邪視とは?呪いの目の世界での意味、お守り、怖い話や実在した邪眼持ちなど

エジプトの民族・アムハラ族も上記の古代イスラエルと似ていて、限定されたカーストの人間だけが呪いの眼を持つとされています。

このように呪術者として定められる理由が、個人の特性ではなく、所属している地位・団体によって選ばれる地域は、他にもいくつか確認されています。

世界の邪視の概念⑥南アジア

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南アジアにおいては人間以外にも、蛇をはじめとした動物たちも魔力を持つと考えられていました。

これらから呪いを防ぐためには、赤色の布や装飾品を身につけるべきと考えられています。赤い色は生命エネルギーの象徴であり、厄を払うという考え方は日本にも存在します。

世界の邪視の概念⑦中央アメリカ

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一方、中米に伝わるパターンはやや特殊で、呪術者は妊婦・または山歩きから帰った後の男性であるとされています。

この伝承を残す民族メスティーソは、16世紀スペイン人と先住民の混血です。つまり、先祖の血や文化と共に、邪視の概念も南ヨーロッパから海を渡ってやってきたものなのです。

世界の邪視から身を守るお守り

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その概念が多くの国で共通点を持つように、各地ごとに呪いを防ぐためのアイテムが発達することになりました。それでは今度は、地域ごとに生み出されてきたお守り、その形状と扱われ方についてお教えしていきましょう。

中にはインテリアやアクセサリーとしてすでに日本に浸透しているものもあります。

邪視のお守り①トルコの「ナザール」

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呪いをはねのけ、災いから身を守る効果があるという、トルコのナザール・ボンジュウという青いガラス細工のお守りです。

壁や窓などに吊り下げたり、アクセサリーやキーホルダーとして身に着けてもよいとされています。見た目にも美しいため、日本ではインテリア雑貨として販売されていることも。

邪視のお守り②中東の「ファーティマの手」

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ミリアムの手とも呼ばれていますが、ハムサと言った方がよく通じるでしょう。イスラム開祖の愛娘の手がモチーフであり、中央のシンボルは目以外にも星(ユダヤ教)や魚(キリスト教)などが存在します。

地域によっては魔除け以外にも、豊穣や繁栄のシンボルとして重宝されることがあります。

邪視のお守り③エジプトの「ホルスの目」

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古代エジプト神話に登場する天空の神・ホルスの両目は、月と太陽を象徴するとされてきました。邪悪から身を守ってくれるだけでなく、人々にあらゆる良いものをもたらしてくれるシンボルです。

一説によると、フリーメーソンのマークはこのホルスの目がモチーフにされているということです。

邪視のお守り④ドイツの「護符」

出典:Wikipedia

ドイツでベゼル・ブリックと呼ばれるこの呪いを、タリスマン(護符)で防ごうとしてきました。

こうしたタリスマンの類は、指輪やコインに刻んで身に着ける・刺繍して壁に飾るなどの他に、コピープリントを飾ってもそれなりに効果が得られるという説があります。ドイツから直輸入できない場合、印刷という手段での対応も可能ということです。

邪視のお守り⑤ブラジルの「マノ・フィコのチャーム」

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古代ローマやかつての日本で、男性器に破邪の力があるとされたように、ブラジルにも同じ発想がありました。

伸ばした親指を握りこぶしからつき出すサイン、マノ・フィコは男性器を象徴しており、この形のチャームには呪いをはねのけ、幸運を寄せる力があるとされています。現代においてもアクセサリーなどとして広く愛されるアイテムです。

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