林真須美と和歌山カレー事件の現在|生い立ちや冤罪の可能性、息子の活動も

冤罪を訴えつつ、早く死刑台から出して欲しい、子供のもとに返して欲しいとの願いはどこまで届くのでしょうか。今では5000人をも超えるフォロワーもいる中、当然ですが賛否両論、意見はあります。Twitterはなぜ開設されたのでしょうか、そこに秘められたことは誰もが知りたいことかもしれません。

ivke32 / Pixabay

そもそも林健治の語る内容に、林真須美のことについても5回もおかしな味がしたら毒だと気づくといった内容もあるのです。また、保険金詐欺が1人でできるわけがない、協力者がなぜ共犯として捕まらないのかといった疑問も浮上しています。

それらを含めても、林真須美の下された判決は正しいか否か問われることになり得るでしょう。長男の目的は真相を伝え、その本来の「真実」を知りたいことなのでした。

林真須美の長男によるインタビューへの協力

真相を伝えることで遺族の感情を逆なでることになる、などの意見もある中でも協力したのは、冤罪を訴える内容も多いからです。「国家に殺される」「再審を早く」との手記では、その恐怖感が伝わってくるでしょう。「子供に会いたい」と願う親の感情もまた見て取れる内容になっています。

インタビューへの協力は真実の追求のためであること、一番の被害者は亡くなった方で有り遺族だということを語っているのです。決して「母は冤罪です」といった内容ではなく、真摯に受け止めた内容になっていることは確かでしょう。

vargazs / Pixabay

これから紹介したい映像がありますが、ご覧になると不快を感じる、考えたくない、思い出したくないという方は視聴を避けてください。

あくまで長男から見た姿であり、長男が訴えたいことが真相であること、磨りガラス越しに話している長男には非がないことを踏まえた上で、林真須美の長男が何を語るのかを紹介いたします。

林真須美の長男によるAbemaTVへの出演

長男もまた苦しめられた1人ではありますが、1人の人間として真実の解明に向き合っています。そしてこの出演によって、彼にバッシングが及ぶことも承知の上で出演しているのです。彼は遺族に配慮し、母や姉妹にも気を遣っているのではないでしょうか。

1人で全てを受け入れることはできないので、中傷は受け止めるつもりであっても彼の心に土足で踏み入れることは避けないといけません。出演にも勇気が必要だったこと、前向きに捉えていること、彼もまた成人しているとはいえ、1人の母の子供だということを忘れず、こちらをご覧になれば誹謗中傷がどれだけ弱い立場だからこそ発することだと感じるかもしれません。

GLady / Pixabay

林真須美の長男は全てを受け止める覚悟で出演したのです。素晴らしいのではなく、それこそ遺族に対しての謝罪も込めての意味だと長男は語ります。

AbemaTVへの出演は、遺族の感情を逆撫でる意味ではなく、1人の成人男性が周りの意見も尊重しながら、自らが語ることで家族へのメディアからの追求の過熱ぶりも抑える意味もあるのでした。

和歌山カレー事件の詳細に興味のある方はこちらもご覧ください。

死刑判決の判断に用いられる永山基準

Free-Photos / Pixabay

1968年10月〜11月にかけて、4都道府県をまたにかけて起こった、19歳の犯人永山則夫です。その残虐さから異例の未成年による死刑判決が下ります。上告し、無期懲役になるも「愛情を受けなかったことに同情の面はあったとしても、4人をも殺害した事件は重い」として、少年法による昭和では最後となる未成年での死刑が確定したのです。

この事件が元になり「永山基準」となる死刑判決に必要となる9つの項目が採用されることになったのでした。実名で公表された少年による死刑判決は、この事件を機に少年による死刑判決のあり方が問われることになります。

AJEL / Pixabay

それほど影響力が大きかった事件は今も受け継がれていて、死刑判決の際には用いられているのです。昭和最後となる未成年での死刑判決は後になく、最高でも「無期懲役刑」が基本になります。

未成年に限ったことのように思えますが、死刑判決の際には「永山基準」は基本となる部分なので死刑判決が下される際には、用いられる内容になっているのでした。

日本の死刑は永山基準が採用されている

Bru-nO / Pixabay

北海道、東京都、愛知県、京都府の4都道府県にも渡って起きた銃による事件が、1968年の永山則夫当時19歳による事件です。この事件が判例になって死刑の基準は名前から取られて今に至ります。

犯罪の性質、犯行の動機や残虐性、重大性や被害者の人数、前科や社会的影響、年齢や前後の情状なども踏まえた9つの内容が、日本では死刑判決の基準になるこことされているのです。

Tumisu / Pixabay

これらを踏まえた上で、心神喪失でもない限り、3人以上の殺害でほぼ死刑判決になります。もちろん人数はこれに限ったわけではなく、中には被害者が1人でも死刑判決が下ることもあるのです。

ただそこには背景に条件があり、もちろん「永山基準」が用いられ左右されることはほとんどと言えます。ただし、量刑に限る内容ではあるので、証拠も動機もきちんとある上では限ったことではありません。

NEXT 永山基準は量刑に関する内容に限る