分裂が進むにつれてどの部分になる細胞か、設計図の通りに細胞が体の各部になる細胞として分裂していくわけです。しかしたまに設計図通りでない分裂が起こります。例えば卵細胞のまま分裂すれば一卵性双生児になります。同じように瞳になる細胞だけが何かの理由で2つに分かれると重瞳になると考えられます。
事故の衝撃でなることも!
特に後天的な重瞳(多瞳孔症)は虹彩離断、つまり瞳と眼球を結び付けている毛様体が異常を起こして瞳を侵食している症状の1種だと考えられています。後天的な場合は事故が原因となる場合が多いようです。虹彩離断はボールに当たる、花火が目に入る、バンジージャンプの紐に当たる、ボクシングで殴られというケースでもなることがあります。
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重瞳は治るの?現代医学の力!
重瞳(多瞳孔症)が虹彩離断の1種である場合(特に後天的な場合)、医学的な治療も虹彩離断として行われます。というのは、あらゆる重瞳が虹彩離断かというと、そんなこともないのです。特に後天的な重瞳が虹彩離断である場合が多いようです。
虹彩離断の場合、視力低下などに繋がる場合もあるので治療が必要です。虹彩離断ではない場合には視神経や2つの瞳の毛様体の状態など、ケースバイケースで考え方、対処や治療の方法は異なるようです。
自然に治ることもある
虹彩離断は程度などにもよりまずが、自然に治る場合もあります。しかしかがら炎症による眼圧の低下や、出血による眼圧の上昇、感染症などの可能性はあります。自然に治る場合でも、眼科医の検査や治療が必要となります。
虹彩縫合手術
視力の低下、あるいはモノを見るときに不快な眩しさを感じたり(眩眩)、光が異常に眩しいような状態になること(羞明=しゅうめい)、多瞳孔症などを示すような重い虹彩離断は、切れて離れてしまっている虹彩(瞳の周囲の色の薄い部分。カメラにたとえると絞り、つまり目に入る光の量を調整する)と強膜を縫い合わせる手術をします。
実はあの人も重瞳だった!?噂の偉人たち
歴史上の偉人のなかにも、重瞳だったという伝説が残っている人がいます。はたしてどんな人の名前があげられているのでしょう。また、本当に重瞳だったという科学的な証拠は残っているのでしょうか。
豊臣秀吉
織田信長をついで天下統一を成し遂げた秀吉は農民の子から関白太政大臣に上りつめたことでも有名です。当時の宣教師ルイス・フロイスの著書には秀吉が6本指であったことが記されていて、同時に重瞳であったという伝説も残されています。が、科学的な証拠には乏しいようです。
平清盛
平安末期、日本で最初に武士で太政大臣となって実質的に最初の武士政権を実現した平家の棟梁が、平清盛です。この清盛が偉人の相、重瞳だったという説があります。また平氏を滅ぼした源義経も重瞳だった伝説もあります。秀吉の話も含め、これも証拠はなく「尊い人の証」」として重瞳伝説が生まれたと考えられています。
ダビデ像
イタリア・ルネッサンス期の偉大な彫刻家であるミケランジェロ代表作でもあるのが、ダビデ像。何となく瞳の形がハート型です。よく見ると眼が2つあるのです。この時代にこのような作風は見られないために、ダビデ、つまり彫刻のモデルが重瞳だったのでは、と考えられています。
どんな人が重瞳になりやすいの?
重瞳(多瞳孔症)には、先天的と後天的があります。後天的なものは事故なので、誰でもなる可能性はあります。では先天的なものになりやすい人とはどんな人なのか。これは科学的には解明されていません。が、ある特定の地域で双子が多かったり、ベトナム戦争の枯葉剤で奇形が多く生まれたりしています。何か原因物質があるのかもわかりません。
中国人に多いらしい
黄帝の史官で漢字を発明した蒼頡(そうけつ)は目が四つ、瞳が8個といわれていて、伝説もここまで行くと妖怪じみてきます。小説「項羽と劉邦」でも有名な西楚の覇王、項羽。伝説の五帝の1人虞舜。前漢時代には元帝皇后である王政君の甥にあたる王莽。彼らも重瞳だといわれています。重瞳が身分の高い人の象徴であるかのように伝えられます。
重瞳は中国人に多いといわれています。しかし重瞳の原因がわかってない以上、中国のどこかに重瞳になる原因物質、あるいは環境があるのか、それとも過去の偉人に対する伝説が重瞳を多く感じさせているのかはわかっていません。
現代は発症数もかなり少ない
現代では原因も解明されつつありますし、外科的な治療もすすんでいます。むしろ重瞳になりやすい人は歴史上の偉人であるようです。これは、これまで見てきたように、目が多いとモノの見方が変わる、人と違うものが見える、つまり神通力を持つという空想の産物である場合が多いようです。
どこか惹かれる魅惑の重瞳!再現方法!
見る者をちょっと不安にさせながらも魔的な魅力にあふれた重瞳。そんな銃瞳の魅力をちょっと取り入れてみたいと思う方もいると思います。そこで、あなたの目で重瞳をファッションとして再現する方法を考えてみました。
コスプレ用カラコン
おススメなのは、コスプレ用に販売されているカラーコンタクトです。しかもアニメのナルトには、変わった瞳をしているキャラクターが多く登場します。コスプレとは別に目だけのスタイルとして考えても、十分に魅力的に目立つアイテムであることは間違いありません。
世界のいろいろな美しい目
実は目の色というのは、実はいろいろな要素が合わさって出来上がっています。世界の一部の地域で珍しい目の色でも、他の場所に行くと普通だったりもします。目を考えるこの機会に、いろいろな目の色と出会ってみませんか。絶対に希少な目の色のカラーコンタクトを選ぶなんて、ちょっと無機質でおしゃれな気もしますよね。
変わっているというよりは、不思議な目の美しさに魅力を感じる人も多いはずです。ところで、世界でも最も美しい目というんもはどんな目なのでしょう。ここでちょっと覗いてみたいと思いませんか。
重瞳だけじゃない!体の部位が多い疾病!
重瞳だけではなく。卵細胞は人間の設計図(ヒトゲノム)に沿って細胞が分裂して成長して人間としてカタチ付けられていきます。その途中ではいろんな部分で通常ではない細胞分裂が起こり、設計図とは違うパーツの生成を行ってしまうことがあります。設計図とは違う部分に余計なパーツができると、体の部位が多いことになります。
指が5本以上!?多指症
指が6本ある赤ちゃんは、結構生まれています。指と言ってもイボのような物からきちんとした指までさまざまです。日本の場合は1歳までに手術で除去される場合が多いです。しかしカトリックの国、フィリピンなどでは、6本指は神の使いとされています。普通でない形質を持って生まれた子供を大切にするのは、よい文化ではないでしょうか。
エクストラ乳首!?過剰乳頭
乳首の数が多いというのは、昔から結構取り上げられる現象で、男女の区別なくあります。この動画をご覧になればおわかりでしょう。多くある乳首の配列も人ぞれぞれです。さらに、小さな乳首もきちんと機能をもっていて、母乳をだすことができるのです。
これも【閲覧注意】実際にあった三つ目
三つの目を持つ方も実際に存在しました。よく見ると、額からあごの上までのパーツが2つ入り混じっているようにも見えます。創造主のきまぐれとでも言ったらよいのでしょうか。本当に不思議なことです。
まだまだあります「こんなところにこんなパーツ」
パーツ数が多い、というだけではありません。足の裏に乳首、人間の頭に角、ペニスが2本。まさに「どうしてこんなところにこんなもの」と言いたくなってしまう動画です。ぜひご覧になってください。
珍しい奇形!重瞳の魅力
さまざまな形質異常の症例を見た後で、改めて思うのは重瞳(多瞳孔症)の魅力です。眼球の数でもなく、瞳の数が多いことが神秘的な美しさを醸し出すのです。もちろん重瞳(多瞳孔症)はマイノリティーであることを十分に理解したうえで、その美しさと神秘的な造形美に価値を見出したいものです。
「死恐怖症」に興味をお持ちの方は、ぜひこちらもどうぞ。
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