フラットウッズモンスターとは?
このモンスターの名前は知らないけれど写真を見れば見たことがあるぞ、という人が多いのではないかと思います。アメリカではもちろん日本でも大きく取り上げられ様々な漫画やゲームのモンスター等のモチーフにもなっております。
フラットウッズに現れた3メートルの宇宙人
アメリカのフラットウッズという小さな田舎町で子供含む住人達が目撃したモンスターはあっという間に世界に広がり宇宙や宇宙人に対するロマンや興味を掻き立てました。その姿はというと背丈が3メートルもあったと言います。
昭和のオカルトブームで話題に
日本も例外ではなく、このモンスターはたくさんのメディアに取り上げられ、公開された再現イラストはその異様さから当時の子供達の度肝を抜きロマンと恐怖を植え付けました。日本では「3メートルの宇宙人」とも呼ばれているのでもしかしたらこちらの名称で言われればピンとくるという方は多いのではないでしょうか。
フラットウッズモンスター事件の概要①UFOを目撃
この事件の主要人物はフラットウッズに住む6人の子供達を始めとした10人の住人達です。彼らが遭遇したという3メートルの宇宙人が地球に降り立った瞬間ともいうべき事件を、順を追って詳しくご紹介していきたいと思います。
子供たちが赤い発光体を目撃
目撃者となったのはニール・ナンレイとロニー・シェーバー、トミー・ハイヤー。そしてエドワード、フレッド・メイ兄妹。この6人が学校で遊んでいた時のことです。夕暮れの空を真っ赤に光る平べったい何かが飛んでいるのを発見します。
しばらく彼らが見ていると、それは近所のベイリー・フィッシャー氏が営む農場の丘に落ちていきました。落ちてなお光を発し続けるそれに彼らは好奇心をくすぐられ、落ちたものの正体を突き止めてやろうと興味津々で丘へと向かっていきました。
霧の中に直径7~8メートルの物体を発見
彼らは丘に向かう道中、同じ光景を見ていたという大人達(州兵隊員ユージン・レモン、エドワードとフレッドの母・キャサリンら総勢4名)も加え総勢10名で丘へと向かいました。すると落下現場と思しき場所には霧が立ち込めていました。
よく見てみるとその霧の中で直径およそ7~8メートル、高さおよそ2メートル程の真っ赤に燃えるようにチカチカと明滅を繰り返す未確認物体がなにやら唸るような奇妙な音を立てていたといいます。
フラットウッズモンスター事件の概要②3メートルの宇宙人を目撃
ここで彼らはついに3メートルの宇宙人、フラットウッズモンスターとの初邂逅を果たしてしまいます。彼らがその時見たもの、感じたものは一体何だったのでしょうか。彼らが遭遇した驚きの展開をご紹介していきます。
ニール・ナンレイが宇宙人を発見
その異様な光景に誰もが息を呑む中、ニール・ナンレイという少年が何かを見つけました。その何かは、大きな樫の木の下に潜んでいるようだったといいます。ニールが懐中電灯をそちらに向けると、潜んでいたものは思いもよらないものでした。
特徴的な見た目の宇宙人
身の丈は3メートル。赤い顔の目に当たるような位置ではオレンジの眼らしきものがギラギラと光り、その頭はスペードマークのような形をした透明なヘルメットのようなもので守られていたといいます。
緑色っぽいローブのような丈の長い衣類を身に着けていて、そこから延びる腕は異様に細く手のひらに当たる部分は鈎爪のようにギザギザしていたといいます。異様な姿でしたが全体的な印象はまるで修道女のような感じだったと彼は語りました。
フラットウッズモンスター事件の概要③宇宙人がガスを噴射
ついに住人達の前に姿を現した3メートルの宇宙人。姿を見られてしまった宇宙人が次にとった行動とは何なのでしょうか。そして彼らは無事に帰れるのでしょうか。ドキドキする注目の展開をご紹介させていただきます。
宇宙人が突然浮遊
その恐ろしい姿に発見したニールはもちろんのこと居合わせた全員がその姿に恐怖し、動けずにいるなか先に動き出したのは宇宙人の方でした。宇宙人はなんとそのままフワリと浮かび上がったのです。
ガスを噴射して威嚇
すると突如宇宙人が「シューッ」という威嚇でもするような奇妙な音を発しました。同時にあたりになにやらガスのようなものが溢れだしたそうです。そのガスは金属が焼けた時のような強烈な臭いがしたそうです。
ガスをまき散らしながらスーッと空中を滑るように向かってくる宇宙人に、一同は正気を取り戻し一目散にその場を逃げ出したそうです。幸いこのときに逃げ遅れた人等はおらず全員無事丘から逃げ延びることが出来たそうです。
フラットウッズモンスター事件の概要④現場に残されていたもの
窮地に一生を得た住人達はその後すぐに先ほど起きた信じられない出来事を確かめようと人を集め再度丘に乗り込みます。そんな住人達を待ち受けていたものは何だったのでしょうか。まだまだ驚き続く展開をご紹介していきます。
郡保安官とともに現場を確認
宇宙人から死に物狂いで逃げた一同が向かったのは同行していたメイ一家の家でした。そこで電話を借り保安官のロバート・カー。そして地元新聞の記者リー・スチュワートの2人に助けを求めます。
跡形もなくなっていた
ロバートら3人が現場へと到着すると驚きの光景が広がっていました。なんと、彼らが見たという宇宙人はおろか墜落したと思われる物体ですら残っていなかったといいます。しかし、この時同行した記者、リーは胸が悪くなるかと思うような悪臭がしたと証言していました。
フラットウッズモンスターの正体①ロボット説
以上が3メートルの宇宙人をめぐるフラットウッズモンスター事件の詳細です。この事件は専門家や記者の間で宇宙人の仕業を信じる説やヒステリー・見間違い説等数多く語られております。ここでは依然としてハッキリと正体が掴めていないフラットウッズモンスター事件の宇宙人の正体だと考えられている説をご紹介していきます。
円筒状のロボット
1995年、宇宙人の目撃者のうちの1人、フレッドが当時の記憶を事細かに書き出したメモを公開しました。そして、それを元に改めてイラストレーターがその姿を描き起こしました。その姿は最初に公開されたイラストとは似ていつつも大きく異なっておりました。
緑色のローブを着ていたという胴体部分は円筒のようになっており、鈎爪ような細長い腕は腕ではなくアンテナのような細い金属が飛び出しているように描かれていました。生き物のように描かれていた以前とは打って変わって機械的な見た目となっております。
ロボット型エイリアンは多数目撃されている
1965年、フロリダ州でロボットのような宇宙人の目撃情報がありました。こちらは光で目撃者を威嚇し逃げたそうです。ガスと光の違いこそありますが威嚇し、人を遠ざけているという類似点も注目されております。
このときアメリカでは宇宙から飛来したと思われるロボットのようなものが多数目撃されており、このイラストを見た人達がフラットウッズモンスターもそれらと同じものではないかというのがこの説です。
警備用として配置?
この辺の年代でアメリカでは急激にUFOの目撃証言が急増しています。宇宙人が地球に目をつけ積極的に地球を捜査し始めたころなのではないかという見方も出来、どんな生物がいるかもわからない土地の調査をいきなり生身で行うことを躊躇った宇宙人たちが派遣したのではないかと思われています。
ロボットであれば、もし出会った生物がいきなり攻撃してきても平気だし安全に調査が出来ると考えたのであれば非常に合理的です。また、どちらも威嚇のみで撤退していることから侵略というより調査のような雰囲気であるためこの説が考えられています。
翌日爬虫類型宇宙人が目撃された
なんとフラットウッズモンスター事件はこれだけで終わらず、その翌日。フラットウッズから20キロほどにある別の町で再度宇宙人の目撃証言がありました。その宇宙人は上半身はトカゲのようだったそうですが、下半身は最初に目撃された宇宙人と同じ様な緑の円筒形だったそうです。
このことから、フラットウッズで目撃されたものはロボットではなくスーツのようなものなのではないかという説もあります。どちらにしても、生身で調査することを躊躇った宇宙人達が取った安全対策のように思えます。
フラットウッズモンスターの正体②メンフクロウ説
前に紹介させていただいたものは全面的に宇宙人が存在していることを信じていると前提した説ですが当然宇宙人を信じていない説も存在します。見間違いやパニックといった見解を主とした、宇宙人を否定した説をここではご紹介していきます。
メンフクロウを見間違えた
森に棲むメンフクロウを見間違えてしまったのではないかというのが宇宙人否定系の中で最も説得力の強い説です。ボディの部分は木の葉を見間違えて認識したもので鈎爪のような手はフクロウの鋭い爪のある足を。そしてシューッという奇妙な音はフクロウの鳴き声を聞き間違えたのではないかという見解です。
集団ヒステリーか
しかしどう考えてもフクロウや木の葉を材質や見た目も大きく異なる怪物に見間違うとはどうにも思えません。しかしそこは集団ヒステリーだったのではという見解でフォローされております。少し苦しい見解のようにも思えますが当時はかなり信憑性の高い説とされたそうです。
この事件はかれこれ60年近く前の話ですし当時は技術も認識も足りなかったでしょうから少し現代人の我々には納得しづらい説かもしれません。今の技術で現場検証したらまた違った説が浮上するかもしれないと考えるととても面白そうです。
直径7~8メートルの物体の正体は?UFO?
「3メートルの宇宙人」については色々な説がありましたが、発見のきっかけとなった浮遊物の正体は?と思った方もいるかもしれません。ここではその浮遊物に纏わる様々な説をご紹介していきたいと思います。
物体の正体①隕石(流星)説
かなりシンプルな説です。この事件があった日、アメリカではフラッドウッズのあるウエストバージニア州の他にメリーランド州とペンシルベニア州で似たような流星にも見える飛行物体を見たという目撃情報が相次いで寄せられていました。
しかし証拠がない
そのことから、落下したのは流星であるという説が上がりましたがこの説はハッキリとした証拠、裏付けがあまり出来ていない説でもあります。隕石であれば衝撃が一切なかったのは何故か。落ちたと思われる場所に陥没等の痕跡が一切無かったのは何故か等説明できない点が多くあります。
物体の正体②航空障害灯説
これは航空障害灯を見間違えたのではないかという説です。これはフラッドウッズの地理情報を鑑みれば十分に考えられなくはない説です。フラッドウッズの近くにはブラクストン・カウンティー空港という空港があり目撃証言があった丘からはこの空港の灯りを常に見ることが出来たといいます。
距離の証言は嘘?
この証言はかなりリアリティがありますが、この説を真と考えると目撃者たちの物体のサイズの証言や15メートルほど先にあったという証言が嘘、というよりテキトーなものではないかと考えられます。
パニック状態にあったから見間違えたと言われればそうなのかもしれませんし、盛り上がりに押されて目撃者達が話を盛ったりテキトーを言ったのだと言われればそうかもしれませんがこのいやに具体的な距離の証言は目撃者達がしっかり距離感を認識出来ていたようにも見えて無視出来ない気もします。