神秘的な生き物発見!不思議な生き物サルパの謎の生態や特徴まとめ

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サルパが最も多く見られるのは南極海なのですが、赤道下や温帯、冷帯の海にも生息しています。実は地球上に生息している約50種のうち半数以上が日本近海でも見られます。海釣りで偶然、針やルアーに引っかかってきたり、また、ダイビング中や浜辺で遭遇したりすることもありますし、時には大量発生して漁業に被害を与えることもあります。

サルパの大きさは?

大きいものから小さいものまで

多くの種類がいるサルパですが、一つ一つの個体は通常、ほとんどの種で数㎝~10㎝程度の大きさです。しかし中にはオオサルパなど、名前にオオがついていることからもわかる通り、一つの個体が最大20~30㎝の大きさになるものもいます。

群体を作ると数mの大きさに

一つの個体の大きさはそれほど大きくはないサルパですが、たくさんの個体が鎖のように数mにわたってつながった群体となることがあります。そのまま細長くウミヘビのように海中を漂ったり、ときにはくるりとのり巻きのようにうずを巻いた状態になったりもします。この不思議な姿は、サルパの驚きの生殖方法に関係しているのです。

謎に包まれた生態と特徴・生殖方法①

無性生殖でクローンとして生まれるサルパ

サルパは面白いことに有性生殖と無性生殖の両方を行って子孫を増やしていきます。まず一体のサルパが無性生殖で自らのクローン、つまりコピーを多数生み出します。この生み出されたクローンたちは、ばらばらに海中に散っていくのではなく、数十から数百のクローンたちが鎖のようにつながった状態で海中を漂います。これがサルパの群体の姿です。

謎に包まれた生態と特徴・生殖方法②

有性生殖で卵から生まれるサルパ

群体のサルパはやがてばらばらにほどけて一個一個の個体になります。もともと雌雄同体のサルパですが、それぞれの個体のなかでメスの役割をするものとオスの役割をするものに分かれ、今度は有性生殖によってメス役のサルパの体内に卵が生み出されます。こうして生み出された卵はメス役となったサルパの体内でサルパに成長するまで育てられます。

謎に包まれた生態と特徴・生殖方法③

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