大人でも迷ってしまうような奥深い山の中、見つからない子供たち。そんな中ぽつんと建っている山小屋。そこで暮らしていたのは…。時期や状況に着目して、この文章が隠し持った謎を解いてみてください。
遭難した男が出会ったのは…
ここ数年の間に子供が山中で何人もいなくなっており、ある男性が捜索に向かいました。しかし、捜索を続けるうちにその男性も遭難してしまいました。途方に暮れながら歩いていると、運良く一件の山小屋を見付けました。男性はその山小屋を訪ね、泊めてくれるよう頼みました。小屋には老婆が1人で住んでいるようで、快く中へ入れてくれました。
老婆が言うには「もう年なので、何年も外に出ず暮らしている」とのことでした。そう言いながら、老婆は手作りの肉入りスープを振る舞ってくれましたが、男性はそれには手を付けずに隠していたナイフで老婆を刺し殺しました。そして後に、男性が取った行動は正しかったのだと判明しました。
解説
いなくなった子供達は、スープの材料にされていました。老婆が子供達を捕まえて殺し、食糧にしていたのです。老婆が外に出なくなったのも、子供が行方不明になり始めたのも数年前であり時期も一致します。また、遭難するような奥深い山の中で食糧を得るのは困難のはずなのに、なぜ何年も暮らしていけたのか…と考えると答えは明らかです。
Contents
短い怖い話おすすめ13選⑧
謎解きはこちらで最後です。ほとんどのトイレにはドアの下に小さな空間があると思いますが、普段あまり意識するものではありません。ですが、この話を知った後はつい足元を気にしてしまうかもしれません。
視線
屋外にあるトイレにはあまり入りたくないものです。やむを得ず入った上、こんな出来事に遭遇したら尚更です。この話の主人公であるE子さんはまだ気付いていませんが、いつか違和感の正体に触れた時、彼女が更なる恐怖に苛まれることは間違いありません。
視線を感じた先には…
ある日E子さんはどうしても我慢できず、公園の公衆トイレに入りました。やや潔癖症の彼女は普段そんなトイレを利用しないのですが、どうしても我慢できず仕方なくそこで用を足したそうです。そして何とか間に合って一息ついた時、下の方から視線を感じました。見ると、トイレのドアの隙間から何かが見えました。
隙間は床から5センチ程度でしたが、それは確実に人間でした。その人は僅かな空間からE子さんを見ていたのです。足元に両目だけが見えました。E子さんは怖くて動けなくなり、やがて別の人が入ってくる音がしたので急いで逃げたそうです。たまたま入ったトイレで変態に遭遇してしまったE子さんは今後絶対に公衆トイレには入らないそうです。
解説
両目があったということはポストを覗くような体勢で中を見ていたはずですが、普通の人間であればこの変態のような覗き方はできないはずです。試してみるとわかりますが、どんなに頑張っても絶対にそのような体勢で中を見ることはできないでしょう。果たしてその変態は本当に人間だったのでしょうか。
短い怖い話おすすめ13選⑨
こちらは少し悲しいけれども温かい気持ちにもなる怖い話です。危篤状態になったおじいさんとその家族たちの最後のお別れの様子は、怖いけれど少しだけうらやましいと思う人もいるのではないでしょうか。
おじいちゃん
A君が中学生の時、おじいさんが危篤になりました。家族全員で病院に駆け付けましたが、その時は峠を越えたと言われた為一旦家に帰りました。しかし、結局その日の夜中に容態が急変し、亡くなってしまいました。その知らせを受けた時、お兄さんだけが友達の所へ遊びに行っていたのでA君が走って呼びに行きました。
家に着き、何度も「兄貴!」と呼び掛けると、すぐお兄さんが出てきました。その時のお兄さんは顔色が真っ青だったそうです。おじいさんが亡くなった事を告げると、お兄さんは驚かずただ頷いていました。話を聞くと、明け方トイレに立った時にふと洗面所の鏡を見ると後ろにおじいさんが映っていたそうです。
おじいさんは笑って手を振っていました。それはいつも通りの見慣れた姿でしたが、お兄さんは何もできないまま、姿が消えるまで動けなかったそうです。随分長い間そうしていたようで、おじいさんの姿が見えている最中にA君の呼ぶ声がしたそうです。
「笑って手を振っていた」とあるので、おじいさんは単にお兄さんの所へ最後の挨拶に来たのでしょう。一瞬でなく長い間手を振り続けていたおじいさん、別れが名残惜しかったのでしょう。生前はお兄さんのことを一番可愛がっていたのかもしれません。そう考えると、怖さより切なさや寂しさを感じる怪談です。
短い怖い話おすすめ13選⑩
幽霊が怖いのは、存在している理由や目的が不明だからではないでしょうか。先ほど、トイレの床が気になってしまうような怖い話をご紹介しましたが、彼らが出現するのは床だけではないようです。
垂れ下がっていたもの
B君は外出先でお腹を壊してしまい、公園のトイレに入りました。公園のトイレと言えば汚いイメージですが、意外にもそのトイレは改修されたばかりで綺麗でした。個室に入り用を足しながら、B君は真新しい床のタイルを眺めていました。すると、そこに一本の黒い糸が垂れ下がっているのを見つけたのです。糸は上の方から垂れ下がっていました。
なんとなくその糸の出どころを辿っていくと、糸の数が段々増え始めました。そして天井にまで到達した時、B君は気が付きました。垂れていたのは糸ではなく、天井へ逆さまに張り付いた女の髪だったのです。女は目を剥き口を横に大きく広げてB君をじっと睨みつけていました。
B君はズボンも履かず逃げ出したので、あの女性が生きていたのか、それとも幽霊だったのかはわからないままです。それでもあの時、笑っているかのように唇を広げながら睨みつけてきた恐ろしい形相だけは今でも忘れられないとB君は語りました。
幽霊が怖いのはもちろんですが、もしもその女性が生きた人間だとしたら目的が不明で更に恐いです。女性なのに男子トイレにいた事から、誰か恨みを持った相手をずっと探しているのかもしれません。トイレで黒い糸を見つけたら、決して上を見ないようにしてください。
短い怖い話おすすめ13選⑪
楽しいはずの旅行。でも、たくさんの人が寝泊まりをする場所だからこそ残酷な事件が起きてしまうこともあります。その怨念がずっとその場に留まり続けていた場合、これからご紹介するような事が起きるのかもしれません。
宿代が安い理由
Cさんは、実家で法事に出席したついでに彼女と近くの温泉宿に泊まりました。予約せず飛び込みだったので、朝晩食事付きで2万6千円だったそうです。飛び込みなので少々高いのは仕方ないと思いましたが、宿に着いてみて驚きました。部屋はリビングが12畳に寝室8畳の立派な造り、風呂も大きく、食事も豪華。
「この宿は穴場だ」と2人は喜んで食事や風呂を楽しみました。そして一通り遊んだ後、寝室の明かりを落とし布団でテレビを見ているといつの間にか眠ってしまいました。しばらくしてCさんがふと目を覚ますと、点けっぱなしだったはずのテレビが消えていました。不思議に思いつつも時間を見ようと携帯に手を伸ばした時、変な音が聞こえました。
「フーッ、フーッ」という荒い息。彼女がいびきをかいているのだと思い、Cさんは携帯の明かりを彼女に向けました。すると寝ていると思っていた彼女は目を見開き、歯を剥きだして笑っていたのです。息は歯の隙間から漏れ出る音でした。Cさんが驚いていると彼女は居間を指さしました。見ると鴨居に何かぶら下がっています。
それは浴衣の紐で作られた首吊りの輪でした。そして、彼女はギラギラした笑顔のままこう言いました。「使え、使え、使え、使え」。その後Cさんは恐らく気を失ったのでしょう、気付いた時には朝だったそうです。鴨居の紐はなくなっており、テレビも付いていました。彼女を見ると何かにうなされているようで苦悶の表情を浮かべていました。
急いで彼女を起こし、事情を聞くと「怖い夢を見た」と怯えた様子で話しました。曰く、夜中に目が覚めるとCさんが布団におらず、枕元の明かりを付けて探してみると鴨居に浴衣の紐をかけ、首吊りの準備をしていたとのこと。彼女が「何してるの」と聞くと、Cさんは振り向いて笑い「さあ、準備できたよ。これ使いな」と言ったのだそうです。
それを聞いてCさんも驚きましたが、彼女には自分の話はしませんでした。何となく話してはいけないような気がしたのです。とりあえずCさんは彼女を宥め、食欲のないまま朝食を取りに食堂へ向かいました。その帰りにあったレセプションカウンターでCさんは中居さんに「僕達の部屋で首吊りがあったんですか?」と思い切って尋ねてみました。
その時はCさんも予想していた通り言葉を濁されましたが、チェックアウトの時に料金を見ると数千円ほど差し引かれていたそうです。明確な宿名等は不明ですが、静岡県の某温泉地で起こった出来事です。
中居さんは名言を避けたようですが、宿代が割引されている事から答えは明白です。もしもあの時Cさんが彼女に夢の話をしていたらどうなっていたのでしょうか。また、首吊りの紐を前にして気絶せずに意識があったら。もしかしたら、2人揃って鴨居にぶら下がっていたのかもしれません。
短い怖い話おすすめ13選⑫
少なくなったとは言え、今でも毎日交通事故が起きています。もちろん、ほとんどはすぐに加害者が見つかるものですが、残念ながらそうでない場合もあります。そんな時、無念を残して亡くなった人々はどのような行動にでるのでしょうか。
おまえじゃない
ある晩、Dさんは残業で終電を逃してしまいタクシーに乗りました。運転手は気さくな人で会話も弾み、楽しく帰路に着きました。しかしタクシーが山の中を通りかがった時、運転手がさっきとはうってかわって暗い顔つきでこんな事を言い出しました。「お客さん、ここから先は私がいいというまで外を見ないでください」。
Dさんは運転手の真剣な口ぶりに驚き「はい」と返事をするしかありませんでした。途中、気になって「見たらどうなるんですか?」と尋ねてみましたが、運転手は答えません。事情もわからず段々怖くなってきたその時、窓の外から「うう〜」と声がしたのです。Dさんは思わず声のした方を見てしまいました。
すると窓には物凄い怒りの形相をした男が張り付いて、Dさんを見るなりこう叫んだのです。「おまえじゃない!」と。Dさんはそのまま気を失いました。後で聞いた所によると、昔そこで轢き逃げがあり、男性が亡くなっているそうです。犯人は捕まっておらず、男性は今も轢き逃げ犯を探して車の中を確認しに来るそうです。
この怪談に出てくる幽霊は、その道を通る限り誰のところにも現れます。犯人を見つけるまでこの幽霊は現れ、人を脅かし続けるのです。山道を通るときはこの怪談の事を思い出してみて下さい。通っているその道は、彼が非業の死を遂げた山道かもしれません。
短い怖い話おすすめ13選⑬
面白半分に心霊スポットへ行ってしまったおかげで痛い目を見る話は多々あります。これからご紹介する話も同様に、とある廃屋から「あるもの」を持ち帰ってしまったばかりに恐ろしい目に遭ってしまいます。
返してくださいね
ある大学の心霊研究部の男女5人が、一家心中したという家を訪ねました。家に着くとそこにはほとんど廃屋となった一軒家が建っていました。仮に佐藤さん宅とします。彼らは家の中に忍びこみ、ビデオカメラを回しながら部屋を回りました。ふざけて「佐藤さん、お邪魔しますね」「ここは台所ですか?」「トイレ借りていい?」等と話しながら。
しかし、途中で女の子の1人が怖くなってしまい引き返す事にしました。5人は「おじゃましました〜」と挨拶して家を後にしました。帰りの車の中でも残りの4人はふざけていました。話が盛り上がる中「そういえば」と1人の女の子が古びた指輪を取り出してみんなに見せました。「あの家で見つけたの。記念になると思わない?」。
後日、5人はビデオテープを再生して何か映っていないか確認しました。結果、そこには何も映ってはいませんでしたが、5人は絶句しました。5人以外には誰も映っていないのに、こんな音声が混じっていたからです。「佐藤さん、お邪魔しますね」「お待ちしてました」「ここは台所ですか?」「そうですよ」「トイレ借りていい?」「いいですよ」
その時です。5人の携帯が一斉に鳴り出しました。一瞬みんなパニックを起こしましたが、落ち着いて全員電話に出てみました。すると、5人中4人は無言電話。しかしただ1人、指輪を取った女の子の携帯から聞こえてきたのは「佐藤ですけど…指輪、返してくださいね…」
死者から電話がかかってくるというだけでも恐ろしいですが、加えてこの女の子は指輪を返すためにまたあの家に出向かなければなりません。そこでどんな目に遭うかはわかりませんが、返さなければもっと悪い結果を招くでしょう。ふざけて心霊スポットを訪ねたり、その場にあった物を持ち帰るのは危険ですので絶対にやめましょう。
心霊スポットについてもっと知りたい方はこちら
怖い話で盛り上がろう!
全体的にさらっと終わる事で余韻を残し、怖さを助長させる怪談となっています。誰かに話して聞かせるときは短いので技量が要りますが、すぐに話せるという利点もあります。いくつかストックしておけば家族や友人で旅行に行った時など様々な場面で盛り上がることが出来ますので、是非活用してみてください。
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