はじめに
ヘラブナ釣りというものをご存じでしょうか。ヘラブナという魚の釣りは初心者にも上級者にも、それぞれに楽しさがある奥の深いものになっています。ここでは、ヘラブナ釣りとはどういったものなのかといったところから、この魚自体の基本的な特徴などを踏まえた上での釣り方などもご紹介していきます。
ヘラブナ釣りとは
ヘラブナ釣りという言葉を聞いて、全く意味がわからないという方もいらっしゃるかと存じます。ここではまずは、ヘラブナ釣りがどういったものなのかを説明していきます。どんな釣りのことを言い、どういった目的があるのかという事をお話していきます。
どんな釣りのことをいうのか
ヘラブナ釣りとは、その名の通り、へら鮒という魚を釣ることを意味しています。このヘラブナ釣りですが、基本的に釣ったヘラブナを食べることはありません。この釣りの一番の目的ですが、ここでは釣るところまでがゴールであり、その後は放流します。
何が目的なのか
釣ったヘラブナを食べることがなければ、一体何が目的で釣りをしているのでしょうか。もちろん、その理由は様々ありますが、単純に釣るという行為を楽しんでいるというのが主な目的です。また、釣りの実力を上げるための練習として行うこともあるなどの意見もありました。
今回の話題の主役である、ヘラブナとはいったい
ヘラブナ釣りというものがぼんやりとでも、どういったものなのかについては、お分かりいただけたと思います。ではそもそも、この魚は一体どういった魚なのでしょうか。ここでは、魚としての基本的情報やこの魚を食べることは可能なのか、その食性について触れていきます。
基本的な特徴について
この魚は、その名の通り、フナの一種で、体長はおおよそ20~30センチメートルと、それほど大きなものではありませんが、稀に40センチクラスのものがいるようです。実は品種改良によって人為的に全国に波及したもので、今では絶滅危惧種になっています。
食性について
この釣りの特徴としては、釣った魚を食べないといったところにあります。では、なぜ食べないのでしょうか。それは単純に美味しくないからです。フナそのものをあまり食べませんが、ヘラブナは通常のフナよりもさらに味がよくないため、釣っても逃がすのが通常となります。食性自体はあるので、食べて毒になるということはありませんが、オススメはしません。
ヘラブナという名前やゲンゴロウブナとの違い
この魚の名前の由来には、一体どのような経緯があるのでしょうか。ここでは、基本的な特徴のプラスアルファとして、名前に関してや、同種であるゲンゴロウブナとはどう違うのかという点について触れていきます。
名前の由来はどういったものなのか
この魚の名前の由来に関して、調べていくと、その名前はかなり単純明快なものでした。それは、体高がたかく、全体的に平べったいことから、ヘラにかけてヘラブナと呼ぶとのことです。外見から感じたことが由来だったということですね。
ゲンゴロウブナとの違い
さて、ヘラブナという魚はゲンゴロウブナの変種ということで、この両者は似通ったものです。かれらの違いといえば、一番分かりやすいのは食べるものです。ゲンゴロウブナは雑食でなんでも食べますが、ヘラブナは植物性のプランクトンを好んで食べるといった性格があります。ヘラブナは大きな生き餌で釣るものではないということが、ここから伺えますね。
ヘラブナ釣りに良いタイミング
この魚に関しての情報に関しては、だいぶご理解いただけたかと存じます。なので続いて、ここでは、釣るのに良いシーズンや時間帯についてお話ししていきます。順に見ていきましょう。
釣りに行くといいシーズンとは
この魚が釣れる季節というのはあるのでしょうか。結論からいうと、一年中釣れます。なので、どの季節でも楽しめるものです。ただ、釣りやすさとなると話は変わります。釣りやすさは梅雨から秋までのシーズンです。これは、元気に泳ぎ回る時期がこの時期であるということから来ています。釣りやすい時期に初心者は行くと良いですね。
オススメの時間帯
さて、次は時間帯について。この魚は、時間帯も季節と同じで、いつでも釣ることができます。しかし、その中でも餌を探して動き回るのは昼頃です。なので、先ほどと同様に釣りやすさで考えるのであれば、お昼の時間帯に釣りに行くことをおすすめします。
ヘラブナ釣りに必要なもの
次に、実際に釣る際に必要とされるものについて紹介していきます。もし、本格的にヘラブナ釣りをしようと考えて、自分で道具を揃えるという方は確認しておきましょう。ここでは、必要とされる釣り具の話や、準備しておくべき餌についてもご紹介していきたいと思います。
必要な仕掛けについて
この魚を釣るのに必要な道具はかなり一般的なもので大丈夫です。餌にかかるまで待つ竿掛けなどを用意しましょう。唯一、ヘラ竿と呼ばれる道具は必要となっています。また、浮きもヘラ浮きというものが店にはあるので、極めていきたいのであれば持っておくべきです。
ヘラ竿とは一体
先ほど話に出てきてヘラ竿というのはどういったものなのでしょうか。このヘラ竿ですが、その特徴はリールがないということです。つまり、魚がかかったらリールを巻くのではなくそのまま引き上げます。このような釣り具のことを和竿というように呼んだりもします。
必要な餌に関して
ヘラブナ釣りに必要な餌はどのようなものがあげられるのでしょうか。あまり動物性の餌を好む魚ではないので、生き餌は好ましくありません。彼らを釣るのに、一番ノーマルなものはお麩を使った餌です。おびき寄せるために使う撒き餌も引っ掻けるための餌もこちらで用意しておくと良いでしょう。
管理釣り場での釣りについて
さて、気軽に初心者でも行けそうな管理釣り場について。ここではヘラブナ釣りをする上で一般的な、管理釣り場というものをご紹介していきます。管理釣り場とはどのようなものなのか、そして、そのメリットやデメリットを順番にご紹介していきたいと思います。
管理釣り場とはそもそも
管理釣り場とはその名の通り、人工的に作成されており、人が管理しているエリアの中で釣りを楽しむというものです。釣り堀と表現することも多く、この呼び方の方がむしろ一般的です。道具などは全て、管理釣り場で貸し出しされており、釣り堀の中で自由に釣りを楽しめる場所です。
管理釣り場のメリット
では、管理釣り場を選ぶことのメリットはどのようなものでしょうか。これは、ヘラブナの釣りやすさにあります。野生のものでなく、彼らはいわば養殖の世界に生きている魚なので、素早さであったり警戒であったりなどが弱まっているものです。当然、釣り具のレンタルも可能です。よって、初心者にはまず、こちらが向いているといえます。
管理釣り場にいくデメリット
管理釣り場でのデメリットは簡単には、二点挙げられます。一点目は、その難易度です。単純に釣りを楽しむことが、この釣りの一番の目的なのに対して、上級者からしたらかなり簡単なものになってしまいます。二点目としては、料金が発生してしまうという問題点があります。しかし、これは場所を借りている以上仕方のないことです。
ヘラブナ釣りを自然で楽しむ
では、今度は自然で釣りを楽しむことのお話をしていきたいと思います。管理釣り場とは異なり、基本的に上級者向けとなってしまうものです。以下、そのことについて述べていくことにします。
自然で釣るメリット
自然のなかでヘラブナを釣るメリットとしては、その解放感が挙げられるでしょう。自分の好きな景色、スポットで釣糸を垂らして魚を待つというのは趣深いものです。また、相手も野生のものですから、手強さは満点です。川の流れなども考慮することが必要で、そういったところにも楽しさがあります。
自然で釣ることのデメリット
ヘラブナ釣りは特にそうなのですが、初心者は自然のなかでは釣ることができません。というのも、ヘラブナというのは魚のなかでもかなり警戒心が強いだけでなく、魚影が見えづらいということから、野生の釣りの難易度は至高のものです。また、当然ながら道具は全て自分でそろえる必要があります。釣りの本質を楽しめる分だけ、上級者向けということになっているので注意です。
ヘラブナの釣り方
最後は魚の特徴などを考慮して、釣り方についてお話しします。この魚を釣る上で大切なことになるので抑えておきましょう。
釣るのに適したポイント
まずは、ポイントについて。特徴を抑えて考えていきましょう。ヘラブナは臆病であるという特徴を抑えるのが肝心です。警戒心が強いことが彼らの特徴なので、実際に釣る際には、そこを使います。彼らは臆病であるということで、隠れやすい場所にいることになります。物陰であったり、水深が深いところであったりを狙うことが好ましいです。
実際に釣る上でのコツ
次にこの魚を釣る上でのコツについて。コツというよりも心構えに近いですが、コツとしてご紹介します。この魚を釣る上でのコツも彼らの警戒心を考慮する必要があります。下手に動かし、生きているように見立ててしまうと、近寄ってきません。そもそも彼らは植物性のプランクトンを好みます。なので、先ほどご紹介したようなスポットに行き、忍耐強く待つことで彼らは餌にかかってくれます。焦らず、じっくり釣りを楽しみましょう。
終わりに
ヘラブナ釣り、いかがだったでしょうか。この魚は一般的な道具で釣りに行けるということで、初心者でも道具は揃えやすいものとなっております。しかし、前述したように、自然のものは上級者向けの釣りになっています。なので、初心者の方は、まずは管理釣り場に行って釣りを楽しむことをお勧めします。時間や季節を選ばないで楽しめる事がこの釣りの魅力のうちの一つです。この特徴などもつかんだ上で、ヘラブナ釣りをエンジョイしてくださいね。