雷魚とは?
雷魚はタイワンドジョウ科の魚の総称
雷魚は、スズキ目タイワンドジョウ科に属する淡水魚の総称です。特に中国、朝鮮半島、アムール川流域までのロシア沿海地方に生息するカルムチーという種類の魚を指します。細長い体とヘビに似た頭部から英語ではSneakhead<スネークヘッド)と呼ばれています。
雷魚の名前の由来は?
雷を呼ぶから?
雷魚の名前の由来には諸説ありますが、悪天候時に活動が活発になることから「雷を呼ぶ魚」という意味でつけられたという説があります。
獰猛さが雷のようだから?
また一説には「雷が鳴るまで捕らえた獲物を離さない」といった獰猛さから雷をイメージしてつけられたとも言われています。
雷魚の特徴
鋭い歯を持つ蛇のような魚
体は前後に細長く、丸い筒状の形をしています。口は大きく、下顎が上顎よりも前に突き出ていて、鋭い歯が並んでいるという特徴があります。雷魚の口の中へ手を入れると、鋭い歯で噛みつかれて出血することがあるので捕獲の際には注意が必要です。
雷魚は空気呼吸ができる
空気呼吸ができるのも雷魚の大きな特徴のひとつです。見た目には分かりませんが、雷魚は頭部に「上鰓器官(じょうさいきかん)」という特殊な器官をもっています。上鰓器官は、血管の発達した粘膜のひだのある空洞のような造りをしています。水面に口を出して空気を吸い込み、吸い込んだ空気を上鰓器官に送り込むことで体内に酸素を取り込むことができるのです。
水中の酸素の少ない場所でも生息できる
空気呼吸ができるため、水中に溶けている酸素量が少ない環境でも生息が可能です。ただし、体内の呼吸で発生する二酸化炭素はエラから排出されるため、上鰓器官を使った空気呼吸だけでは生存できません。逆にエラ呼吸だけでも十分な酸素を取り込むことができず、生存ができません。上鰓器官とエラのふたつの呼吸法をうまく活用して特殊な環境でも生きていける体へと進化してきました。