邪視とは?呪いの目の世界での意味、お守り、怖い話や実在した邪眼持ちなど

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世界で最も有名な、視線の呪いを持った存在。それがギリシャ神話に登場する伝説の怪物、メドゥーサです。

その姿を見た者はおそろしさのあまり石化してしまうといいます。最後は英雄に打ち取られ、その首を女神に献上され、盾の装飾にされるという散々な末路でした。

邪視を持つ神②見たものを死に至らせるサリエル


聖書に登場する大天使サリエルは、死を導き司る役割を天より担っています。相手をその一瞥だけで攻撃したり、命を奪うことができるほど強力な魔眼の持ち主であり、その名が記された護符やチャームには魔除けの効果があるとされています。

最近ではソーシャルゲームのキャラクターとしても知られるようになってきました。

邪視を持つ神③第三の目をもつパロール

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ケルト民族の神話に登場する魔人バロールは、目をやるだけで相手を殺してしまうという、すさまじい凶眼を有していました。あまりに危険であるため普段は目をふさいでいたといいます。

敵に打ち取られた時にこの眼が転がり落ちてしまったために、呪いにより同族たちは壊滅してしまったといいます。

邪視を持つ神④(番外)ハリーポッターにも登場、バジリスク

『ハリー・ポッター』【マジカル・クリーチャーズ】#03 バジリスク

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すべての蛇の王と呼ばれるバジリスクはヨーロッパに伝わる幻獣です。視線だけでなく、その匂い、吐く息にすら毒を持っていたと言われています。

児童小説「ハリーポッター」にも登場し、作中では眼を直視すると死んでしまうという設定です。ゴースト・嘆きのマートルの死因でもあります。

日本における邪視はよく創作活動に使われる

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サブカルチャー文化の中にも邪視はしっかり浸透しています。「魔眼」という呼び名などで周知されていることでしょう。

大きな体躯や特別な戦闘力を持たなくても華やかな魔力バトルが展開できるとして、女性や子供にその能力が付与されることもよくあります。そのため強大な力でありつつ、同時に神秘的な魅力を持つとして人気の高い設定です。

邪視が登場するアニメや漫画

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ここではアニメ・漫画に集中して紹介していきます。瞳に特別な力を持つキャラクターが登場する作品郡です。

子供の頃に読んだという方も、その時は意識していなかったでしょうから、今一度読み返してみることをおすすめします。物語を違った視点で楽しむことができるでしょう。

邪視が登場する漫画①バジリスク〜甲賀忍法帖〜

バジリスク~甲賀忍法帖~(1) (ヤングマガジンコミックス)

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山田風太郎原作の忍術バトルファンタジーです。日本が舞台なので幻想の怪物・バジリスクが登場するわけではありません。

主人公・弦之介とヒロイン・朧は互いに特別な術を秘めた瞳の持ち主です。バトル展開も圧巻ですが敵対する二人の切ない恋路も見どころです。

邪視が登場する漫画②NARUTO -ナルト-

NARUTO -ナルト- 1 (ジャンプコミックス)

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ワンピースや進撃の巨人と並ぶ、近年日本マンガの超ビッグタイトルです。作中には写輪眼(しゃりんがん)、白眼(びゃくがん)などいくつかのタイプの魔の眼が登場し、様々な術を駆使して敵を内倒します。

この眼を模したカラーコンタクトレンズも販売され、コスプレイヤーに人気の商品となっています。

邪視が登場する漫画③幽☆遊☆白書

幽★遊★白書 1 (集英社文庫(コミック版))

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額に第三の眼、邪眼を自ら植え付けた妖怪・飛影が登場します。彼を象徴する特殊能力として印象的ですが、実は戦闘で使用された回数は少なく、その効果も実は増幅装置的なものであり、敵を倒すためには主に剣術と炎術を使用していました。

最終巻まで読んでから1巻に戻って、性格の違いに一番驚かされるキャラクターです。

邪視が登場する怖い話

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またインターネット上に広まる怪談でも、この能力が題材として扱われるお話が多数存在します。以下からはその中でも特に有名な3作品に注目し、あらすじで紹介していきましょう。

向けられてしまった視線は防ぐことができない、という点がますます恐怖を増大させます。

参考はこちら:死ぬほど洒落にならない怖い話

邪視が登場する怖い話①邪視

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ゾクッ、としたその時、ソイツが踊りながらゆっくりと振り向いた。恐らくは、人間と思える顔の造形はしていた。鼻も口もある。ただ、眉毛がなく、目が眉間の所に1つだけついている。縦に。体が震えた。1つ目。奇形のアブナイ人。ソイツと、望遠鏡のレンズ越しに目が合った。口を歪ませている。笑っている。(引用:死ぬほど洒落にならない怖い話)

「俺」は叔父の別荘である山中のペンションで、異様な人物を見てしまいます。ただ見た、目が合っただけなのに、凄まじい絶望に襲われ死にたくなってしまうという怪談です。

なお対処法も登場していますが…どうお伝えするか悩むところです。一言でまとめるなら「不浄をもって魔を払う」です。

邪視が登場する怖い話②邪視猫

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見た瞬間体中がゾクッて鳥肌がたってなんかすごい不の感情的なものが心の中に入って来たんだ。死にたい 死にたい 別に死んだっていいじゃんよし死のうって感じ(引用:死ぬほど洒落にならない怖い話)

こちらの報告者は、一見どこにでもいる猫のはずなのに、言い表せない違和感を感じる黒猫と出会います。見つめているとどんどん不安になって、死にたい、死んでも別にいいじゃないか、よし死のうという異常な思考になっていき…。

動物がイビル・アイの持ち主なのか、それとも報告者にだけ猫の姿に映っていたのか。それは誰にも分りません。

邪視が登場する怖い話③汚れたもの

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C:「さっきの霊さ、凄い笑いを堪えていたよ・・・」E:(ずっと笑っている)俺:「あ、そう」A:「まぁさ・・・、別に小さくてもいいんじゃないか?」俺:「そうだね・・・」(引用:死ぬほど洒落にならない怖い話)

天体観測をしていた報告者グループの車に、奇怪な現象が起こり始めました。人の気配、車のフロントガラスに手形がつきはじめます。恐怖に震える報告者に対し、友人Aは「腰を浮かせ」と指示します。その行動にどんな意味があるのか…?

心霊体験ながらもちょっと笑えるオチが待ち構えているので、怖がりな方にも安心してお読みいただけます。

邪視を実際に持っていたと言われる人物

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瞳と魔力にまつわる言い伝えは、伝説の中のおとぎ話と思われがちですが、実在していたという記録が残っています。

これはたった100年と少し前のお話です。しかも聞きなれない僻地の国の出来事などでなく、場所は欧州のスペイン、持ち主はなんと国主でした。彼には罪も悪意もないことですが、関わった者には不幸が訪れてしまうのです。

スペイン国王アルフォンソ13世

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スペイン国王であるアルフォンソ13世には死のエピソードが多く存在します。結婚式のパレードで爆弾事件、ドイツ軍問時の事故、イタリアでの海難・爆発事故、式典中の大砲暴発、ダム決壊…。挙げればきりがありません。

13世と握手した将校が急死したこともあったため、あのヒトラーやムッソリーニも彼に会いたがらなかったと言われています。

見るなのタブー

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「決して見ないでください」という誓いを破ったことにより、起きてしまう悲劇がある。これは禁室型とも呼ばれるお話の形態で、最も有名なものは鶴の恩返しです。娘に「決して戸を開けないでください」と言われたのに、老人は禁を破り、彼女の鶴という正体を見てしまうのです。

目で見るという行為は、それだけで幻影や術を打ち破る力があります。

日本における見るなのタブー

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鶴の恩返しよりさらに古く、日本神話の創生神、イザナギ・イザナミの話も有名です。

黄泉の国で妻から見ないでと言われたのに、夫は妻の腐りはてた姿を見て、怒らせてしまう。また天皇即位の儀式などで使われる三種の神器を見ると血が噴き出す、かつては天皇の姿を直視すると目がつぶれると言われていました。

世界における見るなのタブー

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ギリシャ神話では、決して中を見てはいけないと言われていたのに、パンドラは箱を開けてしまいます。聖書では、振り返ってはいけないと言われたのに、ロトの妻は言いつけを破って塩の柱と化しました。

見るというのは至極簡単な行動であるからこそ、誰にでも理解できるタブーとして世界中の物語で活用されてきたのです。

文化における見るなのタブー

また現代社会でも文化的な視線へのタブーは存在しています。日本においては他人をまじまじ見つめたり、瞳を覗き込むことは無礼・無遠慮な印象を与えます。中国では挑発や上下関係を意味し、ベトナムやカンボジアで異性を凝視すると誘惑と取られます。

一方、欧米では目を見て会話することは基本的なマナーであると考えられています。

なぜ「見る」ことがタブーなのか?

人は視覚が強く発達したからこそ、見ることであらゆる情報を取り入れて生きています。だからこそ、見ることで影響を受け、また見られることで与えられるとされてきたのです。

そもそも誰のまなざしにもそういう力がある。だからこそこういったタブーが生まれ、邪視という概念が人類共通のものとなったのです。

見られたくない人の心理状態はネガティブ

余談になりますが、人が顔を隠す(視線を塞ぐ)理由は主に、拒絶、羞恥、ショックなどネガティブなものが多いものです。

小さな子供が気を引くためにすることもありますが、これは「泣いたら構ってもらえる」と学習しているが故であって、大人であれば「構わないで」のサインに他ならないということ。視線が持つ力を防ごうとする仕草なのです。

世界における”視線”の意味と価値

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先ほど「目を合わせると日本では失礼にあたる」と記しましたが、他の国でも同じだとは決して限りません。また立場や性別でもその意味は異なってくるものです。

では、アイコンタクトはいかなる意味を秘めているものなのでしょうか?コミュニケーションツールとして重要な意味を持つ「目」の世界的価値観について考察してみました。

男性と女性では意味が異なる

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たとえば「あなたの話を真剣に聞いています」というサインを出すとき、女性は話し手をよく見て、男性は目をそらす傾向があります。女性はコミュニケーションの重点を対話相手に、男性は話の内容に置く人が多いためです。

また相手が異性の場合、男性は気遣いゆえに相手をじろじろ眺めない傾向もあるのです。

フランス人は視線が大好き

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欧米の中でもフランスは特にアイコンタクトを重視し、好む傾向があります。相手への興味や敬意を表す他、男性が女性を賛辞する洗練された交流を指します。

これをフランス語で「ギャラトゥリ(galanterie)」といい、フランス人男性が備えるべき理想的マナーとされています。

日本における視線の意味

先ほども少し触れましたが、日本において視線を向けることは礼節を欠く行為です。よほど熱心に伝えたい、また確認したいことがある以外だと、目を向けられた相手は威圧感を感じ緊張してしまうものです。

逆に相手からの視線を許すことは、こちらの警戒を解いているサインになるので、上下関係がある立場で友好を深めたい時に使える手段です。

国ごとに違うパーソナルスペース

アイコンタクトとパーソナルスペースは関連性があります。日本は親しい人でもボディタッチがあまり一般的ではない国です。

逆に対人距離が特に近しい傾向にあるのはアルゼンチン、アジア圏では中国が上位であり、韓国もボディタッチが密なことで有名な国です。そう考えると日本人は群を抜いてシャイな国と言えます。

邪視は世界各国で認知されている能力

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あらゆる地域・民族・宗教の中で確認されている邪視。人類が視覚を中心に生きている限り、失われることのない概念でしょう。

それが災いとなるか、破魔となるか、禁忌を破るかはあなた次第といえます。呪いを完成さるのは、それを受けた人の弱った心そのものなのですから。

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