こちらは殻をあらかじめ向いたものをブレンドしてあります。食べた後の殻が舞わないので部屋をきれいに保つことはしやすいでしょう。
ペレット
穀物ブレンドだけでは不足しがちな栄養素もプラスしてペレット状になっているタイプです。栄養面では最もバランスが良いでしょう。ただ、ペットショップなどで殻付きの餌などに慣れている場合なかなかペレットに移行できないこともあるので様子を見ながら変えていくのがおすすめです。
忘れずにあげたい青菜
野生の文鳥は木の実やコメなどをついばんで食べます。そのため、英語ではricebirdとも呼ばれます。文鳥は野菜やフルーツも大好きです。
豆苗、チンゲンサイや小松菜などの切れ端をセットしてあげると大喜びで食べるでしょう。少量ずつリンゴやミカンなどのフルーツを上げても喜びます。
文鳥の飼育に必要な道具
エサを準備できたら次は飼育環境を整えていきましょう。今回は成鳥を飼育するのに必要な道具をご紹介していきます。雛は別の環境が必要ですので雛からの飼育を検討している方はご注意ください。
ケージ
これがなくちゃ始まらないのがケージ(鳥かご)です。パッケージに対象となる鳥の種類が記載されているので文鳥、またはフィンチ類と書かれているのを確認しましょう。1羽の飼育なら30㎝四方ほどあれば飼育できます。
止まり木
鳥かごに最初からついている場合がほとんどですが、かじってもろくなったりフンで汚れたりするので買い替えも必要となります。鳥かごにぴったりの最後を選びましょう。
水浴び器
文鳥はとてもきれい好きです。一日2回ほど水浴びをします。夏の暑い時期ですとプールのように使って涼をとったりすることもあるほどです。こういったタイプのものはケージの外に付けれるようになっているので、文鳥が入りたいときにいつでも水浴びができます。
水浴びの方法も大胆な文鳥もいれば慎重にちゃぽちゃぽ浴びる文鳥もいて個性が見れて楽しいです。文鳥のストレス発散にもなるのでぜひ用意しましょう。水位は文鳥の脚がつかる程度がいいでしょう。
ヒーター
こちらも忘れずそろえなければいけない大切な道具になります。お伝えしているように文鳥はインドネシア原産の暖かい土地の生き物なので冬の寒さは苦手です。
クチバシが青っぽくなり羽を膨らませてじっとしているときなどは寒い時です。サーモスタット機能がついているものにすれば一定の温度になると勝手にヒーターが入るので秋口など急に冷え込んだ時も文鳥が寒い思いをせずに済みます。
餌入れ
エサ入れも最初のケージにセットでついている場合が多いです。困った癖としてエサをばらまいて遊んでしまうタイプの文鳥もいますのでそういった際はご紹介しているような蓋つきのエサ入れがあるとエサが散らばらずおすすめです。
菜差し
青菜が大好きな文鳥がいつでも食べられるように青菜をさしておける用意もあります。ビタミンがたっぷり摂取できるのでセットしておきたい道具の1つです。
巣箱
こちらは必ずいるものではありません。繁殖を考えてペアで飼育する際は必要ですがそのほかのときはむしろ用意しない方がいいでしょう。この後の文鳥のトラブルとその対処法で詳しくご説明します。
文鳥のトラブルとその対処法
環境を整え、楽しい文鳥の暮らしが始まると毎日が幸せいっぱいに過ごせるでしょう。その一方で文鳥がおこすトラブルに見舞われることもあります。そんなときの対処法をご説明します。
発情
オスは発情してもかわいいダンスと歌声を披露してくれるくらいで済みますが、メスはそうはいきません。メスが発情すると交尾のあるなしに問わず卵を産んでしまいます。
卵をおなかに作ってしまうと体力を消費しますし、最悪卵詰まりといってうまく産卵できず命を脅かしてしまうこともあります。繁殖を考えない限りは不必要な発情は抑えることが長生きのポイントとなってきます。
巣になるものは置かない
卵を産んで育てる環境があると発情しやすくなります。つぼ巣や巣箱があるとそれが産卵のスイッチになってしまうこともあるためつぼ巣などは繁殖を考えない限りは置かないのがベターです。
飼い主がパートナーであるときは接触を控える
繁殖期である9月から翌5月くらいまでパートナーとの接触は控えめにすることで発情を抑えることができます。放鳥している際も交尾を思わせるような背中を撫でたり手のひらでそっと握りしめることはできるだけ避けると不必要な産卵は避けられることもあります。
におい
文鳥自身はきれい好きなので水浴び器を用意しておけば毎日自分で清潔に保ってくれます。においのもととなるのは大体ケージの汚れですので毎日ケージの下にひいてあるフン取り紙を入れ替えて1か月に2,3回はケージを洗ってあげるのがいいでしょう。そういった大掃除ができるようにするためにも人に慣れておくことが大切です。
ケージからの脱走
文鳥のお世話の一環としてケージの外に出してのびのび遊ばせてやる「放鳥」があります。文鳥と直接触れ合うことができる幸せで楽しい時間ですが、その時間ではないときに脱走してしまうと大変です。自分でケージの扉を器用に開けてしまうこともあるので洗濯ばさみなどで挟んでおくのがおすすめです。
文鳥が脱走していることに気づかずに窓やドアを開けてしまい、外に逃がしてしまったりすればよっぽど幸福でない限り二度と会えないでしょう。ペットとして生きてきたのが日本の文鳥ですから外に出た瞬間は楽しんで飛び回るかもしれませんが野生の鳥のような体力はもちろんなく、カラスや猫に狙われてしまいます。
また、人に慣れている分、人を怖がらずに近寄ってきます。脱走していることに気づかず足元にいる文鳥を踏んでしまったりする事故も悲しいですが起こっています。十分に気をつけましょう。
病気や怪我
生き物を飼う上で避けて通れないのが病気や怪我です。とっさのときに慌てないように、飼う際に近くの動物病院をチェックしておきましょう。小鳥は診れないと言われることもありますのでしっかり調べておくのがおすすめです。
また、ペットショップから初めて連れ帰ってきたときに健康チェックにつれていくのもおすすめです。寄生虫や体の奇形など問題ないかを診てもらえます。一度連れて行っておけばいざというときも安心です。
文鳥の寿命を伸ばそう!長生きさせる方法
自分にまっすぐ愛情を向けてくれる文鳥とできるだけ長く過ごしたいですね。そして何よりいつまでも健康でいてほしいものです。ここではちょっとした健康を保つ方法をご紹介します。
毎日体調チェックをする
体の艶はいいか、目はイキイキしているか、クチバシの色は赤く健康そうであるか、これらはわかりやすい体長のサインとなります。その他に毎日体重を測るのもおすすめです。小鳥は体調が悪いとアッという間に痩せてしまいます。もともと25g前後の軽いからですから1g、2gの変化でも大きなものです。毎日の体重を把握しておくことで異変に気付きやすいでしょう。
また、メスの場合は卵がおなかにできると体重が増えてきます。そうするとおなかにある以上の卵を作らせないように接触を控えるなどの目安にもなります。
放鳥する
部屋の戸締りを確認してケージから一日10分でもいいので出してあげましょう。思い思いのところに飛んで行って遊んだり、飼い主の肩にとまってくつろいだり、手のひらでじっと握られたりと文鳥は外でたっぷり遊ぶと満足してケージに自分で帰っていきます。
ストレス発散にもなりますしのびのび飛び回って運動にもなるので怪我や脱走の対策を万全にして少しの時間でも放鳥してあげましょう。
日光浴をさせる
直射日光は避けつつ、日光浴もしてあげましょう。虫干しといってケージや文鳥の体にいる目に見えない小さな微生物を追い払うのにも効果的です。それほど気温が上がりきっていない晴れの日の午前中に風通しのいい場所にケージごと出してあげるといいでしょう。時間は30分もすれば十分です。
文鳥も暑いとハーハーする
暑いと人間も口でハーハーと呼吸しますが文鳥もするんです。激しく元気いっぱい飛び回った後や夏の暑い時期などはクチバシを開いてハーハーと息をします。日光浴中にしだしたら暑いサインですので家に入れてあげましょう。
適切な温度管理をする
ヒーターの項目でも触れましたが文鳥は寒さが苦手です。ヒーターをつけて温度が下がりすぎないようにするのはとても大切なお世話にになります。夏の暑い時期は水浴び器をつけるのを忘れずいつでも水浴びをできるようにして上げましょう。
規則正しい生活を送らせる
野生の文鳥はとても規則正しいです。日が昇ると起きておなか一杯エサをついばみ、水を飲んで羽繕いをし、遊びんだりお昼寝をしたりします。夜は太陽が沈むころには眠くなるのでなるべくそんな風に規則正しい生活を送らせてあげましょう。
夜はお休みカバーも
鳥は暗くなると大人しく眠る準備をします。夜、文鳥たちが眠る時間になるとこういったカバーをかけてやると安心して眠れるでしょう。
お世話についてしっかり学べる1冊
どんな生き物を飼うにせよ、飼育書を1冊は準備することをおすすめします。こちらはその名も幸せな文鳥の育て方というだけあってお世話の仕方が丁寧に解説されています。文鳥を迎える準備にぜひ加えていただきたい1冊です。
文鳥を大切に飼って幸せに暮らしてもらおう!
犬や猫もとてもかわいいですが、小さな文鳥を手のひらにそっと握ったときの感動は忘れられない瞬間になるでしょう。生き物と心が通う瞬間はとても尊いものです。文鳥の生態や飼い方をきちんと知っていつまでも健康に長生きしてもらえるよう大切にしましょう。
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