おぞましい珍味・カースマルツゥの正体に迫る!気になる味や入手方法もご紹介

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闇ルートで出回っている値段は、1ポンド(435g)でこっそりと売られています。日本円にすると11000円と高額で、通常に売られている2倍の値段がついています。

見た目も値段もビックリなカールマルツゥですが、イタリアに住む人たちの中でも知らない人もいるほど珍味なチーズなのです。

 

カースマルツゥが販売中止になった理由は?

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古くから伝わり、伝統あるチーズがなぜ販売中止になってしまったのでしょうか?古くから伝わっている熟成方法で食べられてきましたが、現代となった今、昔では判明しなかったウジ虫が及ぼす健康被害が明らかとなったのです。

販売中止となった理由について順番に説明していきます。

毒性があると判断されたため

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硬いチーズの塊が下で溶けてしまうほど柔らかく熟成しているため、旨味を閉じ込める工程の熟成を通り越し腐敗となっている状態であり、人体に影響を及ぼす危険があると判断されました。

アレルギー反応を起こす可能性があるため

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ウジ虫から滲み出る成分が、アレルギー反応を起こす危険性が判明しました。免疫力が弱っている時に発症しやすく、軽度のものから重度のものまでさまざまな症状が出る可能性があると問題になりました。

ウジ虫が人間の体内に寄生するおそれがあるため

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ウジ虫は大変強く人間の体内に入っても胃液などの消化液では死滅しません。腸内に留まってしまうと腸壁を破る恐れがあり、下痢や嘔吐,腹痛などの症状が挙げられます。

もし食べる場合には、よく噛んで生きているウジ虫を直接体内に入らないようにすることです。

ウジ虫が生きている限りは大丈夫という意見も

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チーズの中でウジ虫が生きていられるのだから、腐敗ではなく熟成で食べても大丈夫と考える人もいるそうですが、確実な証拠はなく、近年では少なからず人間の体内に入ることは安全ではないという考えが主流です。

ウジ虫は意外と役に立つ?カースマルツゥ以外で使われるウジ虫たち

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ウジ虫は生ごみに湧いたりするので、汚くて気持ち悪いイメージを抱きますが、実は働き者の虫で私たちの身近なところで役立っている虫でもあるのです。どんな仕事ぶりでしょうか?

ウジ虫が医者代わりになるマゴットセラピー

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糖尿病患者の壊疽した部位の治療法として数千年も前のミャンマーの医師が行いました。麻酔を使わず安価に治療ができることから普及しました。

日本でも医療用のウジ虫を製造している業者がいます。ただ日本の場合は自由診療のため高額となっています。

医療用ウジ虫は世界に認められている

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2004年にアメリカの食品医療品局は、医療行為にウジ虫を使うことを正式に認めました。ウジ虫が動いて体内に入ってしまわないように浸透性のある小さな袋に入れて患部に当てるという使用法を推奨しています。

ウジ虫が壊死した組織を食べてくれる

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壊死した組織を食べる習性があるため、重篤な副作用の心配もなく糖尿病壊疽患者の治療に役立っています。現在では約2000か所の医療現場でウジ虫を用いたマゴットセラピーは普及しているほど、困っている人を助けているのです。

腐敗臭を発するというデメリット

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自然な治療法ができるというメリットがある半面、デメリットもあります。壊死した部分を食べる際に発するアンモニア臭や腐敗臭は、不快なものです。

女性に多く見られますが、虫を触ることに嫌悪感を抱く患者さんには難しい治療法です。

中国でウジ虫が大活躍!

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中国南西部に位置する農場で、ウジ虫が大活躍しています。嫌悪感を抱く人が多いウジ虫ですが、この農場の人たちはウジ虫が活躍してくれているお陰で、大助かりなのです。

そして環境保護にも大変役になっているのです。一体どんな働きをしているのでしょうか?なかなか知らされることのないウジ虫の仕事ぶりをご紹介します。

中国の食品廃棄物問題が深刻

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中国では、食品廃棄物問題が深刻となっています。人口約14億人が住んでいる中国では、廃棄処分される生ゴミの量はなんと一人当たり年30㎏もあります。

14億人分が集まればとんでもない量となり、廃棄処分が深刻化しています。

食欲旺盛なウジ虫が大活躍

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中国で廃棄された生ごみをウジ虫に与えると、自身の体重の2倍もの生ごみを消費できるほど食欲旺盛なのです。約1㎏分のウジ虫たちに生ごみを与えると4時間で2㎏消費できる計算になります。

ごみ処理施設を稼働するだけでもたくさんのコストが掛かりますが、ウジ虫を使って処理すればコストもかからず環境も汚さないため、大事なエコ活動になっています。

ウジ虫は食物連鎖を支えている

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生ごみを消費する働きだけでなく、廃棄された食品を食べたウジ虫のフンは有機肥料として重宝されています。その肥料を使ってさまざまな食物が育ち、家畜の食料となり、家畜は私たち人間を支えてくれる重要な食糧となっています。

私たちが生きていくうえで重要な役割を賄っており、小さな虫ですが大切な食物連鎖を繋げている大きな存在なのです。

カースマルツゥは食べたくないという人へ!日本で食べられるちょいグロ珍味

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ウジ虫の入ったチーズなんてグロテスクで食べる気がしない!という方に、日本にもちょっとグロテスクな珍味があるのです。郷土料理として受け継がれている珍味もあります。

一体どんな珍味でしょうか?日本にもあった4つのグロ珍味をご紹介します。

①ササメ

北海道産のたこを使った珍味です。たこの肺をボイルしたもので、串に刺して醤油やポン酢をつけて食べたり、シンプルに塩をかけて食べます。漁師飯ですが通販でも買うことができます。

②イナゴ

草むらに潜んでいる昆虫で食べられる虫だということは有名ですが、実際に食べたことがない人が多いのではないでしょうか?今でも甘露煮として売られていますし、田舎の方へ行くと、田んぼや草むらで捕まえて自宅の鍋で煮る家庭もあります。

昔の食料が少ない時代の人々にとって、重要なタンパク源でした。

③ワラスボ

有明海で捕れる水棲生物で、紫色した体とギザギザした歯がグロテスクな見た目が特徴です。佐賀県の道の駅では干物がたくさん並んでいたり、スーパーでは鮮魚コーナーに生のワラスボが普通の魚と一緒に陳列されているほどポピュラーな生物です。

見た目のグロテスクから有明海のエイリアンという別名を持っています。

④スズメ

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身近に飛んでいるスズメは小さくてチュンチュンと鳴く可愛らしい鳥ですよね。スズメがグロテスク?と疑問に思いますが、丸焼きで出されるとビックリします。

丸焼きのスズメの味はというと、脳みそがトロっとしていて身近に飛んでいる可愛らしさからは想像できない食べるのに勇気のいるグロテスクさです。

日本のグロくない珍味

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日本の三大珍味をご存知でしょうか?世界三大珍味は耳にしたことがあると思いますが、日本を限定にした三大珍味はあまり知られていません。農林水産省が認めている日本の三大珍味をご紹介します。

①塩ウニ

お寿司でお馴染みのウニですが、生のウニではなく塩を加えて長期保存ができるように加工したものが、日本の三大珍味の一つです。呼び方によってはウニの塩辛とも言います。福井県が産地です。

②からすみ

ボラの卵巣を塩漬けし天日干しした保存食です。江戸時代から日本の三大珍味の一つとして重宝されていました。細かく切ってパスタに和えたり、チャーハンの具材やおにぎりの具材としても使えます。

塩気が強いので調味料としても重宝されています。

からすみパスタ

材料(2人分)

  • パスタ 200g
  • ニンニクみじん切り 1片
  • 唐辛子 1本
  • からすみ 50g
  • 酒 適量
  • 砕いたコンソメ 2つかみ
  • オリーブオイル 大さじ3
  • 塩とブラックペッパー 適量(引用元COOKPAD)

みじん切りにしたからすみを、茹でたパスタと和えるだけの簡単調理法ですが、コンソメが隠し味となっているため、からすみの旨味を邪魔せずに引き立てています。

美味しく仕上げるために、からすみに酒をかけて臭みを取るとより美味しくいただけます。

「詳細なレシピはこちら」

からすみのカナッペ

材料

  • お好みのパン 6枚
  • からすみ 6枚
  • クリームチーズ 6切れ(引用元COOKPAD)

からすみをパンにのせるだけですが、オシャレな一品が完成します。おもてなしに喜ばれる高級感と見た目の鮮やかさが楽しめる簡単料理です。

パンを黒糖パンや雑穀パンにするとクリームチーズの白色とコントラストになり、からすみの色が目立って綺麗です。

「詳細なレシピはこちら」

自家製からすみの作り方についてはこちらをご覧ください

③このわた

ナマコの腸を塩漬けにし熟成したものです。現在では貴重な珍味として扱われています。日本酒や白ワインに合います。料理のアレンジ法は、塩気が強いためパスタのと合えるのが一般的で、オリーブオイルとの相性が良く簡単ですが奥深いコクがでます。

このわたパスタ

材料(1人分)

  • スパゲティ 80g
  • このわた 適量
  • ピーマン 1個
  • 玉ねぎ 1/2個(引用元COOKPAD)

このわたの塩気でパスタの味付けはしないので失敗しないパスタ料理です。オリーブオイルで野菜を炒めてからパスタと和えてください。

「詳細なレシピはこちら」

自宅でこのわたの作り方

材料(2人分)

  • このわた 2匹分
  • 酒 大さじ2
  • 塩 小さじ1(引用元Rakutenレシピ)

2~3日ほど冷蔵庫で漬け込めば、自宅でこのわたが簡単に作れます。日本の三大珍味を手軽に作ってみてください。

「詳細なレシピはこちら」

世界の美味な珍味

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世界では、グロ珍味だけでなく見た目もおいしそうで、食べても美味な珍味がたくさんあります。多くの方が世界の珍味としてイメージするのはトリュフ,キャビア,フォアグラではないでしょうか?

ほかにも美味な珍味がありますので、ご紹介します。

ボッタルガ

カールマルツゥと同じくイタリアのサルディーニャ地方の珍味です。日本のカラスミに似たものでパスタに混ぜて食べるのが一般的です。オリーブオイルと絡めたパスタは美味です。

日本のカラスミはボラの卵巣を塩漬けしますが、ボッタルガはマグロを使います。

ロクム

トルコのカラフルなお菓子です。砂糖とデンプン,クルミやピスタチオなどのナッツを加えて練りサイコロ状にした固めのゼリーのような食感がします。

エビの紹興酒漬け

活きたままの車エビを紹興酒に漬けて、エビが酔っ払って大人しくなったところを食べるという面白い食べ方です。活きたままのエビを食べるので身がプリプリで、これを食べたら他のエビの刺身が物足りなくなってしまうほど、病みつきになってしまう珍味です。

怖いもの知らず歓迎!カールマルツゥはレアなグロ珍味

Fotoworkshop4You / Pixabay

日本では入手できない珍しいチーズのカールマルツゥは、今でもイタリアのサルディーニャ地方で伝統として受け継がれています。味や見た目が気になっても日本では流通していないため、食べることができないレアなグロ珍味です。

もしイタリアへ行く機会があれば、ぜひサルディーニャ地方の市場へ行って興味本位で見てみてください。試食どうぞ!と親切に声をかけてくれますよ。

オオバナサイカクに関する記事はこちら

自家製からすみの作り方に関する記事はこちら