テレゴニーとは?解明されつつある?実在すれば歴代元彼の子が産まれるかも

この研究により、ごく少数の女性が血中にY染色体を持っていることが判ったのです。確率はかなり低くはありますが、性交渉をしたことで、女性は、相手の男性の遺伝子やDNAを、体内に持ち続けることになるかもしれないことが示唆されたのです。

「テレゴニー」の風向きが変わった「RNA逆転写酵素の発見」

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「RNA逆転写酵素(Reverse transcriptase)」は、1975年に、分子生物学者のH・M・テミンとD・ボルティモアがそれぞれに発見し、ノーベル医学生理学賞を受賞した研究です。この発見もまた、「テレゴニー」に対する見方に影響を与えたのです。

「RNA逆転写酵素」とは

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そもそも「RNA逆転写酵素」とは何でしょう?簡単に言うと、本来はありえない「DNAへの干渉」を可能にした酵素を指します。分子生物学の中心原理と位置付けられる「セントラルドグマ」において提唱される「DNA→RNA→タンパク質」の流れに反し、RNAの型を基に、DNAを合成し、書き換えるのです。

RNA分子とは本来、DNAをコピーしたものになります。DNAをRNAがコピーする流れを「転写」と言います。これとは逆の流れなので、「逆転写」と称されたわけです。1975年の研究では、ウイルス粒子がこの「逆転写酵素」を持つと示されます。HIVウイルスなどもその一例です。

完全には否定できない「テレゴニー」

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なぜ「RNA逆転写酵素」が「テレゴニー」を肯定する理由になるのでしょうか?注目された理由として「DNAへの干渉」という点が挙げられます。「テレゴニー」において、以前関係をもった男性の遺伝子が、母体の遺伝子に影響を与える、と考えられてきたことは、さきほどお話しました。

この「RNA逆転写酵素」のような機能が、男性の精子の中に存在するとしたら、母体のDNAはRNAにより合成され、男性側の遺伝子情報が書き加えられた形で、置き換えられることになるのです。今はまだそのような研究発表はありませんが、「テレゴニー」自体は、あり得ない話ではないのです。

これまでにテレゴニーの実例はあるの?

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ここまで、「テレゴニー」が根強く信仰されてきた側面をお話してきました。ハエの実験を例に挙げましたが、実際、人間にテレゴニーの例は認められるのでしょうか?実際にあったお話をざっくり解説したあと、一時期話題になった駒田徳広さんの噂についてご紹介します。

暴行された女性が帰国後に産んだ子が…

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今からご紹介するお話は、結構有名なお話かもしれません。ある女性が、海外旅行先で性的暴行を受け、妊娠してしまい、堕胎の決断をしました。その数年後、彼女は日本人男性と結婚し、子宝に恵まれます。しかし、産まれた子供の見た目は黒人そっくりだったのだそうです。女性は交際時に一切の不貞行為はしていませんでした。

テレゴニーの類似現象か?

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さきほどのお話から窺えるのは、やはり「テレゴニー現象」です。強姦された過去に振り回され、女性はつらい想いをしたことでしょうが、このエピソードがすべて本当なのだとしたら、テレゴニーと呼べるような現象が起こっていたと言えるでしょう。

駒田徳広さんと妻の子が黒人のような子だった

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根拠のない噂だとされながら、話題になった元プロ野球選手・駒田徳広さんの奥さんのお話も、テレゴニーのひとつだと言われています。駒田さんの最初の奥さんとの間に授かった子どもが、黒人のような外見をしていたそうで、後日、それがきっかけで離婚に至ったという噂です。出産に関連して、バニシングツインの記事もご覧ください。

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