林真須美と和歌山カレー事件の現在|生い立ちや冤罪の可能性、息子の活動も

それとも、実の子供すら危害が及ぶ恐れがある、犠牲にしても平気な無差別殺人など例を見ないことが、この事件のみ特別に起こったのでしょうか。

一番下の子供でも当時4歳でした。子供たちのこれからを全く無視した行動をとったとは考えにくいともいえます。

和歌山カレー事件後の林真須美の子供たち

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社会を揺るがしたこの事件では、多くの被害者が出ましたが、死刑囚になった彼女だけが辛いわけではありません。苦しいのは遺族であり、子供たちでもあることは確かです。問題なく生活していた子供とっては、ちょうど運動会と重なる時期に起こった事件。子供たちがその場で生活することは、できなかったことは容易に想像できます。では4人の子供たちはその後どうなったのでしょうか。

両親が逮捕されたことで4人は施設に入れられることになるのです。事件はすでに明るみにされていてメディアに晒されていたことからも、待っていたのは「辛い」という言葉では表せない状況だったことは誰の予想をもはるかに超えたものでしょう。そこに待ち受けていたのは歓迎ではなく、壮絶極まりない環境だったのでした。

ポイズンと呼ばれた長男

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後に真相究明のために活動する長男も、施設ではひどい目にあったのです。原因は「いじめ」ですが、中でも事件が事件だけに「ポイズン」との呼ばれます。8人の部屋の内7人の高校生にバレないようにと、隠れた部分を殴られたり蹴られたり、またはカレーが出されると猛毒が入っているかのように罵られます。「ポイズン」と呼ばれてもなお、我慢しなければいけなかった状態でもあるのです。

更には職員からもいじめを受け、施設を出てもなお「衛生的に悪い」とされアルバイトもクビになることもあり差別はどこでも続いていました。恨んだこともあった長男ですが、一度は結婚の話もありましたが、加害者の子供と言う理由で破談になってしまうのです。結果的に今では独身を貫き、父林健治の近くに住み母の様子を見つつ母のため、真相追求のために必死になっているのでした。

結婚を機に縁を切った長女

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自分が事件の加害者の娘と知っても、ついてきてくれる人が本当の人間だと言い、本名のまま娘として生きてきたのが長女でもあります。知り合った相手には手紙などは送らないように、と告げていたのですが、夫であった健治から住所が伝わり結婚のお礼をしたのです。しかも相手の両親だったため、ショックを受けた長女は早産してしまいます。

実家である相手の両親を思ってのことでもあったので、悩んだ結果だったのでしょう。それがきっかけのように、許さないとの内容を書いた手紙を母に送り、縁を切る形になったのです。

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その後長女の状況は、林真須美と連絡を途絶えさせることとなります。ただし、子供なりに母の心配をどこかでしていることもあるかもしれません。

母である林真須美は、そんな長女を思ってか理解もしていたことでもあったのです。長女の子も今ではすくすくと成長しているとされています。音信不通になっている中でお互い何を思うのでしょうか。

素性を隠し続けた次女

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長女だけの判断だけが正しいわけではありません。また長女の判断が間違っていたわけでもないことも事実です。それぞれには生活もあり、家庭を築くこともあるのと言えることでしょう。長女とは裏腹に、次女は自分の素性を明かすことを避けます。

自分は脆く弱い、耐えられないと感じていた次女は素性をあらわにしていません。ですが、兄弟や母親思いだった次女は末っ子のことを思って、末っ子の誕生日にプレゼントをしています。

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長男や長女にもプレゼントをして、最終的にはいじめをいけていた際、弱い者いじめの対して強い者からかかってこいと話す一面もあったのです。林真須美の誕生日には、母が好きだったとラジオで大橋純子の「シルエット・ロマンス」をリクエストしたこともあったと言います。

気配りの良い兄弟であり、次女のその後はというと母を思ってか、法律の道を進んだという話もあるのです。実は歌を聴かせてもらった母は聴いていて涙したと言うほどだったのでした。

特にひどいいじめを受けたという噂がある末っ子

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何も知らなかった時だからこそ、いじめの対象になると親の責任はかなり影響します。末っ子も例外ではありませんでした。長男達に守られていたとはいえ、目の届かない場所でのいじめは特にひどかったと言います。いじめる側は、弱い者を対象に攻撃すると言えるでしょう。強い者には勝てないことを分かっているかのような行為は、末っ子にも及んだとされています。

大体が集団でいじめをしてきますが、弱い心に漬け込んで痛めつける行為はどこであってもいけません。また特に一番小さかった末っ子にまでいじめが横行していたのは、卑怯でありますが現実なのです。

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当時4歳だった彼女に何も分かるわけがないのにも関わらず、横行していたいじめは子供たち、そして特に末っ子に向けられたと言います。一番知らないと言ってもおかしくない人間に攻撃するなど、本来はあってはならないことでしょう。

兄弟、そして姉妹に襲いかかってきたいじめでしたが、子供同士だけではなく大人からも迫害を受けたことは差別という他、卑怯ですらある事柄といえるのでした。

現在は林真須美の息子が和歌山カレー事件の取材を受けている

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林真須美の息子が真相を求めていることに少し触れましたが、冤罪の可能性を秘めつつ、実はそれが本来の目的ではなかったことも話しています。「父や姉妹」や、和歌山カレー事件の被害者にこそクローズアップされるべきだとも述べているのです。息子である長男は、数多くの取材を受けることになりましたが、長男の本来の目的とは何かを探ってみると、そこには冷静に判断をしている姿が映し出されます。

そこには林家に起こったことではなく、遺族を思う気持ちであり取材を受ける本当の意味が込められているのです。死刑制度廃止を訴えるのではなく、本当の意味は何か、ネットのバッシングを受けつつ、磨りガラスに映る姿こそ真実と言えます。

長男が取材を受ける目的

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長男が母親である林真須美のもとを訪れる回数が、増えたという話がありますが、その内容は冷静で「時折変化する母親」の姿を映し出しているものです。父親のもとを訪ねると、次の日にはニュースになるほどの過熱ぶりに奮起した長男の姿があります。

「自分の過去話や、いじめについてが問題ではない」とした上で、姉妹や父にこれ以上バッシングや過熱する取材の手が伸びないように約束した上で、姉妹の反対を押し切り出演したと言います。

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全てを語った上で、長男は遺族にこそ真相をきちんと伝えなければならないと告げるのです。大切なことの論点が林家に向けられるのではなく、遺族のケアこそ最も必要なことであり忘れてはいけないこと、そして目的は真相を伝えること、自身が知りたいことだとも話します。

再び掘り起こして欲しくはないという意見もある中で、なぜ長男はメディアへの出演に踏み切ったのでしょうか。ネットでは今もなお囁かれているデマや中傷、または応援の言葉などからも風化させることで真実が隠されてしまうことを危惧しているのかもしれません。

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