【小林カウ】戦後初の女性死刑囚の生い立ちやホテル日本閣殺人事件の概要、名言も

楽しい夏祭りが一変し悪夢となった毒カレー事件の犯人である林真澄死刑囚は、無差別に人が苦しんでいる姿を見て楽しんでいたのでしょうか?毒物であるヒ素を混ぜたカレーを食べた4人が亡くなっています。

20年以上も前の騒動ですが、罪のない多くの人が恐怖を覚えた事件として語り継がれています。今も自分はやっていないと否定しています。遺族からしたら怒りをどこへぶつけたらいいのか悲しみは癒えないでしょう。

戦後に死刑が執行された女性たち

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カウ含めて、戦後に行われた女性の死刑は14人です。死をもって反省を示す刑として現在の日本で一番重い刑になっています。その中でも似た境遇の罪人をみていきましょう。

どんな共通点があるのかも交えてご紹介していきます。

吉田順子

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白衣のエンジェルであった看護師という立場を利用した事件でまさか病気を治療してくれるであろう職業の人が残虐な騒動の主役になってることに世間は恐怖に落とされたのです。

この騒動は看護師4人の共謀であり、不仲だった夫や自分の母親の殺人計画を企み病院の薬剤を調達しては、殺めていくのです。医療に携わっていたため忠実にばれないように実行へうつします。

吉田は言葉巧みに人を操ることが上手で、仲間に対してもうまい言葉を並べて洗脳し自分の手下のように従えていたのでした。医学知識をつかったため、病死と診断され多額の保険金が支払われることとなったのです。

カウとの共通点

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一生添い遂げようと一度は誓い合った相手を、不仲だからと保険金目的で身勝手に消してしまったことは、自分の考えを押し付けているようでなりません。カウも自分の夢のためならば躊躇しませんでした。

お金は重宝するツールではありますが、一つボタンを掛け違えてしまえば凶器となり人格さえもかえてしまうのです。共犯者の中には子供を養護施設に預けてまで、人を傷つけることに集中したのです。医学の専門的な知識を悪用したことは決して許される行為ではありません

杉村定

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1960年に熊本で連続中毒死が発生しました。3人の命が亡くなり1人は植物人間になっています。目的はお金でした。

借金を返すのに苦労していた杉村は、自分のまわりのほど近い人物を目星にし家に招き入れ、毒付きの食事を提供しては息をとめていったのです。使用した毒は農薬で強いリン酸が含まれていたのです。いずれもお金を持参しておらず借金の返済には至らなかったようです。

カウとの共通点

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自分のためなら人の命は関係ないといったサイコパス要素がある点ではないでしょうか。借金苦を理由にしていますが、自分で働いて返済をしようという考えではなく、人に頼ってしまったことが発端といえます。

命を奪ってまでも金銭を盗み自分の返済に充てようという志向が一般的多考えとはかけ離れており、更生は難しいという刑が下され、カウに次いで2人目の死刑囚となっています。

宮崎智子

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富山県に生誕した女は、家庭の事情で短大を中退します。トップクラスでプライドの高かった智子は、このころから心に闇を抱えていきます。結婚して子供が生まれますが離別し実家へ戻ります。

昼も夜も睡眠時間を削って生活の為に働き続け、ある男に惚れてしまいます。所帯持ちの男でした。やがて一緒に住むようになり店を持ちます。

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公私共に支え合う仲になったのですが売り上げは全く上がらず借金まみれとなります。独身時代に保険会社で務めた経験から、保険金殺害を思いついてしまうのです。

結婚相談所に登録をし、資産があるターゲットを見定めて実行へうつしますが、未遂で終わってしまいます。なんとしてもお金を手にしたかったため、面識のないOLを巧みな話術で誘い誘拐するのです。家族に身代金要求しますが、すでに息絶えた後のことでした。

カウとの共通点

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初めは生活のため、生きていくために無我夢中で働いていた姿は結婚してひ弱な夫に代わって大黒柱として必死だったカウと重なる部分があります。そこに男が加わってしまうと運命は変わっていくのです。

常にピンと張っていた糸が惚れた異性と関わることで、癒される喜びを知ってしまうのでしょう。真面目さ故に一途で尽くしてしまうことが、時に残酷で取り返しのつかない事態に発展するのです。

諸橋照江

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1974年に発生した騒動は、愛人や夫が絡む出来事です。結婚し幸せな家庭を築けたと思った矢先、夫が愛人を作り家を出て行ってしまうことから女の企みはスタートします。

生活費も入れなくなったためにホステスとして勤め生計を立てます。必死に働くことで自分の店を持つことができたのでした。酒場を経営するうち、雇ったバーテンダーと恋仲に発展します。

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新たな恋が始まるかと思ったら、夫が愛人と決別したと家に帰ってきてしまったのです。せっかく掴んだ恋の障害ができてしまった2人は、夫を殺害してしまったのです。

自殺を演じガス中毒死させ、ふろ場に移動し突然の死を演出したのです。最初は警察もそのように処理します。邪魔な存在がいなくなったことから同棲を続けるのですが、またトラブルを起こすのです。

雇っていたホステスが夫と離婚したがっていて、相談相手になっているうちに保険金目的で殺めようと共謀することになっていきます。実行しますがまんまと逮捕され、夫の殺害も自供したのです。

カウとの共通点

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好いた男と一緒にいたいため、邪魔な存在は消したいと思ってしまう心情が重なります。がむしゃらに働き、生活の基盤を作ったことは並大抵の努力では確立できなかったはずです。

それが故に癒しを求めて若い男と共存したかったのでしょう。お金と男が絡み自立した女の強さも垣間見れます。強く生きていかなければ生活できなかった環境が、自分中心の思考を作り上げてしまうのでしょうか。死刑が決定していたのですが、心臓の病に倒れ治療中に肺炎を患って死亡したのでした。

小林カウは狂人サイコパスだった

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己が満たされるのであれば他人はどうだっていいという身勝手で相手を思いやる道徳心のなさは、近頃の犯罪で目立つ傾向でもあります。

彼女も同じくその要素を持っていて不都合なことがあると簡単に殺めて姿を消してしまうのです。なぜ同じ人間なのに相手の気持ちが思いやれないようになてしまうのでしょうか?原因がありました。

幼少期が影響

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彼らは人の感情を読み取ったり、苦しい姿を見て快感を覚えるといいます。歪んだ感覚は幼少期につくられているのです。愛情不足や家庭環境の悪さが影響しているとされています。

カウの場合も兄弟が多く貧しかったことで小学校を途中でやめて下の子たちの面倒をみています。甘えたかった時代に次々と兄妹が生まれていき、心は成長せず大人になってしまったのではないでしょうか?

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男を操ったのも肌が触れ合うことで愛を感じていたのではないかとさえ思えます。商売のためお金のためでもありましたが、自身の寂しさを逃れるためでもあったようでなりません。

今後も増えていく?

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子供の虐待されるマ数が年々増加しています。幼少期に一番安心できる両親からの容赦ない痛みは、大人になっても忘れることなく影を潜めます。温かい家庭を知らずに大きくなった子供たちは、何をしたら相手は嫌がるか痛い思いをするのか判別が難しいのです。

自分が痛い思いをして育っているためです。こうした背景が犯罪を助長しているともいえるでしょう。今後増やさないためには小さな子供時代から温かな家庭を体感させておくことが重要なのではないでしょうか。

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未来の明るい社会作りのためにも、人との関わる時間を増やし道徳心を養うことが犯罪のない社会作りに貢献することと思います。

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犯罪史に名を残す小林カウは恐ろしい悪女

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戦後の物資が少なく貧しい時代を必死に生き抜くために自分の可能性を常に追い求め、稼ぐ力を身に着けていった彼女の原動力は素晴らしいです。

サイコパスでとても恐ろしい女性です。犯罪史に名を残すではなく、偉業を遂げた女性として名を残せる可能性もあったことでしょう。運命とはわからないものなのと改めて痛感します。

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