アニメ版二期ではトンカラトンのほのぼのエピソードも
数年後に放送された二期では自転車にうまく乗れなくて転んでしまった新米の個体が、出会った人間の少年に介抱してもらい、自転車の乗り方を教えてもらうという話が放送されました。
この怪異と同じ化け物になってしまっても案外楽しく暮らしていけるのではないかと思えるような微笑ましいエピソードです。
Contents
トンカラトンの正体は?創作?現実?
この怪異についての話は前述のアニメで取り上げられたものが初出であり、他の心霊系のアニメやテレビ番組でこの怪異が取り上げられたことがあまりありません。長年この怪異はアニメの創作怪談だと思われてきました。
しかし、最近になってこの話が実際に地方で語られていた怪談だという説が出てきました。
トンカラトンの真相は謎のまま
この怪異のルーツを追いかけ、研究をしていた人がいます。その人は著書に、この怪異の元となった話がアニメの制作に携わったスタッフのうちのひとりの地元で語られていたということを突き止めたと記しています。
しかし、本人との連絡がつかないまま調査は停滞しています。結局、はっきりとした真相はまだ謎です。
トンカラトンのルーツを考察
この怪異が地方で語られていた怪異だと仮定してみましょう。昔から、怪談や妖怪の類いは何かへの警告を幼い子供などに言って聞かせるための方便として使用されていた話が元となっている場合が多いです。
例えばお盆の時期に海に入ると死者にあの世へ連れて行かれるという怪談は盆の時期の高波や大量発生するクラゲから子供の身を守るための方便からきています。この怪異にもそういったルーツとなる話があるのか、ここでは考察していきます。
自転車への注意喚起?
この怪異の一番の特徴は怪異が自転車に乗っているところです。包帯、刀と危険であったり不気味な特徴は怪談の中ではありふれていますが、自転車を運転する怪異というのはあまり類を見ません。
他の要素は「怪談っぽくしよう」と思えば後付け設定としていくらでも思いつきそうですが、自転車に乗っているということは思いつきにくいでしょう。つまり、そこが話の元となるものが見えるポイントなのではないでしょうか。
ルーツは明治時代?
自転車が日本で使われ出したのは明治時代の半ば~後半くらいで、当初は富裕層の男性が乗るものでした。当初危険な運転をする人が多く、批判されていました。
怪異の発祥がいつなのか定かではありませんが、この時期に自転車への注意喚起として「自転車には注意しろ」「自転車の音が聞こえたら逃げろ」といった意識を子供達に植え付けるために考えられた怪談であるという可能性も考えられるのではないでしょうか。
他の怪談の地方版?類似の怪談
昔はインターネットがないため、怪談などの話は基本的に人伝いの噂話や雑誌から入手するのが主流でした。そのため、話が人から人へ伝えられる際の齟齬や勘違いが発生し、特に情報の遅い地方では独自の妖怪などが生まれることもありました。
この怪異もそういったもののひとつではないかと仮定し、元となっていそうな怪談について考えていきます。
包帯おじさん
夜道を歩いていると現れる怪異です。包帯を巻くように言ってきて、従わないとナイフで刺されます。刃物を所持している点、包帯というキーワードなどが合致しています。
サイクリング婆ちゃん
夜な夜な公園でびしょ濡れの老婆が自転車を漕いでいるという怪談です。自転車を漕ぐ怪異である点が合致します。
複数の怪談がルーツ?
それぞれの怪談はルーツとなる元となった怪談が複数あり、それらが混ざり合ってトンカラトンが誕生したのかもしれません。
まだ解明されていないこの怪異のルーツを、ぜひ考えてみてください。
トンカラトンに似てる?トンカラトンっぽいキャラクター
彼はかなり特徴的な外見をしていますが、そっくりな漫画のキャラクターが存在します。この怪異との関係があるかは不明ですが、よく似ているキャラクターをご紹介します。
「るろうに剣心」志々雄真実
このキャラクターは包帯でぐるぐるに巻かれた顔、体という特徴がこの怪異と合致しています。素肌は見えず、ぎょろりとした目だけが露出している姿は人に恐怖心、威圧感を与えます。
加えて、大きな刀を武器として使用するところも似ています。この漫画の連載時期は1994~1999年でこの怪異がアニメに出たのがちょうど1994年なので、もしかしたら漫画の作者がこの怪異の外見に惹かれてキャラクターデザインの参考にした可能性も考えられます。
都市伝説トンカラトンの実写動画を発見!?
最近、動画サイトにこの怪異の動画が上がっています。ここでは動画の内容についてご紹介します。
「トンカラトンの噂」CLOVERFILMS
まさしく実写版トンカラトンと言える動画です。この怪異の特性を3分で完全に理解できます。かなりユニークで怖さもあまり感じずにこの怪異に触れることができるのでぜひ視聴してみてください。
トンカラトンを信じるか信じないかはあなた次第
この怪異は対処方法さえきっちりおさえておけば害のない怪異です。聞かれたら答える、聞かれなかったらスルーするという基本をきっちりと覚えておいて頂ければもし遭遇してしまっても安心です。
実際にいると思うかどうかはあなた次第ですが、外を歩いているときに自転車の音が聞こえてきたらこの怪異を思い出してみてください。何気ない日常のスパイスになるかもしれません。
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