桔梗の見頃の季節はいつ?種類別の開花時期やおすすめのスポットをご紹介

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日本で古くから野花として見られていた桔梗が絶滅危惧種に指定されている事をご存知でしょうか。道を歩く最中に桔梗を見かけるという方は想像が出来ないことかもしれません。しかし、桔梗は環境省レッドリストに「絶滅危惧種Ⅱ類(VU)」として指定されているのです。

桔梗以外にも数多くの動植物が絶滅危惧種として指定されています。同じ地球に生きている生き物として、文明の利器を使用する私たちの開拓などによる森林破壊で失ってしまう命があり、更に詳しく絶滅危惧種に関してご興味がある方はこちらの記事も参考にしてみてください。

自生株は近年減少している

桔梗は風通しが良く日当たりの良い場所に生えるため、今までは様々な所で目にすることができました。しかし、今では桔梗の自主株が減少の道を辿っています。園芸店などで売られている桔梗の種は野生種を基に品種改良された種のため、野生で生息する自主株とはまた別のものとなっています。

住宅建築や道路整備で生息地が減少

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これは桔梗だけに当てはまる事ではありません。地球に生息する数多くの動植物が近い将来桔梗と同じ道をたどる可能性が大いにあります。進み行く住宅建築や道路建設で、砂利道の道端に生えていた野草達を目にすることが無くなってきました。

比較的環境に強い桔梗ですが、アスファルトに生息し花を咲かせることはできません。また風通しの良い山などにも生息する桔梗ですが、登山道が整備され人が入ることが多くなった今では、桔梗にとって山をも生息しにくい土地となっているのも事実です。

桔梗は昔から愛されている

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桔梗は古くから今に至るまで、多くの人々に愛されてきた日本特有の花です。桔梗は私たち日本人の刻まれる歴史の中でひっそりと登場しています。そんな桔梗の秘めたる歴史をここではご紹介させていただきたいと思います。

武士の時代から家紋として使われている

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万葉集を歌っている歌人やにも季節の花や、風情を味わう花として桔梗は愛されてきました。万葉集に桔梗を表す言葉が数多く歌われていることは有名なお話かもしれません。しかし、風情を愛する歌人のみだけではないのです。

桔梗は戦国時代の武将たちからも深く愛された花でした。花言葉の由来となっている「従順」なども武士の主従関係が元となって居たり、ひたむきに待ち続けるといった戦国時代の儚げな女性を表している事もあり、桔梗は武士と深くかかわりを持っています。

明智家がよく使用していた

かの有名な武士、明智光秀の家紋には桔梗が使用されています。桔梗の美しい5角形の花の形も好まれ、数多くの家紋に使用されていた理由ですが、武士の中で桔梗が愛されていた大きな理由は別の所にあります。

鎌倉時代に戦場へ出た土岐光衝が願掛けとして咲いていた一輪の桔梗を摘み、自身の兜にさして戦に挑んだところ、思ってもみなかった好戦を成し遂げて勝利を収めました。その事より桔梗を戦場における縁起花として家紋に取り入れました。この噂が広く出回り、家紋に桔梗を使う桔梗紋が完成したのです。

桔梗は現代でも身近なところで愛されている

現在でも実物の花だけではなく、数多くの所で目にすることが出来ます。武将が家紋として使用していたように、私たちも身近なところで桔梗の花の魅力の虜にされているのかもしれません。ここでは桔梗が現在においてどのような所で関わっているのかをご紹介させていただきます。

着物の柄として

日本を代表する有名な花としての桔梗は、古くから伝統のある日本の着物の柄として多く利用されています。桔梗は女性を象徴している花という事もあり、花言葉を含めて女性らしさを表現する花、そして季節の象徴の花として着物の柄へ使用されているのです。

市の花として

各市で定められている市の花として桔梗を登録している市も多く、その数は10市にも及びます。「龍ケ崎市」「伊勢原市」「塩尻市」「一宮市」「掛川市」「多治見市」「土岐市」「名張市」「鎌ケ谷市」「山県市」が市の花として桔梗を選んでいます。

中には、地方自治体として桔梗を守る自治体もあり、市の花として設定している桔梗が市内であまり見られないという市民の声を基に、自治体の方が桔梗を市の中で維持していこうと活動している市もあります。

漢方として

古くから伝わる漢方薬ですが、現在も漢方は使用され、桔梗も例外ではありません。前述させていただきましたが、のどの痛みや可能性疾患の緩和効果のある桔梗は今も多くの生薬会社で取り扱われているのです。

桔梗の育て方

ここでは桔梗の詳しい育て方をご紹介させていただきたいと思います。特別育てる事が難しいわけではない桔梗ですが、種まきや植え付けの適正な時期は存在します。また、すくすくと健康に育つ育て方もあるので、参考にしてみてください。

一年を通したスケジュール

桔梗の種は冷蔵庫に保管し、2~3月に種まきを行います。その後、2~3月中に芽出しを始めるため、その直前に植え替えを行います。この時、リン酸とカリウムが多めに入った緩効性肥料を根に直接触れないように入れておきましょう。植え替え後の3~5月は月1程度で油粕よ骨粉の等倍配合肥料を5号鉢で3~4個施しておきましょう。

6~9月の開花時期は三要素等分液体肥料を2.000倍に薄め、2~3回/月で行います。種を採取したい場合は、8~9月の開花後に果実が熟すため、その果実から種を収集し、冷蔵庫にて保管しましょう。桔梗は土質を選ばないため、水はけさえよくしていれば、どの土でも育てる事が可能です。

桔梗は自分で育てることもできる!

桔梗は野花という事もあり、とても育てやすい花として有名です。風通しが良く水はけの良い日向で育てる事のできる桔梗は古くから日本に生息しており、日本の気候にも順応し、特別難しい栽培方法を行わなくても育ってくれます。

育てる時のポイントは?

育てる際に毛校に長く桔梗を楽しめるポイントなどもあります。風通しが良く水はけのよい日の当たる場所へ植える事は勿論ですが、それ以外にも植える時には15~30cmほど盛り土をしておくと病気や根腐れの心配がなくなります。

また、最初の花がおおよそ咲き終えると、「切り戻し」という茎の半分から2/3程残した部分で切り戻すと、二番花を楽しめます。また桔梗は4~5月頃に支柱立てが必要ですが、この時にも茎1本ずつに添えるのではなく、あんどん支柱を使用してまとめて支える方法が便利です。

桔梗の開花季節を知って綺麗な花を観に行こう!

この記事では桔梗の特徴や開花時期、そしておすすめスポットをご紹介させていただきました。日本で古くから愛される桔梗を是非一度はご自身の目で見てお楽しみください。その際には開花時期に合わせ、桔梗の一番きれいな姿を目に収めてみてはいかがでしょう。

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