彼らの神は、スパゲティモンスターです。ミートボールに絡んだスパゲティと、そこから延びる触手。どう見ても、パスタのかたまりに目がある怪物です。大酒を飲んで酔っ払った状態で宇宙を創造しました。地球を創造した時は、調味料としての塩をまいています。だから海が塩辛くなったのです。そこから生命の根源が誕生しました。
空飛ぶスパゲッティモンスター教の「ラーメン」
キリスト教徒が祈りをささげる際、「アーメン」と唱えるように、パスタファリアンは「ラーメン」と唱えます。スパゲティもラーメンも、めん類は全て神聖な食べ物だからです。お祈りのたびにお腹が好きそうですが、教徒は至極真面目。その後実際にラーメンを食べるのも楽しいひと時です。
空飛ぶスパゲッティモンスター教の入信方法
愉快に過ごして世界を平和にする、それが空飛ぶスパゲティモンスター教徒の願い。そんな素敵な宗教に入信するには、どうすればいいのでしょうか。入信するために難しい儀式や約束事は何もありません。
誰でも入信可！他の宗教を信じていてもOK！
現在の宗教の多くは、排他的なもの。自分と同じ神を信じているか、もしくは異教徒という見方をしますが、空飛ぶスパゲティモンスター教はそんなことをしません。他にどんな神様を信じていてもいいのです。もちろん神道でも、アイドルでも、レスラーを崇拝していても問題ありません。
興味を持った瞬間から君もパスタファリアン！
空飛ぶスパゲティモンスター教徒は、自らをパスタファリアンと名乗ります（ラスタファリアンという、ジャマイカの宗教を信じる人たちの呼び名が由来）。パスタファリアンの資格は、空飛ぶスパゲティモンスターに興味を持つこと。そして偉ぶらず楽しく暮らすこと、それだけです。
25ドルで空飛ぶスパゲッティモンスター教の聖職者にもなれる！
信者は、特に出費を要求されることはありません。ただ、聖職者Ministerになるためには25ドルかかります。公式サイトからでも日本支部からでも、どちらでも申請可能。証明書を発行して貰えます。神さまの姿が描かれた金色のシールがまぶしく輝いています。
40ドル払うと、プラスチック製の証明カードも送ってもらえます。こちらにはフルカラーで神さまのエンブレムが印刷されています。日本支部に申請した場合、聖職者の証明書は3,300円。これをもって空飛ぶスパゲティモンスターの集会へ行くとヒーローになれます（かどうかは定かではありません）。
空飛ぶスパゲッティモンスター教の宗教活動
空飛ぶスパゲティモンスター教は、宗教なので、宗教活動もあります。もちろん、堅苦しいものは何もなし。宗教で人を縛ることをよしとしないのが空飛ぶスパゲティモンスター教。愉快に行きましょう。
空飛ぶスパゲッティモンスター教の正装
空飛ぶスパゲティモンスター教での正装は、海賊の姿にスパゲティの湯切りざるを被ること。海賊といっても、ソマリアなどにいるガチものではありません。楽しくがさつで自由なヤツラです。（2003年、2006年にパイレーツオブカリビアンが公開されていますが、そのイメージです）
正装なので、公式な場所へ出ることも可能。アメリカでは、免許証の写真は「医学的または宗教的理由がないと帽子などを付けてはだめ」という決まりがあります。そこで、パスタファリアンの女性がざるを被って撮影したところ、一度は却下されましたが後程許可されました。
その後、各国のパスタファリアンはこぞってざる写真を免許に載せるようになりました。その広がりはアメリカや西欧のみにとどまりません。正式に宗教として認められたわけではない国でも、公の場で名乗れるほどには認知されているということが分かります。
空飛ぶスパゲッティモンスター教のラーメンダン
ラマダンならぬ、ラーメンダンという日が決められています。ヒジュラ歴の第9月で、西暦に当てはめると毎年日程が変わります。2020年前後は春の1か月間にあたりました。その間の数日をラーメンだけ食べて過ごすという、非常につらい修行です。最後にはあまったラーメンを困っている人々に分け与えるのです（義務ではありません）。
