食虫植物とは?その仕組みや育て方、種類をご紹介!動物まで食べる?

食虫植物の育て方や代表種など紹介!虫や動物を捕食して養分の一部とする、独特なしくみを持つ食虫植物。見た目には物珍しさがありますが、意外にもホームセンターなどでも販売しており、初心者の方にもおすすめです。ぜひお気に入りの種類を見つけてご家庭でも育ててみてください。

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好奇心に突き動かされてただひたすら忙しい日々を送っています。

そもそも食虫植物ってなに?そうではない植物の違い

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食虫植物とは、虫をつかまえて自分の養分にしてしまう植物のことで肉食植物なんて別名で呼ばれることもあります。最近は鑑賞用として育てられています。種類も豊富で見た目もユニークなものが多いです。

4つの段階を経て食虫植物といえる?その定義とは

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誘引・捕獲・消化・吸収の4つが定義されています。虫をおびきよせる・おびきせた虫をつかまえて殺す・殺した虫の養分を消化、吸収する。定義とは人によって異なる定義を挙げる者もいますが、ここでは以上の条件をすべて備えたものを食虫植物といいます。

食虫植物は世界で12科に分類され、19属有ります。種類は約600種類になります。食虫植物として一部を満たすものはたくさん有りますが、真の食虫植物はそのうちの限られたものだけです。似て非なるものはたくさんあります。

食虫植物とそうでない植物の線引きは曖昧?

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条件の一部だけ満たす植物は多く見かけます。食虫植物とそうでないものの定義はまだ曖昧なところがあるのです。繊毛に毒がある種類もたくさんありますが虫から養分を吸収するのはその極一部の種に過ぎないのです。

食虫植物ってどうやって育つ?どういう仕組みでできてるの?

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食虫植物は元々は普通の植物からはじまり、進化の過程で、食物連鎖の下層階に追いやられた植物たちです。栄養のない土地に追われて、動物から栄養を得るようなしくみになったのです。強い適応力を持っている植物です。

独特な見た目を持つ食虫植物!動物や虫を捕食して成長する

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虫をつかまえる方法として、落とし穴式や粘着式、はさみ罠式があります。捕獲した虫から、成長に必要な栄養分を取り込みます。長い時間罠にかかるのをただひたすら待つことになります。とらえたら時間をかけて養分を吸収します。

しかし普通の植物と同じく水や土などからの栄養も必要

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食虫植物は捕獲した虫からの養分を吸収するばかりではなく、他の植物と同様に水や土から光合成を行い、自ら養分を作り成長する能力もあります。つまり、育てる場合、虫を与えなくても成長します。厳し環境に順応しているのですね。

痩せた土地でも生長するために捕食を行う食虫直物

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食虫植物は痩せた土地に生育しています。成長するためには、虫や動物を捕食して養分を得る必要があったのです。いわば捕獲器は痩せた環境で成長するための特殊装備をしていることになります。食虫植物は手を出してかけ過ぎないことがこつです。

食虫植物をタイプ別に詳しく紹介!その①挟み込み式

はさみ込み式とは二枚貝の様な葉っぱで挟んでつかまえると、消化液を分泌して、養分を吸収します。繊毛の数が種類によってまちまちで、葉が閉じるスピードも違うため、観察すると食虫植物に興味が湧いてきます。

葉と葉で挟み込んで獲物を捕らえる挟み込み式の食虫植物

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自ら動いて虫をつかまえてしまう能動的な食虫植物はハエトリソウ一種類だけです。粘液で張り付けて捕えるタイプはたくさんありますが、ハエトリソウの不思議にのめり込んだ学者さんのおかげで今では研究も進んでいます。

挟み込み式食虫植物の代表種はハエトリソウ

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モウセンゴケ科ハエトリグサ属と分かれているこの品種はディオネケ属とも分類されます。原産地は北アメリカです。1組の葉で虫を挟み込むのは2、3回だけで、寿命があります。あまりつついたりしないようにしましょう。

ハエトリグサはおよそ6500万年前にムジナモ属とともに、他のモウセンゴケ属と分岐したとみられています。ムジナモとハエトリグサには捕虫毛がなく、稼働式の罠で捕えますが、他のモウセンゴケ属は捕虫毛から粘液を分泌して捕えるのです。

ハエトリソウの詳しい情報はこちらからご覧ください

食虫植物をタイプ別に詳しく紹介!その②落とし穴式

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葉が集まり筒状になったところに昆虫や小動物を落としてつかまえます。袋状の捕虫器を持つものや、葉が重なって筒状になっているものもあります。いずれも消化液を分泌して溶かして吸収するメカニズムです。

自らの捕虫嚢へと巧みに誘い込み消化する落とし穴式

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フクロの内側に蜜腺がありそこからの分泌物で虫を誘います。フクロに落ちた虫はフクロの底に溜まった消化液で消化され、養分として取り込まれます。蜜腺のトラップに取り込まれて集まるようにできています。

捕虫嚢にはさまざまな仕掛けも?1度入ると出られない!?

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捕虫フクロには様々な仕掛けがあります。フクロの内側に鋭いトゲがあり、外には出せなくなっているものや、虫が落ちたらフタ閉じてしまうものもあります。どうしてそのようなしくみを作り出したのかはまだ全てが解明されている訳ではらありません。

落とし穴式食虫植物の代表種はウツボカズラなど

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ウツボカズラは食虫植物の中では知名度ナンバーワン、1番の人気です、ウツボカズラは落とし穴式です。フクロの内側にある蜜腺から分泌液を出し虫を誘ってフクロに落とし込みます。ウツボは矢を入れる道具のウツボからきている和名です。学名はネペンテスといいます。原産国は東南アジアを中心とした熱帯エリアです。

落とし穴式ではほかに、ビカルカラタやミラビリス、ラフレシアナがよく知られています。ビカルカラタはボルネオ原産で、15mにもなる蔓があり、捕虫袋の縁が高く上に伸び先端には二本の牙の様な突起が下向きに付いています。

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フィリピン、スマトラ、マレー半島で見かけます。丈夫でとっつきやすく、捕虫袋も比較的よくできるのでよく栽培が難しくないのです。袋は変異に富みたくさんのバラエティーがあります。上位袋と下位袋の形は大きく異なります。

食虫植物をタイプ別に詳しく紹介!その③粘着式

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粘着式は様々なタイプがあります。葉の表面にねばねばしたセン毛を持ち獲物を貼り付けるとりもち式ともいいます。無数の繊毛に捕えられて、動けば動くほど動きが奪われるトラップです。植物の不思議です。

粘液で獲物を捕らえるシンプルな粘着式

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モウセンゴケ属、ムシトリスミレ属があります。ムシトリスミレ属はメキシコの高山地帯や日本やヨーロッパの高山、北アメリカでは平地、南アメリカの高山の4つのエリアに分布しています。多様な気候に適応してきました。

粘着式食虫植物の代表種はモウセンゴケなど

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粘着式で名が知られているモウセンゴケは沖縄でも自生しています。モウセンゴケは仲間が多く、世界中では150種が確認されています。ツンドラ地帯や熱帯アジアやオーストラリアの湿地に分布しています。オーストラリアでは60種が確認されていますり

食虫植物をタイプ別に詳しく紹介!その④吸い込み式

食虫植物の捕虫の方法に吸い込み式がありますが、吸い込んでしまうわけではありません。捕虫葉という機能的な葉は水中または地中にあります。根茎などに捕虫嚢が付いています。虫が入るとフクロの口が閉じるようになっています。

水と共に捕虫嚢へと吸い込んで蓋を閉じる!?吸い込み式

吸い込み式のものは湖や池に自生していることが多く、根は水の中です。そこでプラントンなどを取り込んでいます。フタにセンサーの役目をするヒゲがあり、それに触れるとフクロの蓋が開き水と一緒に獲物がフクロに入ります。入ったらフクロの口が閉じて消化されてしまいます。

吸い込み式食虫植物の代表種はミミカキグサなど

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