世界のカエルには自分の身を守るために強力な毒を持つタイプが多く存在します。ゴライアスガエルは毒を持っているのでしょうか?ゴライアスガエルは体外にも体内にも毒を持っていません。毒を持つ代わりに体を巨大化させることで環境に適合してきた種の生物sです。
毒性はなく食用にもされている
ゴライアスガエルは毒を持っていません。人間にとってはメリットが大きいです。メリットとは食用のこと。日本でも食用カエルという言葉を聞くことがあります。現代ではゲテモノ扱いされますが、鶏肉のようにさっぱりした触感でとても美味しいです。ゴライアスガエルも食用として沢山捕獲されてきました。
日本の食用ガエルはウシガエル
日本で食用ガエルといえば、ウシガエルの事をさします。ウシガエルは日本の色々な所で見かけることが出来ますが食用で輸入された外来生物です。1918年にアメリカから輸入され、食用として日本中に広まりました。鳴き声が牛のように大きく低く「げー、げー」と遠くまで響きます。
ほとんど鳴き声が無く大人しい
ゴライアスガエルは体が大きいので鳴き声もさぞうるさかろう!と想像しますが、このカエルは鳴くための器官をもっていません。鳴かないカエルではなく、鳴けないカエルなのです。カエルが鳴くための器官を鳴嚢(めいのう)と呼びます。ゴライアスガエル口をすぼめて口笛のような「ヒュー」という鳴き声が精一杯です。
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世界最強の毒を持つモウドクフキヤガエル
体の大きさが世界一がゴライアスガエルなら、世界最強の毒を持つカエルがモウドクフキヤガエルです。中南米に生息し自分の身に危険が迫ると毒性の体液を分泌します。この毒を吹き矢の先に塗ったことが名前の由来です。
青酸カリの1000倍の毒性を持つ!
猛毒の代名詞である青酸カリ。サスペンスドラマでもよく登場します。青酸カリで人間が死ぬには150~300㎎の量が必要です。モウドクフキヤガエルが分泌する毒の致死量は0.1~0.3㎎です。単純に1000倍の毒性があるのです。体中から毒を分泌するので背中を撫ぜるだけで死ぬことが出来ます。
ゴライアスガエルの飼育はできる?
ゴライアスガエルは日本でもペットとして極少量ですが流通しています。日本で飼育するためには非常に大掛かりな設備が必要で軽い気持ちで飼育することはできません。絶対におすすめしません。アフリカの家庭ではゴライアスガエルがペットとして飼育されることも珍しくないようです。
アフリカではペットとして飼われることも
ゴライアスガエルが生息する現地のアフリカではペットとして飼育されることも珍しくはないようです。もともと野生で生息しているので逃げ出しても生態系を破壊したり、逃げ出したカエルが生息していくことも可能な環境です。食用にされる事が多いカエルなのでペットの他にも家畜的な意味もあるのかもしれません。
ジャンプ力が強く家での飼育は難しい
日本で飼育をおすすめしない理由に驚きの「ジャンプ力」があります。80㎝を超す巨体にまで成長するゴライアスガエルはジャンプ力が凄まじいのです。なんと3m以上ジャンプするのです。3m以上飛び跳ねて水面に落ちる姿はまるでワニ。迫力は満点ですが飼育を考えるとお風呂サイズの水槽ではとても足りません。プールサイズの水槽が必要です。
ゴライアスガエルの他にもいる巨大蛙!
それではここでカエル界のビッグ3を紹介しましょう。トップはご存知ゴライアスガエルです。では3位と2位はどんなカエルなのでしょうか?この2種類も中々に興味深いカエルです。何と2位のカエルは日本にも生息しています。
アフリカウシガエル
アフリカウシガエルはその名の通りアフリカ原産のカエル。オスの体長は20㎝程度で1.4~2.0kgまで成長します。メスはオスの半分ほどのサイズです。下あごには敵と戦うための「牙」のような3本の突起があるのが特徴です。
オオヒキガエル
オオヒキガエル中南米原産のカエルで、最大24㎝程度まで成長します。このカエルはなんと日本にも生息しています!生息理由が面白く「外注駆除」が目的だそうです。南国のアイランド石垣島に生息しています。石垣島にいけば野生のオオヒキガエルに出会えるかもしれません。
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ゴライアスガエルに会える水族館
ここまでゴライアスガエルの生態を紹介してきました。実物のゴライアスガエルに合いたい!と思った方も多いのではないでしょうか。ゴライアスガエルに会うためには、アフリカまで行かなくても、ココ日本で会うこともできる水族館があります。その水族館がKawaZooです。伊豆半島のど真ん中にあります。
KawaZoo
KawaZooはカエル好きには超有名な施設で、日本最大級の体感型カエル館です。この体感型というのがこの水族館の最大の魅力です。館内にはいたるところにカエルが展示されており、普段では見ることが出来ないような角度でカエルに接することが出来ます。
エサやり体験もできる
動物園でヤギや羊にエサをあげる体験は各地にあります。ではカエルのエサやりはどうでしょうか?カエルのエサやりという貴重な体験がKawaZooではできてしまいます。カエル好きなら一生忘れることが出来ないドキドキ体験になるでしょう。
- 住所:〒413-0501 静岡県賀茂郡河津町梨本377-1
- 料金:大人(中学生以上)1,000円 小人(小学生)500円
KawaZooにいったらIZooにも行こう
KawaZooはカエルの楽園です。このKawaZooの近くには爬虫類を見て触れる体感型施設があります。それがIZooです。IZooにはゾウガメやイグアナやヘビやトカゲ等の爬虫類が沢山います。ヘビが苦手な方にはまったくおすすめしませんが、好きな方には天国のような所です。
IZooでこんなと事が出来る
爬虫類へのエサやり体験や、子供さんはゾウガメに乗って記念撮影も可能。そして大人気なのが爬虫類を持っての記念撮影です。爬虫類は体調によって登場する種類が異なりますが、ヘビを首に巻いて記念撮影が出来るんです。ヘビのぬめっとした肌触りが何とも不気味です。
- 住所:〒413-0513 静岡県賀茂郡河津町浜406-2
- 料金:大人(中学生以上)2,000円 小人(小学生)800円
ゴライアスガエルの頭数は減少傾向
ゴライアスガエルは絶滅危惧種に認定されています。絶滅危惧種とはIUCN(国際自然保護連合)が発表したレッドリストの事です。絶滅のおそれのある野生生物が2万5,821種掲載されています。この中にゴライアスガエルもノミネートされてしまっているのです。
絶滅危惧種に認定されている
IUCNで発表される絶滅の危機には3つのランクがあります。それがCR、EN、VUです。ゴライアスガエルはENというランクに掲載されています。3つのランクの意味を簡単に紹介しましょう。
- CR:近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い
- EN:近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの
- VU:絶滅の危険が増大している種
なぜ数が減っている?
ゴライアスガエルが絶滅の危機に瀕している理由はいくつかあります。第1の要因は人間による乱獲です。食用やペットのために捕獲されるほかにも、皮製品を作るための材料としても乱獲されました。第2の原因は温暖化を始めとした自然環境の変化です。地球規模の環境変化によってゴライアスガエルの生息地が減少しています。
ゴライアスガエルの絶滅を防ごう!
ゴライアスガエルを始めとして沢山の生物がレッドリストに載っています。地球誕生は約46億年前。恐竜を始めとした多くの生物が誕生し絶滅をするという事を繰り返してきました。現代の地球に根を下ろす我々は出来る限りの英知で環境保全に努めなければいけません。生物の多様性を担保するのは人類の子孫へのプレゼントでもあります。