お稲荷様とは一体どんな神様?祟りやご利益、その正体に迫る!

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仏教でのお稲荷様は、荼枳尼天という人の肉を食らう神様とされています。一度お参りをすると、その後一生涯にかけて崇め続けなければなりません。信仰が薄れると、祟りが起きると言われているのです。また神道の方でも、祀った家や場所で不幸な出来事に見舞われたという話が古くからあるのです。

社付近で火事や事故が起こる

祀った場所の近くでは、良くない出来事が起こると言われています。火の気のないはずの場所で火事になってしまったり、祠を移動しようとしたところ事故が起こってしまったりなど…。必ずしも人々に幸せを与えるだけの神様ではないのかもしれません。

取り憑かれて殺されるという噂も

今まで普通に暮らしていた人が、突然人が変わってしまったり、気が狂ってしまったり。そんな時に、「狐が憑いた」と言われる事があります。あの有名なコックリさんは、狐の霊の降霊術という一説もあるほど。下手に関わってしまうと、取り憑かれて最悪の場合殺されてしまう事も…

犬神信仰との関係

祀ったお稲荷様による、恐ろしい祟りの話は後を絶ちませんが、実はそんな噂の元は、犬神信仰から来ているのではないかという説もあります。犬神信仰とはあまり聞きなれない言葉ですが、どういった内容の信仰になるのでしょうか。

犬神信仰とは

犬神とは狼を指します。田畑を荒らすイノシシなどの山に住む動物は、食べ物が貴重だった昔の日本では、害獣として人々から憎まれる対象でした。そんな害獣を退治してくれる事から狼が崇められたと言われており、狐のいない地域で信仰されている事が多いという説もあります。

ご利益の見返りが恐ろしい

犬神を祀る事で、その家は栄えると言われています。ですが、その見返りはとても恐ろしいものです…。そもそも犬神とは、犬を使って行われるおぞましい呪いの一種です。残虐な方法で殺された犬の怨念によって、呪いをかけるもので、見返りに血が必要とも、粗末に扱うと末代まで不幸が続くとも言われています。

犬神と狐が同一視された

呪いによって生み出されたと言われる犬神信仰と狐が、時代とともに段々と話が混ざってきてしまい、同じような扱いになってきたことによって、お稲荷様を粗末に扱うと祟られる、不幸になるなどの噂が立つようになったのではないかと言われています。原因不明の不幸な事件については、こちらもご参照ください。

祟りの原因は「人間の身勝手」

豊作、商売繁盛、工業発展など。人々はこれまでに、様々な願いをしてきました。しかし、願いが叶った後に、その神様に感謝の気持ちを持ち続けられる人がどれ程いるのでしょうか。幸運が当たり前になってくると、自分勝手に願いを叶えてくれた相手の存在を忘れ、祀る事を忘れている人々が多くいるのです。

必ず祟る訳じゃない

あの神様を祀ると不幸が起こる…なんて話もありますが、そんな事はありません。昔から日本では、そこら中にお稲荷様を奉る社がありました。不幸が起こった場所の近くに祠や社が必ずあったのは、それだけこの神様が慕われており、祠や社が多く建てられていたと言うだけの話なのです。

粗末に扱うとバチが当たる

しかしながら、お社の掃除を怠ったり粗末に扱ったり、お参りを忘れがちにするなどがあれば、お稲荷様が怒ってバチを当ててしまっても致し方ありません。お稲荷様も人も、丁寧に扱われれば相手を大切にしたくなるものです。ただ願い事をかけるだけではなく、日々丁重にお祀りを欠かさないようにしましょう。

荼枳尼天も今では優しい神様

以前は人を食らう、恐ろしい魔女とされていたこちらの神様。今では私たちを見守る優しい神様となりましたが、なぜ人を食らうことを止めたのでしょうか?そもそも、なぜ人間を食べる必要が、彼女にはあったのでしょうか?

荼枳尼天には人黄が必要

生きている人間は人黄というエネルギーを心臓に持っており、それが彼女の力の元になっていると言われています。人黄を取り込むために、人を食らっていた彼女は、シヴァ神と同一とされる大黒天から、生きている人間の肉を食べるのを止め、死んだ人間の肉を食べるようにと説得されます。

大黒天の説得により改心

大黒天から、死んだ人間の心臓であれば食べても良いという許可が出ます。更に、人の死期を半年前に予知出来る能力をもらった彼女は改心し、人間が死ぬまでは優しく見守る神となり、死んだ人間のからは心臓をもらって力を得ることになったそう。

今では福をもたらす神様

今では、私たちを加護してくれるお稲荷様となった荼枳尼天。そのご利益は五穀豊穣から商売繁盛、家内安全、開運、出世、厄除け、病気平癒、芸の上達など。かなりの広範囲でご利益がある、バイタリティー豊かな素敵な神様となったのです。そのほかの神社のご利益については、こちらをご参照ください。

お稲荷様はお祀りするとご利益が!正しいお祀りの方法とは

本当は、心を込めて奉る事でご利益をもたらしてくれる、とても優しい神様なのです。どのようにお祀りすると、より喜んでいただけるのでしょうか。参拝するときの方法をご紹介しましょう。また、家でお社を建てて祀ることも出来るのですが、その時の注意点についてもご紹介いたします。

様々なご利益がある神様

元々作物の豊作を願う神様でしたが、時が経つにつれてその他のご利益ももたらしてくれると言われるようになりました。農業発展、商売繁盛、工業発展、または所願成就、恋愛成就や家内安全などのご利益も。近くに神社があれば、まずは参拝してみると良いでしょう。

他の神社と同様!参拝方法を知ろう

特別な参拝方法などはありません。その他の神社で行う一般的な参拝同様、まずは鳥居の前で一礼し、手水舎で口と手を清めます。お賽銭箱に静かにお賽銭を入れます。鈴を鳴らし、二礼二拍手一礼をします。お願いごとをした後は、鳥居の前で一礼してから帰りましょう。

神棚を設置し家庭でお祀りもできる

お稲荷様は、家庭でもお祀りが出来る神様です。お祀りする時は、室内ではなく庭に祠を建てましょう。他の神様とは一緒に祀らず、他の霊を寄せ付けないように鳥居の設置も必要です。丁寧に掃除をして、清潔に保ちましょう。お供え物はお酒や稲荷寿司など。もし引越しなどする場合は、神社に相談が必要です。

お稲荷様は日本人と馴染みの深い神様

お稲荷様は、日本中で崇められている一方で、イラストやグッズなどの創作物も多く造られており、日本人には馴染み深く、親しみやすい神様でもあります。敬う心を忘れなければ、これからも私たちを見守ってくれるありがたい神様です。粗末に扱って、祟りを起こされないようにしましょう。

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