昭和のスター!トニー谷とは?魅力や息子誘拐事件、タモリへの影響も!

彼が主演した短編映画シリーズ「家庭の事情」「続・家庭の事情」で使われて話題になったフレーズです。たわいもないことや、深く知られたくないやましいことを何でもかんでもすべて「家庭の事情」と理由をつけてしまうことによって世の中のオトナ達を皮肉った言葉です。

司会者や舞台芸人だけでなく役者として映画出演も多数ありDVDとしてソフト化もされているので、試しに見てみてはいかがでしょうか。「さいざんす二刀流」など、タイトルにその時の流行語が入っているのもなかなかおもしろいです。

「バッカじゃなかろか」

「バカじゃなかろうか」に小さな「ッ」を入れて彼流にアレンジしたもので、他の言葉と違ってインパクトは少ないかもしれません。しかし、小さな「ッ」を入れることで歯切れ良く、どこか相手を小馬鹿にしたような皮肉な感じが出ていて彼らしい個性が出ています。

トニー谷は口の悪さで有名

とにかく毒舌でありブラックユーモアを売りにしてラジオ番組で大きな成功をおさめたトニー谷。当時は良くも悪くもたいへん話題となり、後の芸能人たちにも多大な影響を与えた彼の芸風を詳しく見ていきましょう。

芸人仲間の悪口で笑いを取る

芸人仲間の悪口を言い、それをネタに笑いを取るという現代でいうところの「イジり芸」を確立されました。最近の視聴者は毒舌や悪口も番組上における演出であるとある程度わかっている人が多いですが、当時は彼の毒舌で本当に不愉快に感じてしまう人が続出しました。

当時はニュータイプの司会者

彼が活躍した1950年代当時、司会者といえば真面目で清廉なイメージのいわば優等生タイプの人ばかりでした。しかし終始悪ふざけをしてガンガン毒舌を振りまくスタイルがとにかく斬新で、その頃の芸能界のニュータイプとして新しい風を巻き起こしました。

トニー谷は嫌われ者だった?

芸人としては一流ですが、ステージを降りた実際の素顔はどんなものだったのでしょうか。一癖も二癖もあってアクの強い彼の芸風と同じ、いえ、それ以上に悪たれだったと噂される、強烈すぎるその人柄に迫っていきましょう。

舞台裏でも横柄な態度で有名

悪役キャラで売っている人でも舞台を降りれば紳士という話を聞きますが、彼は本番以外でもまったく変わらず舞台の裏方スタッフ達に対しては非常に態度が悪く横柄であり、理不尽に怒鳴ることは日常茶飯事だったそうです。

そういう理由で関係者の誰からも嫌われていました。売れっ子にはよくある話と言えばそうですが、こういった全盛期に若手スタッフにやらかした行いで関係者からの受けはたいへん悪く後々の彼を苦しめることになります。

セクハラ被害者は数知れず

裏でも本番でもやりたい放題の彼はステージ上では女性に対していやらしい視線を向け、女性タレントなどの楽屋に乱入して抱きついてみたり体を触るなど、セクハラ行為を繰り返していたと言われています。当時はまだ「セクハラ」という言葉が存在していませんでしたが、各種ハラスメントで縛られた現在で考えるとありえない話です。

トニー谷の壮絶な生い立ち

とても破天荒で個性的な芸風と強烈なキャラクターで名をはせた彼はいったいどんな家庭で育ったのでしょうか。幼少期より受難と苦労続きであった彼のデビュー以前、芸能界を目指す前までの半生としてまとめました。

義父からの虐待

トニーの実父は彼が誕生する前に他界し、その代わりとして養父となった叔父からは虐待等ひどい扱いを受けて育ちました。のちに実母も病気のため他界してしまい叔父と継母からはさらに不遇な扱いを受け、18歳の時に家を飛び出して自立への道を歩んだそうです。

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