神秘的な生き物発見!不思議な生き物サルパの謎の生態や特徴まとめ

大量発生してしまったサルパに対する効果的な駆除法はありません。ただ、サルパの寿命は1~2か月程度と言われているので、とりあえず自然に数が減っていくのを待つしかないのです。もちろん、生態系に悪影響を及ぼす可能性のある特定の生き物の大量発生が起きないように、地球環境の悪化を防いでいくことが大切なのは言うまでもありません。

サルパが地球温暖化を防ぐ!?

サルパと二酸化炭素削減

地球温暖化の原因の一つは、よく知られているように温室効果ガスである大気中の二酸化炭素の増加です。大量発生すると人間にとってはとても迷惑な存在にもなるサルパですが、環境問題において人類を悩ますこの大気中の二酸化炭素量の削減問題に、サルパが重要な役割を果たす可能性があるということがわかってきました。

サルパの食事と排泄がカギ

サルパの主なエサは植物性プランクトンです。この海中の植物プランクトンは、光合成を行うために二酸化炭素を取り込んで成長します。そしてこの二酸化炭素中の炭素を体組織に含んだ植物プランクトンをサルパが食べ、糞として海中に排出するわけですが、その糞の中には、もともと大気中の二酸化炭素に含まれていた炭素が含まれています。

炭素を大気中へと帰さない

サルパの糞は粒状で密度が高いため、実に一日1000mの速さで海中深く沈んでいきます。こうして海底へ糞として沈んだ炭素は大気中へ帰ることがなくなり、地球上の炭素の循環からは外れるので、結果的に大気中の二酸化炭素の増加を防ぐことになります。温暖化で大量発生することがあるサルパが、同時に温暖化を防ぐ可能性も秘めているのです。

サルパは個人や水族館で飼育できるの?

個人飼育はほぼ不可能

インテリアや趣味としてだけではなく心の癒しとして、クラゲの水槽飼育が密かな人気を集めたことがありました。しかしサルパについては、飼育に関するノウハウは確立されていませんし、群体になると数mもの大きさになるサルパ用の設備を準備することも個人ではなかなか困難なため、現状ではサルパの個人飼育は難しいと言わざるを得ません。

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