青い鯨(Blue Whale Challenge)とは?130人を超える自殺者を出したゲーム
青い鯨をご存知でしょうか。ロシアで広まったゲームなのですが、その内容は非常に恐ろしいもので、それは自殺を促す内容らしいです。そんな恐ろしいゲームがなぜか若者の間で流行っているようで、その波は全世界に広がっていると言います。
もちろん各国が何も対応しないわけはありません。色々な対応や若者で流行っているその流行に何とか自殺を阻止しようと動いている対策もあります。そんな恐ろしい怖いゲームですが、聞き慣れない人も多く、内容などもわからない人は多いでしょう。
そこでまずは、ゲームの概要やどれほど社会問題になったのかというところから大まかな内容を紹介してい行きましょう。
ロシアのSNS上で始まった自殺を誘うゲーム「青い鯨」
この恐ろしいゲームは、誕生したのが2015年のロシアのSNSにて公開されて世に現れることとなります。このゲームは端的に言うと自殺を誘発するゲームであり、自殺願望がある若者をターゲットにして、引き込んでいくゲームなのです。
しかし、問題はそれだけではありません。なんと洗脳したかのように自殺願望のない人まで自殺に追い込んでいく、恐怖のゲームなのです。ロシアのSNS上で瞬く間に広がり、その恐怖は国外にも伝搬していったと言います。
わずか5ヶ月で130人以上の自殺者が?青い鯨は社会問題に
恐怖のゲームの犠牲者を聴くと、さらにその恐ろしさが増します。このゲームの被害者でもある自殺者数はなんと130以上に上るといわれているのです。これはロシアだけの数字であり、2016年までの数字になります。
そして、その恐怖のゲームは国外にもおよび、さらなる犠牲者を出していることでしょう。各国に広がったことで、色々な対策が取られるほどにまでなり、たかがゲームが社会問題にまで発展したのです。
青い鯨が意味する言葉とは
そもそもなぜこのようなゲームタイトルがつけられているのか不思議に思う人も少なくないでしょう。そのタイトルの由縁は、鯨の習性にあります。なんと鯨は、陸に自らの体を乗り上げさせて自殺をする習性を持っているのだそうです。
この特殊な習性から、自殺に誘い込むゲーム内容をとって、このタイトルが名付けられたのだそうです。
青い鯨はロシアのSNSで始まった?ゲーム内容とはどのようなものなのか
恐怖のゲーム。その被害者はロシアだけでも130以上といわれるのですが、その内容とはどのようなものなのでしょうか。詳しく調べていきましょう。
ロシア版のFacebook?SNS「VKontakte」で始まった青い鯨
そもそものこのゲームの発端は、先述した通りロシアのSNSにあります。ロシアのSNSであるVKontakteは、ロシア版のFacebookといわれており、非常に利用者の多いSNSでした。そして、2015年にこのゲームはとある一つのコミュニティで開始されました。
自殺願望がる若者をターゲットとして、数十人の若者をコミュニティに集め、洗脳のようなことを施して自殺に引き込むというもので、主に10代の若者を中心に集められたと言います。
50日間毎日指示を受ける?どんどんエスカレートしていく内容
どのようなゲーム内容だったのか、その内容はゲームとは思えないほどのすさまじいものです。というのも、まずは洗脳から始まり、50日間にもわたってコミュニティから様々な指示が若者へと下るのです。
中には、自ら体に傷をつける自傷行為を促すような内容もあり、徐々にその指示内容はエスカレートしていくのです。そして、最終的に自殺はすくわれる一つの手段だとすり込んで自殺に追い込んでいくのです。
ターゲットとなる若者は、現実への不満を感じ、特別な存在にあそがれを強く持っている人を主にしているので、こういった洗脳ともいえる行為は効果的に働くようで、実際に自殺した人の多くがこの思想に染まって行動を起こすようになるというのです。
自己肯定力の少ない子供たちの気持ちを自殺へと煽り、最終的にはこの世界とは別の世界に旅立つことですくわれるとすり込んでいくのです。
命令は別世界へと行くための儀式?最後には自殺するよう命令される
別世界へと行くと救われるという思想に基づいて自殺をする理由が分からないという人もいるかもしれませんが、この自殺こそ救われるための儀式として洗脳されるようです。
50日にもわたる指示の中には、自分を否定する内容や自殺を肯定するような内容もあるようです。こういった時の中で、最後は自殺することで別政界ですくわれると思い込むようになり、自殺をする日すらも決められ命令されるようになるそうなのです。
青い鯨はまずは洗脳から始める
ゲームの詳細指示についてみていきますが、指示が送られてくる前まず初めに、自殺願望を持っている人にこの世界には、君たちの居場所はないということを信じ込ませるそうです。まだまだ自己肯定力の低い子供がターゲットなので、言葉巧みに誘導するそうです。
その内容は、太っている・醜いといった外見の否定や、負け犬などと罵倒を浴びせて自信を無くさせ居場所がないと信じ込ませるようなのです。そして、死にたいという気持ちに追い詰め、特別な方法で死ねば別世界にてすくわれると希望を与えます
最初は信じられない若者たちもいるようですが、特別な死生観や死後の世界の美しさなど、先に逝ってしまった先駆者たちを称賛して忍び化を行うことで、死後の世界を非常に魅力ある世界と映すのです。
そして、死後の世界にはすくいがあるのだと信じ込ませることができると洗脳は完了します。その後送られてくる指示が、たとえどれだけ痛みを伴う行為であっても、その行為は尊い死のためだと思い込んで行動をしていくようなのです。
青い鯨で出される指示内容について詳細を紹介
とあるコミュニティによって、将来ある若者が自殺へと追い込まれるほどのゲーム。その内容はいったいどのようなものなのでしょうか。洗脳後に送られてくる詳細な指示内容と共に紹介していきましょう。
青い鯨の指示内容①指定されたものを体に掘り込んで写真を送る
送られてくる指示内容は、一つ目は1日目に送られてくるもので、指定されたものを体に彫り込んでいき、それを管理人に撮影して送るというものです。体に掘り込むものとはf57という文字になります。
最初からかなりのハードな内容ですが、そもそも洗脳後に行われる行為なのであまり意義を申し立てる若者も多くなかったのかもしれません。そして、意義を申し立てたとしても、後述する脅迫などもあり、ここからはターゲットにはほぼ自由はないのです。
青い鯨の指示内容②午前4時20分に起床し指示された行動を取る
二つ目の指示が2日目に来ます。朝の4時20分に起床し、サイケデリックなホラー映画を見るようにと指示があります。このホラー映画には特に指定はなく、後述する色々な世界に広まった後ではここはかなり幅広く指示内容に違いが出ているようです。
しかし、この指示において重要なのが4時20分という非常に早い時間に起床させるということ。この理由は、極端に睡眠時間を少なくさせることで肉体的にも判断力が無くなるように仕向ける意図が込められているのです。
青い鯨の指示内容③ゲームホストに指定された音楽を聴く
判断力が低下しているところに次なる指示が飛んできます。その内容が指定された音楽を聴くという物。もちろん、これまでの間にさらに自傷行為を誘発するような指示があったり、睡眠時間を削るような指示が細かく送られてきています。
そして、この音楽の指定が下るのです。音楽は指定されているという話で調べたところによると、どうやらロシアミュージシャンであるWOODJU氏のVACUUMとう音楽に指定してあるようです。
青い鯨の指示内容④高い所に上って縁に立つ・縁に座る
音楽を聴いた後、10日前後ほどで高いところに上がり、縁に立ったり座ったりといった指示が下るようです。この指示は、徐々に恐怖心を託していく過程のために必要としているようです。
後述しますが、最終的に支持の下りる自殺方法は高いところからの飛び降り自殺になります。その自殺の際に、けっして恐怖心が芽生えてあきらめないように、徐々に慣れさせるための行動ということなのでしょう。
青い鯨の指示内容⑤「クジラ」と話す・直接会う
その後もいくつかの指示が下りそれを実行し続けていると、29日以降ほどで鯨と話す、そして鯨と直接会う内容の指示が下るそうです。鯨は先述したように自殺を図る際に陸に乗りあがる習性をもつ動物です。
その動物との会話を差も行って、自分も神聖な死を迎えると意識を向けるためといわんばかりの洗脳を促すかのような指示になっているのでしょう。
青い鯨の指示内容⑥高い所から飛び降りて命を捧げる
音楽を聴いて、鯨との会話を果たすと最後には高いところからの飛び降り自殺の指示があります。その内容は、あくまでも命を捧げて神聖な死を迎える、救いが差し伸べられるといったような内容で送られてきます。
これにて、若い命が自ら命を絶ってゲームの終わりを告げます。内容が衝撃的なものが多いですが、どの内容も、死が救いの手段としてすり込まれた後なので、若者たちは神聖視して実行に移していくのでしょう。
自殺者が続出し社会問題となった青い鯨!世界各国の対応とは?
ロシアで流行り、130人もの犠牲者を出した最悪のゲームですが、そのゲームは各国へと広がり、さらに自殺者は後をたたくなっていきます。そして、大きな社会問題となり、各国で対応が行われるようになっていきます。
ロシアだけでなくアメリカや東ヨーロッパなど世界各国で話題に
これまではロシアの限定的なコミュニティで行われてきたゲームでしたが、その内容はどんどん広まっていくことになり、アメリカや東ヨーロッパなど世界各国で犠牲者を出すほどに話題になっていきました。
もともと、ロシアで行われていた時から話題となっており、それを実際に体験する若者が各国で出るにはそう時間がかからなかったようです。各国でそのゲームの挑戦者が出始めたのです。そして自殺者はますます増えていきました。
ブラジルでは「ピンクの鯨」や「黄色のカピバラ」で対抗
各国に広がっていったことで、国々ではその対抗手段を講じなければ、どんどん犠牲者が増えると考えました。そこで講じられた対抗策を紹介していきましょう。まずはブラジルのケースです。ブラジルもこのゲームが広がった代表的な国になります。
この国では、このゲームタイトルを文字取りピンクのクジラや黄色のカピバラといった、命を重んじる思想や、救済するといった運動を実施したりしました。
アメリカでは同名サイトで幸福などを促進する課題を出している
アメリカもこのゲームが広がったことで対抗策を講じました。その対策方法が、同じゲームタイトルを用いて幸福を促進するさせるような指示を出すというものです。あえてこのタイトルを使い生きている時の幸福を促進させようと対応したのです。
幸福を促進させるような指示を同名のコミュニティから出すことで、幸福度を上げていき精神面を良好にするというものになります。
中国では青い鯨と関連性の高いコミュニティを摘発
各国で対策を講じる中、日本のお隣の中国ではこのゲームと関連の高いコミュニティが発見され、摘発されたとの情報も上がっています。2016年5月11日、中国の新聞社である中新社が、関連性の高いQQというチャットアプリ内のコミュニティを摘発したのです。
そのコミュニティの数は12個もあり、当時そのニュースは衝撃的な情報でした。そもそもそこまで影響がないだろうと軽視していたこともあり、ここまでこのゲームの影響が出ていると思っている人は少なかったからです。
さらに、日本においてはこんな近くまでこのゲームが影響を及ぼしていることは非常に危険な事態でもあります。秘匿性の高い日本であれば、瞬く間にSNS上で広がり拡散は止められず自殺者も出てしまうでしょう。
ブラック企業など精神面で疲れている人も多いといわれる日本であれば、こういったコミュニティで必ず自殺を志願する人が誘われる可能性があるといわれています。こういった状況もあり、中国での摘発情報は、日本においても無関係ではないといえるのです。