です。身近なところで遭遇する可能性があるため、特徴を把握しておきましょう。
アオカミキリモドキ
カミキリムシに似た体を持つ小型の甲虫類です。日本には約40種類が生息していますが、そのうち半数以上が毒を有しているとされています。成虫の体長は10~16ミリで、生息地は広く平地・山地を問いません。
5月~7月初旬にかけて出現し、アオバアリガタハネカクシ同様光に引き寄せられる性質を有するため、屋内でもしばしば目撃されます。体に強く触れると、カンタリジンと呼ばれる血管刺激物質を含む分泌液を出し、水疱状皮膚炎を引き起こします。この特徴から「ヤケドムシ」、「デンキムシ」という別名で呼ばれることもあります。
キイロカミキリモドキ
アオカミキリモドキと比べて少し遅い6月~7月にかけて出現し、同じくライトに誘引される性質を持っています。体液に皮膚炎を起こすカンタリジンを含んでいる点も同様です。これは成虫だけでなく、卵、幼虫、蛹、全ての体内に含まれています。有害物質を持っているのは、鳥などの捕食者を忌避しているからだと考えられています。
その他毒を持つ生物についてもっと知りたいという方は、こちらをご覧ください。
アオバアリガタハネカクシに注意しよう
外で遭遇する虫や動植物などには、少なからず菌類や寄生虫が付着しています。とはいえ、アウトドアやガーデニング、子供の外遊びを控えさせることが最適とは言えません。自然との触れ合いはストレス軽減効果があり、充実した生活を送る上で欠かせないことなのです。
この昆虫について詳しい生態はまだわかっていません。平野部の湿地であればどこにでも生息し、住宅地でも見つかる虫です。対処法だけ頭にとどめ、基本は触らず放置しておきましょう。接触したと思ったらすぐ洗い流して、気になるなら早期に皮膚科を受診してください。過剰に気にすることなく、アウトドアやガーデニングを楽しみましょう。
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