三枚に下ろしたときの中骨や引いた皮を揚げたものです。小さな魚なので、下ろし損じることもあると思います。その身もまとめて揚げてしまいましょう。小麦粉や唐揚げ粉をふってカラッと揚げて塩を振るだけの骨せんべいですが、最高の逸品です。スナック感覚でつまめます。
サヨリの料理の時に気を付けたい寄生虫
サヨリヤドリムシ
見た目も美しく美味しいサヨリですが、高確率でサヨリヤドリムシという寄生虫がいます。白いダンゴムシのような容貌で、サヨリのエラに住みついています。サヨリの体液を吸ってサヨリと共に成長し、宿主のサヨリが死ぬと体から離れます。誤って食べても害はないそうで、寄生されたサヨリを刺身で食べても特に害はありません。蛇足ですがサヨリヤドリムシ、エビのような味がするそうですよ。
アニサキス
魚の寄生虫と言えばアニサキス。サヨリにも寄生している場合があります。調理の際はぜひ気を付けて下さい。サヨリヤドリムシと違い、アニサキスは人体に有害です。激しい腹痛、嘔吐、悪心などを引き起こします。生のサヨリにアニサキスを認めた場合は、加熱調理して下さいね。
サヨリみたいな人の意味
サヨリみたいな人って悪口?
『サヨリみたいな人』という慣用句があります。これは、サヨリはスラリとしていてとても見た目は美しい魚なのですが、お腹を開いてみると腹膜が真っ黒なのです。このことから、見かけは良くても腹黒い人の例えとしてサヨリが使われるようになりました。
細魚と鱚
『細魚と鱚(さよりときす)』ということわざもあります。これは、サヨリもキスもお腹の中は黒いために、見た目は美しくとも腹黒い人という意味で使われます。
腹膜が黒い理由って?
サヨリの腹膜の黒い理由ですが、捕食した藻が半透明の筋肉を通過した光によって腹の中で光合成するのを避けるためではないかと言われています。お腹の中で光合成されて酸素が発生したら、消化管が膨れてしまって浮袋のようになってしまいますね。