【ライブドア事件】堀江貴文の逮捕から現在、野口氏の死の真相は?

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東京地検特捜部は、マネーロンダリングについて捜査を行っていました。同じ六本木ヒルズに金融コンサルティングC社があるのですが、そちらにも家宅捜索をおこなっています。

ABS社はC社の下に付いている賃金業者の持っていた融資を株式交換によって15億円程度の価値があるライブドア株を売り、45億円現金で獲得します。そこを宮内亮治は見逃さずC社首脳陣と食事会を開催して投資事業組合への出資を依頼してきたという話です。

このお金は企業買収のためのものです。ライブドアの投資事業組合へ出資金を頂くといった複雑なお金の動きでマネーロンダリングを行っているのではないかと疑われました。

人材派遣会社トラインの買収

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人材派遣会社トラインは株式交換の方式で買収される予定でありましたが、すぐに株は渡らずに、トラインの多額の債務を先ず解消するためにも資金の貸し付けを増やしました。

ライブドアは約束していた1億円でトライン株を取得しました。新株4万4448株を2004年3月15日に発行しました。そして、EXマーケティング社へ2430万円で売りに出しています。

発行された株についてもライブドアの投資事業組合(M&Aチャレンジャー1号投資事業組合)へ渡り、また別のライブドアの投資事業組合(VLMA2号投資事業組合)に現金で出資が行われ、香港のゲインウェル証券から東京株式市場に売られています。つまり、自社の投資事業組合を使った「自社株食いスキーム」だったのではないかと疑いがありました。

パイナップルサーバーサービスの買収

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堀江貴文の率いるライブドアの前会社オン・ザ・エッジの時に行った企業買収についての違反を立件しようとも考え東京地検特捜部は動いていました。

堀江貴文が保有しているオン・ザ・エッジ株は貸株となっていたパイナップル社株を、大量保有報告書に記載されていなかったとして虚偽記載の疑いがもたれています(堀江貴文サイドは証券マンが売りぬいたと主張しています)。

マネーライフ社以外にも株式交換で不正があった?

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マネーライフ社だけが立件して取り沙汰されていますが、株式交換による買収はマネーライフ社以外にも偽計取引の疑いがあります。ゼネラル・コンサルティング・ファームとJAMMに交換比率算定は集中していて、株式交換により買収はライブドア事件までに12にもなります。

トライン社、キューズネット社ウエッブキャッシング社、ロイヤル信販社、クラサワ社、ABS社、などが疑いで浮上しています。どこの会社にでも共通して言えることは株式交換で発行された株式はライブドア関連組合に譲渡される表明がなかったことです。

ABS社に関しては従業員0、売り上げ0の会社でありましたが、株式交換直前に10億円の増資をしています。シークエッジという会社の代表であり友人であるS氏が株式交換を行い、ライブドア株を売却して巨額の利益を得ているとして疑われました。しかし、決定的な証拠も見つからず立件まではいっていません。

堀江貴文は収監中も大人気だった

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堀江貴文は長野県にある長野刑務所に収監されました。収監後からというのもTwitterやメールマガジン等のSNSを利用して社会的活動は継続して行いました。

その発言力と行動力は、信者というと語弊が生じるかもしれませんが、人々への影響力は大きく堀江貴文の人気は収監後も衰えることはありませんでした。

刑務所内でも刑務作業に精力的に励み模範囚を2013年3月27日の仮釈放の時まで貫き通しました。ニコニコ生放送を通じて記者会見が行われたほどです。

収監中に有料メールマガジンを配信し読者数1位に

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有料のメールマガジンを配信していたのですが、これが読者数が創刊3週間での有料登録数が日本で歴代1位となって、しかも収監中も維持をするという驚異的な数字をみせました。

長野刑務所にスタッフも面会を行い、そこから発信することでメールマガジンを更新していきました。ブログ名は「ホリエモンドットコム」です。

内容としては時事ネタ、本レビュー、起業記、ビジネスモデルなどについて書かれていますが独特の発想と、多方面に熟知する知識で読む人の興味を注いでくれます。起業を考えている人や経営者にはいい読み物となりそうです。

収監中に本を出版する

刑務所なう。 ホリエモンの獄中日記195日 (文春e-book)

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収監中に本を出版するということもしてしまいます。出した本は「刑務所なう」というタイトルで出版されました。刑務所での生活を赤裸々に書き綴り、刑務所の中でも堀江貴文節は止まらない様子です。

刑務所が堀江貴文にはどのように見えていたのかが分かる本です。面会にも著名人が来たりしていて読み物としても非常に面白い本です。常に新しい事にチャレンジをしている堀江貴文は、タダ者ではありません。

ライブドア事件の中心人物だった堀江貴文の現在

ライブドア事件で中心人物の堀江貴文は、サイバーエージェントとSNSの折半出資によって「755」というアプリ事業を設立したり、クラウドファンディング(Campfire)でアニメプロジェクトや無料公演ツアーを実施するお金を募り精力的に活動を行いました。

2017年には宇宙開発事業に熱中して民間小型ロケットにもチャレンジしています。2018年には通信制高校の鹿島山北高校のサポート校に生徒が体験する授業に重きを置いた教育機関であるゼロ高等学院を開校しています。

2013年に株式会社7gogoを設立

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2013年にサイバーエージェントの藤田晋社長と共同で設立したのが株式会社7gogoです。芸能人や著名人に紐づくファンをトークライブアプリを通じてコミュニケーションができるものです。

有名人からコメントをもらえるので、それが嬉しいという心理を突いた内容です。約20億円の広告宣伝費用でCMやYouTubeなどを通じて大々的にアピールしました。サイバーエージェントのLINEのような事業を作りたかったのですね。

しかしながら、大きな宣伝費用とは裏腹に芸能人や著名人に紐づくファンに限定したアプリにしたことで利用者数が伸びず、一度ダウンロードしただけで利用はしていないといった人が続出してしまい、大きな方向転換を余儀なくされています。社長自体も解任され、サイバーエージェント本社の社員が新社長となり軌道修正を行っています。

スマホアプリ・グラブル大炎上のアンチラ事件に関する記事はこちら

本の出版など精力的に活動

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執筆した本に関しては多数の出版を行っています。『他動力』『漫画版「好き」を仕事にして生きる』『僕たちはもう働くていい』『ホリエモンの宇宙論』『これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話』『まんがでわかる 絶対成功!ホリエモン式 飲食店経営~サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』『マンガ版 堀江貴文の「新・資本論」』『「ピロリ菌やばい」ピロリ菌検査キット付き』など経済学、起業に対するノウハウ、はたまた予防医学まで様々なジャンルの本を執筆しています。

行動力のある方で、自分がしたいことをするためにどうすればできるようになるのかをすごく考えていて、その為のノウハウを様々な執筆した本から学べそうです。

現在は宇宙開発事業に取り組む

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宇宙事業への興味を示している堀江貴文はインターステラテクノロジズかぶしきがいしゃというロケット開発企業へ出資をして民間小型ロケット打ち上げを目指しています。

2017年に民間小型ロケットの打ち上げに失敗、2018年6月にも2回目のチャレンジをしましたが、これも失敗に終わっています。しかし、諦めることなく2019年5月に日本の民間企業が開発を行ったロケットが硬度100キロメートル以上の宇宙空間に初めて到達するという歴史的快挙をしています。

その宇宙事業で何をしたいのかと堀江貴文本人に聞くと「知りたいことを知りたいという思い」がありフロンティア精神で動いているとのことでした。堀江貴文にとって宇宙は富士山山頂と同じで行かなくてもいいけど、行けるなら一度くらい行ってみたい場所なのだと述べています。堀江貴文のスタイルは、モチベーションを消さないで如何にして持ち続けられるのかを学べる人物なのかもしれません。

メルマガの他にもオンラインサロンも運営している

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月額980円でホリエモンメルマガを閲覧することができ、2013年の時点で15000人以上おり現在はもっと増えているでしょう。刑務所に収監中も欠かさず配信していたといいます。

また、DMMオンラインサロン『HIU』という会員制コミュニケーションサロンイノベーション大学校を提供しています。直接、堀江貴文と会ったりして交流をすることができるサービスなのです。

このサービスはオンライン・オフラインの両方で参加できて、会員グループの方とも交流が行えます。このサロンで知り合った人の中から新たなビジネスが生じたり新しい価値が創出できる場所にもなって、新ビジネスを立ち上げたい方や、ビジネスを始めてみたい方まで大変魅力のあるサロンとなっています。ちなみに会費は一か月10800円ということです。

ライブドア社の現在は?

そして、ライブドア社は現在、韓国のインターネットサービス会社のネイバーの子会社、LINEが運営するポータルサイトとなっています。主要サービスとしてテコラスが手掛けるネットワークホスティング事業としてライブドアBB、ライブドアワイヤレス、ライブドアドメイン、ライブドアレンタルサーバ、ライブドアプロバイダーなどを提供しています。

またLINEが提供するサービスとして情報メディア事業、娯楽関連(ライブドア デイリー4コマ、ライブドアムービー、ライブドアカーライフなど)、検索関連(ライブドア地図情報、ライブドア辞書、ライブドア翻訳、ライブドア路線案内など)、生活情報(ライブドアグルメなど)、コミュニティー関連(ライブドアブログ、ライブドアアバター、ライブドアピクスなど)、個人用ツール関連(ライブドアカレンダー、ライブドアアドレス帳、ライブドアチェッカー、ライブドアメールなど)などを継続して活動を行っています。

ライブドア事件が起こり終了した事業にはライブドアオークションやライブドアミュージック、ライブドアブリーフケース、ライブドアビューティーライフ、ライブドア動画、ライブドア&Skypeなどが終了となっています。

事件後に韓国の企業NHNに買収される

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ライブドア事件後は韓国のインターネット企業のNHNコーポレーションが買収が行われました。その際にサービスを他社へ譲渡、吸収分割、統合、終了させるなどして2007年以前とは異なる形態で事業展開をすることになります。

統合された事業にはアンケート作成サイトのライブドアリスログがあります。PC版のみライブドアニュースのネットリサーチとして結合しました(モバイル版はライブドアリスログの名称で運営しています)。

ライブドアウイキやライブドア したらば掲示板は2013年5月15日からシーサー株式会社へサービス譲渡が行われ名称変更も行われました。

現在でもメディア運営を続けている

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メディア関連についてはライブドアブログなど継続的に運営を続けています。特に人気も高く著名人も数多く利用している「ライブドアブログ」は2003年11月に設立となり、現在はLINEがライブドアブランドで運営をしています。

はてなブログやアメーバブログなど多数ブログサイトは存在しますが、ライブドアブログも盛んに利用されており執筆者も一か月で約16万人が執筆活動しています。2009年には登録ユーザー数が300万人を超えています。

その後も、ドリコムブログやau one ブログと結合して2011年、訪問者が日本で第二位のブログサービスと言われ3343万人/月あり、人気ブログサービスとなっています。このようにメディア運営でライブドア事件以降も発展を継続しているのが伺えます。

元ライブドアのメンバーが今の「LINE」を作っている!?

LINEはスマートフォンアプリとしてチャットなどのコミュニケーションツールとして始まり、現在では多数の事業展開を行っており、大人から子供まで皆が使用しているコミュニケーションツール(チャット)アプリです。

絵文字を使用して「おはよう!」などのメッセージを送れたりするなど、新しいコミュニケーションのやり取りができ、また広告主を募集し企業の宣伝も同時に行えるようにしたというのも、これまでにない新しい発想で注目されました。

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そのLINEを誕生させたメンバーの主軸に元ライブドアの社員が関わっています。社長など重要なポストについているのです。LINEの社長である出澤剛氏や舛田淳氏などがそうです。

また、LINE以外にも元ライブドアの社員は幅広い分野で成功を修めています。NEVERまとめを手掛けた田端信太郎氏や元ライブドアを退社はした社員ですが、nanapiの古川健介氏、SmartNewsの松浦茂樹氏もそうである。優秀な人材をかき集めていたのがライブドアだったということがみてとれますね。

ライブドア事件と同様に旋風を巻き起こした村上ファンド事件

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ライブドア事件と同時期に取り沙汰されたのが村上ファンド事件です。内容としては村上ファンドがインサイダー取引を行ったとして捜査を開始したことが始まりです。

この内容としてもライブドアがニッポン放送株を大量に取得した問題で密接な関わりをもっており重要な役割を担っていたことに注目して2006年4月12日頃からライブドア関係者を中心に聞き取り調査が開始されました。

徐々に捜査の証拠等が集まり2006年6月5日に村上世彰を東京地検特捜部がインサイダー取引による証券取引法違反の容疑で逮捕し、東京拘置所へ留置されることになった事件です。平成を賑わせたもので記憶に残しておきたい事件です。

ライブドア事件の評価

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ライブドア事件において粉飾をしたのですが、その規模はメディアリンクスやカネボウ化粧品とは異なると言われています。その違いは「粉飾の原資」が違うとの部分だと東洋経済新報社の記者は指摘しています。

メディアリンクスやカネボウ化粧品は銀行からの借入金を粉飾の原資としていますが、ライブドアは、資金調達を一般の株主から広い範囲で集めており、それを粉飾の原資となったケースでは返済の必要がないので、銀行からの借入金を粉飾の原資とするケースとは異なり、財務体質は充実していくことになります。

しかしながら、ライブドアの罪が許されるものではありませんし、資本市場の重要度が一層、増加する現代の状況では罪は重くなると考えた方が適当という意見もありました。

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正しい情報開示が行われない限り、投資家が適切な判断を行うのは難しい状況でありました。また、成長仮装型と評価されるように前年比が-120%の赤字であったのに+300%の大幅黒字と見せかけたことも信用を裏切る行為であります。

更に同時期にライブドアの代表取締役社長は自社株を145億円売却し、約1600億円の資金調達も行なっていることも犯行結果は悪質であり、過去の粉飾事件と比べても内容は大きい損失を生んだと批判を受けています。

ライブドアだけ何故ここまで追求されたのか?

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ライブドア事件後に発覚した悪質な粉飾事件に「日興コーディアルグループ粉飾事件があります。ただその事件では逮捕者を出さずに終了しています。

この事件は、紙面上のみの決裁されない架空利益をEB債の評価、デバリティブ手法が用いられた日本で起こった粉飾事件史上最も悪質ではないかと言われています。

ライブドア事件が取り沙汰され、他の事件に関しては放りっぱなしの印象を受けます。東京地検特捜部がライブドアにだけ莫大な時間と労力を割いたことに不公平感を訴える人もいます。

「ライブドア事件」は世間に大きな影響を残した事件

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「ライブドア事件」は有価証券報告書の虚偽報告を行った疑惑のため証券取引法等に違反をしたことで取締役らが一斉に逮捕・起訴され有罪判決を受けました。

ただ内容は複雑でありなかなか一般的な報道の中でも理解することが難しい部分も多かったと思います。事件の真相に辿り着けず終止符を押された形となっています。

また、堀江貴文というメディアに引っ切り無しに登場していたので、日本だけでなく海外からも動向は注目されていました。その後、堀江貴文は復活劇を遂げることになりますが、ライブドア事件のことを踏まえて、決められたルールの中で次こそは持ち前の判断力、先を見据えた行動力、知識を活かして活躍を多くの人が期待しています。

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