魂の重さが21gは本当なのか?2人の実験内容とその真実を考える

人間には魂があると信じ、重さもあると信じて奇妙な実験を行った医師がいる、体液や汗や尿、酸素や窒素までも計算に入れており当時としては正当性を極めた実験で、結果「人の魂の重さは4分の3オンス(21グラム)となった」と紹介されています。

魂の重さ21g説に関する議論

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新聞に記事が載ると当然のことながら異論を唱える人が出てきました。同じように実験してみようという人物は当時現れませんでしたが、「こんな実験、意味が無い!」と反論する人が現れました。約1年に渡り新聞を介して2人の熱い議論は続きました。

クラーク博士との間で議論が勃発

記事を読んだ内科医オーガスタスPクラーク氏はマクドゥーガルの計量方法を紙面で大いに馬鹿にしました。彼の反論の内容は、人は死ぬ瞬間に肺が停止し血液を冷やすことが出来なくなる、体温が僅かに上がるため皮膚表面から汗をかく、故に失われた21グラムは汗の質量であるというものでした。

犬の場合に体重の変化が見られなかった事については、「犬には上に挙げたような機能が元々無いため、犬の実験で体重の変化が見られないのは当然だ」と述べています。勿論、M氏も黙って批判されていたわけではありません。血液の循環は死の瞬間に止まるのであり体温が上昇することは無いと反論しています。

他の学者からも結果を疑問視する声

サンプル数が少ない事を指摘する意見や、秤の性能、6人のうち望ましい結果になった最初の1人だけが結果として採用されているのではないか?という疑問や反論が何人かの学者から発せられていたようです。

マクドゥーガルが魂が肉体から抜ける瞬間を撮影した!

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止むこと無く批判が続いたため暫くは沈黙せざるを得なかったようですが、1911年、再びニューヨーク・タイムズの一面トップを飾ることになります。諦めてはいなかったのですね。今度は重さではなく魂の姿を捉えようと試みたようです。

星間エーテルに似た光を撮影

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今で言うキルリアン写真のようなものだったかどうか詳細は不明ですが、患者の死の瞬間を写真に撮ることを試みました。その結果、死にゆく人の頭の部分には星間エーテルに似た光が取り巻いているのが写っていたそうです。

エーテルは中世時代の物理学で、光が波動として伝わるために宇宙に満ちている触媒だとされていました。現代の科学では否定されています。この発表をしたことで科学者としては完全に浮いた存在になってしまったようです。発表から9年後に54歳で亡くなっていますが文字通り光の世界に還った博士は魂の真理を発見することが出来たのでしょうか。

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