日本の蛇はこんなにいる!その種類や生態を画像付きで徹底解説!

毒はありません。主に低い山林から草原、水辺などに生息し、石の下や地中に潜っていることが多いです。その習性が「ジムグリ(地潜り)」という名の由来と言われています。

ヒバカリ

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本州、四国、九州の他、いくつかの離島に分布しています。全長は40~60cm。体色は濃い褐色から薄い茶褐色で、首に白いエリのような模様があります。地上で生活し、主に早朝や夕方に活動します。

毒はありません。性格は個体によって、おとなしいものも攻撃的なものいるようです。森林の水辺や湿った場所に生息し、カエルや、オタマジャクシ、ミミズ、小魚などを餌とします。野山に近い田園地帯や人里などでも意外と目にされる蛇です。ヒバカリについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

シロマダラ

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北海道、本州、四国、九州の他、多くの離島に分布する蛇です。全長は30~70cmで、灰色から茶褐色の体に帯のような黒い横じまが入っている姿が特徴的です。地上で生活し、活動時間は主に夜です。トカゲや小型の蛇などを食べます。

毒はありませんが、気性は荒いです。また、捕まると臭いにおいの液を分泌します。低い山林の水辺にいることが多いですが、平地や人里でも見つかることがあります。しかし、数があまり多くなく、その上夜行性のために、人目に触れることは少ないです。

タカチホヘビ

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本州、四国、九州のほか、屋久島や種子島などに分布する蛇です。ただし、何故か千葉県では発見されていません。全長は30~60cm。体色は黒紫から淡い黄色と個体によって差が広いです。光沢があり、背中の真ん中に黒い縦線が一本入っているのが特徴です。活動時間は主に夜で、地中にいることが多く、ミミズや甲虫の幼虫を食べています。

毒はありません。夜行性の上に地中性のためほとんど人目には触れませんが、数自体は少なくないと言われています。森林の石や朽ち木、落ち葉の下などで見つかることもあります。

日本に生息する蛇『沖縄・奄美に生息する蛇』その①

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日本本土に生息する蛇の種類は8種にとどまりますが、沖縄地方や奄美地方などの南国の島々には20種類以上の多様な蛇が分布しています。そこには、その地域ではありふれた蛇もいれば、絶滅が危ぶまれる稀少な種も含まれています。

まずは、イワサキセダカヘビ、ブラーミニメクラヘビ、シュウダ、スジオナメラの4種について、その特徴や生態を紹介したいと思います。

イワサキセダカヘビ

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石垣島や、西表島に生息しています。全長は50~70cm。卵型の頭部が特徴的です。褐色の体に波状の縦じまが走っています。体の断面が円筒形ではなく三角形をしていることから「セダカ(背高)ヘビ」と名付けられました。

夜行性で、主に森林の樹上で生活しており、カタツムリしか食べないという、世界的に見ても珍しい習性を持っています。毒はありません。

ブラーミニメクラヘビ

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大隅諸島以南の南西諸島、伊豆諸島、小笠原諸島、また、長崎県や静岡県でも生息が確認されており、今後も分布域が拡大するとみられている蛇です。全長は16~22cm。頭が丸く、首にくびれがなく、一見ミミズのように見えることから「ミミズヘビ」という別名も持っています。

体の色は灰褐色か茶褐色で、「メクラヘビ」という名の通り、目は退化して非常に小さいです。尾の先が棘のように尖っており、これを使って地面に潜ります。毒はなく、土の中の小さな虫などを餌とします。植木鉢の土などに紛れて日本に来た外来種で、交尾をすることなく増えるため、どんどんと生息域を広げているようです。

シュウダ

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シュウダは、日本では尖閣諸島に生息し、ヨナグニシュウダという亜種は与那国島にだけ生息する蛇です。シュウダは150~260cmで黒っぽい体、ヨナグニシュウダは160~200cmでくすんだ緑色の体をしています。

毒はなく、臆病な性格ですが、怒らせると威嚇し、噛みついてきます。また、敵から身を守るため強烈なにおいのする分泌液を出すことが有名です。それ故に「シュウダ(臭蛇)」の名が付きました。

スジオナメラ

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日本の他に、中国や台湾、東南アジアの各地に分布している蛇です。住む地域によって特色が異なり、タイリクスジオ、タイワンスジオ、ボルネオスジオ、カナンスジオ、マレースジオ、サキシマスジオ、ウンナンスジオ(ユンナンスジオ)に分類されます。

そのうち、日本に生息しているのは、サキシマスジオとタイワンスジオです。スジオの仲間に共通する特徴としては、目の後ろに黒い筋があること、尻尾に縦のしましまがあることが挙げられます。

日本に生息する蛇『沖縄・奄美に生息する蛇』その②

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ここでは、スジオナメラの7つの亜種のうち、日本に生息するタイワンスジオとサキシマスジオについて、それぞれ解説していきます。また、緑色の体が特徴的なアオヘビの仲間2種についても、紹介していきます。

タイワンスジオ

もともと台湾に生息していたスジオで、展示用などとして日本に持ち込まれたものが野生化した外来種です。日本では沖縄本島の中部に生息しています。

全長は170~220cm、最大のものは270cmです。体色は黄色っぽい褐色で、大きく黒いまだら模様が交互に並んでいます。毒はなく、ネズミや小鳥、カエルなどが餌で、地上や木の上で生活しています。

サキシマスジオ

生息地は、宮古島、大神島、池間島、伊良部島、下地島、来間島、多良間島、石垣島、西表島、小浜島です。全長は160~220cmで最大のものは250cmぐらいです。黄色か暗い黄緑の体色で、タイワンスジオより不鮮明な黒いまだらが散らばった模様をしています。

毒はなく、やはり樹上や地上で生活し、ネズミや小鳥、カエルなどを食べているようです。交通事故や、外来種に食べられることによって数を減らしており、絶滅危惧種とされています。

リュウキュウアオヘビ

沖縄諸島、奄美諸島、トカラ列島の宝島と小宝島に分布する蛇です。全長は60~95cm。黄緑焼き褐色に4本の黒い縦じまが入った姿をしています。地上で生活し、食べるものは主にミミズです。

毒はありませんが、気性が荒いです。生息する島では珍しい蛇ではなく、平地から山地の森林や、耕地、水辺など広い範囲でよく見つけられます。

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