奈良時代から使われている蒲黄(ほおう)は利尿(りにょう)、通経薬、止血薬として用いられます。 この効能から因幡の白ウサギの昔話は理にかなっていたと判断できます。
また、ステロイド・チハステロールといった有効成分が含まれ、日本では冬にミツバチの餌として利用しているところもあるようです。
ガマの穂は食べることもできる!
意外なことにガマの穂は食べることが出来ます。北アメリカでは、先住民たちが、ガマの新芽、根茎、茎の髄を食料として重宝されていたようです。小麦粉に花粉を混ぜて、ホットケーキ、パン、ビスケットのようなものを焼いて食べていたようです。
地下茎は天ぷら向き
地下茎は天ぷらにも向いているようです。若芽が良いようですが、白い根元を天ぷらにすると、ネギのような、ぬめりがあって美味しいとのことで詳しくは、橋本郁三の『食べられる野生植物大事典』に記載されているようです。
アボリジニは穂の部分を食べていた
なんとアボリジニは穂の部分を食べていたそうです。若い穂はローストし、硬い芯を残してまるでトウモロコシを食べるように周りの穂の部分を食べていたようです。おいしいのかどうかは定かではないです。
ガマの穂の綿毛は布団にも入れて使われていた
ガマの穂には更に利用方法があり、穂の綿毛を布団に使用していたようです。軽くて保温性もあるので寝具に使うというアイディアが昔からあるのも日本人ならではではないでしょうか。もったいない精神が昔からあったことを証明しています。
綿毛を入れて暖を取っていた
その昔、綿がなかったころにふわふわの綿毛をふとんの中に詰めて暖を取っていました。もともと蒲団(ふとん)は蒲の葉を編み座禅を組む時に使われる円座を指し、寝具の蒲団(布団)はガマの穂綿や藁羽毛などを布で包んだことからだと言われています。
もともと「蒲団」の漢字
「ふとん」という感じを変換すると「布団」と「蒲団」が出てきます。「蒲団」の蒲はもともとガマの葉を編んで作った、丸い敷物・座蒲団を指しています。江戸時代以降になると、綿作りが広まり「布団」という感じが登場しました。
アウトドアでも使えるガマの穂
ガマの穂は他にも利用がされており、アウトドアで火を起こすときに使う火口(ほくち)や蚊取り線香にもすることが出来ます。これも昔の人の知恵なのでしょうが、本当にガマは広い用途を持っており便利です。