別名ジュウモンジダコとよばれています。このタコの特徴は、羽のように生えた大きなヒレでしょう。この大きなヒレを羽ばたかせて泳ぐ姿がディズニーキャラクターの「ダンボ」に似ていることから、”Dunbo octopus ”という英名が付けられました。
オオクラゲダコの仲間は世界で14種類の生息が確認されており、見た目も様々です。水深300〜7000メートルの海底で、甲殻類を主食として生活しており、タコ類の中でも深い位置で生息するタコと言われています。
センベイダコ
このタコに関してはほとんど情報が無く、日本での展示例も少ないようです。千葉県沖から土佐湾にかけての水深150〜300メートルで分布が確認されています。オスの吸盤の一部に大きな丸みを帯びるということが特徴です。
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メンダコは飼育できるの?
メンダコを家で飼ってみたい!と思う方もたくさんいるのではないでしょうか。こんなに可愛らしい生き物がペットとして飼うことができれば、ずっと見ていても飽きることはないでしょう。実際にメンダコを飼育することは可能なのかご説明します。
水族館でも3日程度で死んでしまった
静岡県にある沼津港深海水族館では深海魚をメインに様々な生き物を展示しています。こちらでは2011年からメンダコの飼育を行なっていますが、この頃は3日ほどで死んでしまったそうです。水族館のような設備があっても、メンダコの飼育は難しいと言えるでしょう。
同水族館は地元の漁師たちの協力のもと、様々な試行錯誤を繰り返してきたそうです。水質、水温、音、光など繊細な管理が必要な生き物です。またストレスにも弱いため、撮影禁止を徹底することでメンダコの展示記録を伸ばしてきました。
ふ化に成功した水族館もある!
メンダコの繁殖生態に関しては現在でも不明なところが多いそうです。そんな研究資料の少ない中で、水槽内でメンダコの孵化に成功した水族館が日本にあります。世界的にもメンダコの孵化は2例しかなく、今後のメンダコの生態解明に期待が高まります。
葛西臨海水族園
2016年4月に親個体が採集されましたが、翌月に死亡が確認されたため卵の摘出が行われました。後に繁殖センター内の水槽にて経過が観察されます。同年10月には幼体が孵化しましたが、孵化から5日後に死亡が確認されています。メンダコの孵化は世界初の事例となりました。
沼津港深海水族館
こちらの水族館では2019年5月とつい先日の出来事です。2918年8月より8ヶ月間、飼育スタッフにより徹底した管理が行われ、メンダコの赤ちゃんが誕生しました。こちらについてはまた後ほど、詳しくご紹介します。
家庭では飼うのは困難
水族館のような整った設備をもってしてもメンダコの長期飼育は難しいとされていますので、一般家庭で用意できる設備ではメンダコの飼育は不可能だと言ってもいいでしょう。最近ではメンダコの生体展示をしている水族館も複数あるので、こちらの施設でメンダコを見ることができます。
【速報】沼津港深海水族館でメンダコの孵化に成功!
2018年9月に駿河湾にて、地元の漁師によって捕獲された個体が水族館に提供され、水槽内で6個の卵を産卵しました。深海に似せた環境で経過を観察し、2019年5月に幼体の孵化が確認されました。水槽内でのメンダコの孵化は世界でも2例目となります。
世界二例目!水槽内でのメンダコの孵化!
先ほどもお話ししましたが、2019年5月に沼津港深海水族館では世界で2例目となるメンダコの卵の孵化に成功しています。幼体は現在バックヤードの水槽にて経過観察とのことで、一般公開は行われておらず、公開の予定もないそうです。
世界的にも貴重な事例だけに、慎重に管理されているのでしょう。また、研究資料も少なくほとんど手探り状態での飼育管理となります。順調に成長していけば、これまで謎に包まれていたメンダコの生態も少し明らかになるかもしれませんね。
沼津港深海水族館はメンダコの飼育日数世界記録を持つ!
深海の生物に特化した施設ではありますが、飼育当初は3日で死んでしまったほど飼育が難しいとされています。同水族館では研究、試行錯誤を重ね現在メンダコの水槽展示52日という世界記録を保持しています。画像は飼育51日目のもの。
世界記録52日ということからもメンダコの飼育の難しさが伝わってきますね。同水族館をはじめ葛西臨海水族園、新江ノ島水族館など各施設では、現在も試行錯誤や研究が繰り返し行われています。
詳細情報
2011年12月10日に開館された沼津港深海水族館•シーラカンスミュージアムは世界でも初とされる、深海生物をメインとした施設です。目の前には日本一の深海である駿河湾が広がっています。最深部は2500メートルと言われ、海底には深海生物が多く生息しています。
最大の目玉は冷凍展示された2体のシーラカンスではないでしょうか。3億5000万年前より姿、形を変えず生き続けていることから、生きた化石と呼ばれる生物です。ワシントン条約により絶滅寸前種に指定され、生体を見ることは不可能ですが、冷凍個体を展示しているのは世界でもこの場所だけだそうです。
所在地
〒410-0845 静岡県沼津市千本港町83番地
入場料金
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- 大人(高校生以上)1,600円
- こども(小・中学生)800円
- 幼児(4才以上)400円
営業時間
年中無休(保守点検のため臨時休館の場合あり)
通常営業時間 10:00〜18:00
夏期・冬期・繁忙期により変更する場合があります
お問い合わせ
- 055-954-0606(平日10:00~18:00)
メンダコの赤ちゃん
幼体は全長約1センチほどで、体色はオレンジ色が混じったような半透明だそうです。体色を除いて成体との見た目はほとんど変わらないようですが、耳のように見えるヒレ部分は体に対して幼体の方が大きく見えます。水槽内でじっとしていることが多いようですが、時々耳をパタパタと動かしたり、水中を漂うように泳ぐ様子も観察されています。
生後1週間で死亡を確認
生後1週間となる12日の朝方にメンダコの幼体の死亡が確認されました。メンダコの繁殖生態の解明に期待が寄せられていましたが、残念な結果となってしまいました。以前の葛西臨海水族園で孵化に成功した時には生後5日で死亡が確認されています。
事例、研究資料が共に少ないためメンダコの幼体の飼育は難易度が高いようです。同水族館では今後も継続して研究を行うとのことです。いつかメンダコの赤ちゃんが見られる日を楽しみに待ちましょう。
深海のアイドル!メンダコはぬいぐるみも人気!
ぬいぐるみと言えばキャラクターグッズの定番とも言えるアイテム。一言にぬいぐるみと言っても様々なバリエーションが用意されていて、奥が深い商品でもあります。ここでは数えきれないほどのぬいぐるみの中から2つご紹介させていただきます。
ぬいぐるみ マリン ハンドパペット 歩け軟体くん
メンダコのパペット人形です。足に指を入れられます。4本入るようになっているので、器用な方は上手にメンダコの再現ができるかも。他のパペット人形と合わせて、お子様とパペット遊びも楽しいかもしれませんね。
リアルメンダコ LLサイズ ぬいぐるみ
こちらはメンダコのリアルさを追求したぬいぐるみです。水あげ後を思わせるような形状をしています。裏面には吸盤の刺繍もあり、手触りにもこだわって作られていますので、なかなかクオリティの高いアイテムです。メンダコファンの方にはオススメの一品です。
深海のアイドル!グッズはぬいぐるみだけじゃない!
さすが深海のアイドル!ぬいぐるみにとどまらず、様々な物が商品化されています。定番のアイテムから、食器、スイーツなど幅広く販売されているようです。ここからはぬいぐるみ以外のグッズをいくつかご紹介しましょう。
アイマスク
なんとアロマ付き、目の休養や安眠にいかがでしょう。アイス、ホットのどちらでも使えます。メンダコがあなたの疲れをそっと癒してくれるでしょう。
タトゥーシール
水に濡らすだけで簡単に貼ることができます。すぐに剥がすことも可能なので、お子様にも安心して使うことができます。もちろん大人の方にも!メンダコの魅力をぜひ肌で感じてください。
マグカップ
なんとマグカップまで出ていました。さすが深海のアイドル、蓋付きです。凹凸があるのでやや洗いづらそうですが、冬の寒い時期にいかがでしょうか。味に深みが出そうな一品ですね。
かわいいメンダコをぜひ生で見てください!
深海は宇宙よりも謎に包まれているといわれています。太陽の光も届かない闇の世界で生命を繁栄させ、生き延びるために独特の進化をした生き物が多く存在します。今回ご紹介したメンダコや、我々の想像を絶する見た目のものなど様々です。
そんな貴重な深海の生物が展示されている施設が日本には数か所あります。中でも沼津港深海水族館は深海に生息する生き物を中心に、約60種1500匹の展示を行っています。この記事をご覧になって、メンダコや深海の世界に興味を持たれた方は、ぜひ一度遊びに行ってみてはいかがでしょうか。