フリッツル事件の概要|24年間監禁されたエリーザベトの現在と壮絶な監禁生活

実際に起こったフリッツル事件を元にした人気小説「部屋」があります。エマ・ドナヒュー原作の作品であり、内容はまさに監禁がメインと言えるでしょう。2015年にアイルランド、カナダ、イギリス、アメリカの共同で作られ、映画化された作品「ルーム」が発表されたのです。

フィクションではありますが、その内容と根拠は実際に起こった事件が主体になっています。それこそフリッツル事件を思い浮かばせる内容だった、と賞賛されている名作と言えるでしょう。実際に書いた筆者もそれは認めていることであり、脚色はされていますが現実です。当時のままでは映画には、表現できないことは言うまでもありません。

アカデミー賞で賞を受賞するほどの人気作

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「ルーム」の内容は2部に分かれていますが、一部も二部もノンフィクションを元に作られたこともあり人気に拍車がかかったのです。かなりの話題作になったことにより、第88回アカデミー賞を受賞します。その他でも、第40回トロント国際映画祭で観客賞を受賞するなど、多くの人に評されています。

評論家だけではなく多くの観客の目を引いた作品であることは間違いありません。「ルーム」の内容もさることながら、実際の話がモチーフにされていることが大きいのでしょう。映画「ルーム」の人気は各国で賞賛されました。涙無くしては観れない程の人気によって選ばれたと言えるでしょう。

ほぼノンフィクションということで話題沸騰

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扉のない「部屋(ルーム)」が主体となった映画ですが、母親と「監禁」と知らずに生活を送っている息子ジャックが主人公です。母親の名前はジョイで「実は外には別の世界がある」と知らされジャックは困惑します。そこから始まるストーリーは、第一部では脱走を試みることから始まり、第二部では父との関係による葛藤や外の世界と向き合う現実が待ち受けている、まさにフリッツル事件を思わせる作品で、ノンフィクションと重わえないほど話題沸騰の作品です。

「本当じゃなかったらいいのに」と誰もが息を飲む作品と言えるでしょう。男の子5歳の子供という設定からも、エリーザベトの子供のシュテファンと被ることでしょう。まさにノンフィクションからなるフィクションです。

残虐な事件はアメリカでもあった

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監禁事件はあとを絶つことを知りません。2002年〜2004年の2年間の間に行われた残酷な事件もあるからです。スペイン系(ヒスパニック系)の犯人によって、3人の女性が魔の手に陥ります。

妊娠が分かると暴力で死産に

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それは「クリーブランド監禁事件」ですが、監禁し5回妊娠するといった事件です。子供できたと分かると暴力で支配し、蹴る、または食事も満足にない状態で死産に追い込まれます。

その年数10年間にもわたり、警察や地域の発見が問題視されたニュースです。犯人の名はアリエル・カストロですが、後に終身刑となり、また禁錮1000年と刑が確定します。発見されたときには、警察や近所の発見の遅さに問題視されたのです。

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海外だけに捉われない日本でも監禁はある

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それは海外に限ったことでは無く、日本でも記憶に新しい事件があるのです。2016年に起こった「埼玉少女監禁事件」があります。13歳の少女が2年間にわたり監禁されたおぞましい事件です。

後を絶たない事件の動機は「欲」

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2014年3月に「誘拐の願望があった」という理由だけで、監禁された少女の事件。投げない生活を送っていたあどけない少女は、寺内樺風(てらうちかぶ)によって監禁されたのです。犯人自ら自殺をはかりますが、未遂に終わり逮捕されます。

はびこっているのは「欲」といっておかしくありません。この事件は大学生によって行われましたが、事件が後を断つ日は来るのでしょうか。どこにでも蔓延している「欲」が犯罪にいたると、残るのは心と身体の痛みです。

悲惨な監禁事件は他にも世界中で多く起きている

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フリッツル事件はとても切なく悲しいことであり、憤りをも感じますが世界中で悲惨な監禁事件は後を絶ちません。少し前ですが、新潟県でも監禁事件は発生し問題になったといっておかしくありません。1990年の「新潟少女監禁」などがあり、社会問題になったのです。

「クリーブランド監禁事件」では、エリーザベトのように10年間の間に5回妊娠するといった事件もあります。1996年にはベルギーで監禁された後、殺害される痛ましい「マルク・デュトルー事件」も存在します。フリッツル事件では殺害までには至りませんでしたが、24年間の恐怖は心身共に崩壊する恐ろしい事件だったことは言うまでもありません。もちろん他にも多々あり、日本だけでなく海外でも多い監禁事件は、今尚あるのが現状です。

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繰り返される監禁事件がなくなることを、誰もが願うのみではないでしょうか。どの事件もさることながら、監禁事件も起こってはならない事件の一つであり、恐ろしく残虐と言えるでしょう。事件を起こさないだけでなく、近所の異変に気付くことも大切な事柄かもしれません。悲惨な監禁事件が世界中で多く起きている中、ニュースで知るだけではなく、周りに目を配ることもまた大切なことと言えるのではないでしょうか。

そこには地域の協力なくしてはできないこともまた事実かもしれません。エリーザベトのように失われた時間が無いように、見守って行きつつ、人ごとでは無いことに気を配っていくことが必要でしょう。2度と起きて欲しくない残虐なフリッツル事件のような出来事から、目を背けず風化させないことも必要かもしれません。

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