乳袋はどんな表現方法?現実には存在するの?人気の秘密を解説!

漫画などで使われる胸の大きさや形を強調して表現する方法の「乳袋」。この記事では、乳袋がどのような表現方法なのか、そして現実的にありえるのかについて詳しく解説していきます。登場する作品や人気の秘密、批判意見についても紹介していきます。

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乳袋とは?

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男性ならば女性の容姿を見るときに視線が胸に行ってしまうこともあるでしょう。特に、可愛い女の子のイラスト等だと顕著ですね。ある時を境に、その所謂「萌えイラスト」の胸の表現方法としてそう呼ばれるようになったものが「乳袋」です。

皆さんも漫画を見た時に「胸の服部分が不自然な形してるけどなんて呼べばいいのかわからない」なんて経験があるのではないでしょうか。そんなモヤモヤした疑問への回答を今回の説明で明らかにしていきましょう。

漫画でよく見られる胸の表現方法

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繰り返しになりますが、乳袋が主に見られるのは漫画やイラストです。良く胸の大きな女性キャラクターを描く際に使われる技法ですね。まるで乳房の部分を袋に入れているかのような表現から「乳袋」という名称が付きました。

ちなみに読み方は「ちちぶくろ」と読みます。「にゅうたい」や「ちぶくろ」ではありません。「ちぶくろ」という単語は存在していますが、これは三味線の一部を指す言葉で、本項で解説している「ちちぶくろ」とは何の関係もありません。

漫画的なデフォルメ表現

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この表現はあくまで漫画やイラストの、所謂「二次元」特有の表現です。後述しますが、胸の大きな女性を描こうとするとどうしても不都合になってしまう部分が出てくるので、このようなデフォルメとしての表現が生み出された、というところですね。

この様な二次元界隈から生まれ、一般にまで浸透した用語は多数存在します。用語つながりでこちらの記事も合わせて紹介させていただきます。

現実に乳袋は存在するのか?

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ここまで「乳袋」を二次元にしか実在しないかのように取り扱ってきましたが、じゃあ現実には存在していないのか、と問われると否、と答えます。ちゃんと現実にも存在している「乳袋」があるのでそれを少し見ていきましょう。

例としてコスプレイヤーの方は、乳袋のあるキャラクターのコスプレをする時に、その乳袋までも再現しようと様々な努力を重ねてきた方もいます。方向性はともかくとして、趣味にかける人の情熱は凄まじいものがある、ということです。

一部の服には乳袋のような形状がある

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もちろんコスプレイヤーの方だけではありません。現実にいる胸の大きな女性の中には、着ることのできる服が少なくて悩まれている方も多いです。そんな人の対策用として胸の下で服を縛るような構造になっている服も存在します。現実の乳袋というわけですね。

実際に胸の大きな人のための服を制作しているアパレルメーカーも存在しています。こちらはコスプレイヤーの人のため、という訳ではなく一般向けの服を制作しています。後述で詳しく解説いたします。

手作りで作成する人も

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しかし、市販の服に気に入った服がない、という方やコスプレイヤーの方の中には乳袋のある服を自作する方もいらっしゃるようです。ニットのように伸縮して肌にぴったりするタイプの生地で制作するのが一般的です。

女性ならおしゃれに気を遣うのは常識ですよね。乳袋もいいですが、様々なファッションで自分を綺麗に魅せていきましょう。女性向けのアウトドアファッションの記事になります。

乳袋のイラストが人気の理由とは?

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二次元界隈ではもはや描かれるのが普通となりつつある乳袋ですが、どうしてここまで人気となったのでしょうか。男性オタク達を惹きつけてやまない乳袋の魅力がどこにあるのか、この項目で解説します。

胸の大きさとウエストの細さをアピールできる

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端的に言ってしまえば、胸の大きな女性を現実そのままに描こうとすると見栄えが悪くなってしまうのです。先述のニット生地のようなタイプでない、繊維物の衣類の場合、胸の大きな女性が着ると乳頭部分からそのまま下に生地が落ちることになるので、胴回りが大きく見えてしまいます。

つまり乳袋を描くことによって、胸の大きさとウェストの細さを同時にアピールできる、というわけです。漫画に出てくる女性キャラクター全員がニット生地を着ているわけではありませんからね。

現実的ではないのが魅力的

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オタクの方々は現実と二次元を切り離して考えることが多いです。現実の女性に夢を見ないからこそ二次元の女性に夢を見る。現実ではありえない魅力があるからこそ熱狂する人々がいる。乳袋も、そんな要素の一つなのでしょう。

乳袋はいつから有名になった?

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乳袋という技法自体は言葉を耳にする前から漫画やイラストで目にしたことがあるでしょう。では乳袋という言葉はいつ頃からインターネット上で目にするようになったのでしょうか。乳袋という単語を生み出した発生源と共に、どのような影響を現実と二次元に齎してきたのかを見ていきたいと思います。

有名になったのはアダルトゲームから

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「乳袋」という言葉が出始めたのは、2011年に「clochette」ブランドから発売のアダルトゲーム「カミカゼ☆エクスプローラー!」の発売後です。作中の登場キャラクターの着る制服が胸の形をくっきりと浮かび上がらせている、ということで話題になり、そこから「乳袋」という単語が自然に発生しました。

ユーザーからは賛否あった

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先程も少し述べましたが、伸縮性のある服以外での胸の大きさの表現技法として乳袋は広まり、多くのユーザーは好意的にと捉えました。しかし、「リアリティに欠ける」として乳袋に否定的なユーザーも存在していました。

「二次元のイラストにリアリティを求めるのはおかしいのではないか?」という反対意見もありましたが、「イラストや漫画にもある程度のリアリティは必要で、あまりにも不自然な表現のイラストには共感できない」という意見が批判の多数を占めていました。

乳袋はイラストが下手な証拠?

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乳袋は胸を強調する表現として多くの人から支持を受ける一方で、「乳袋を描く人は絵が下手だ」という認識も存在しています。何故、乳袋を描く人は絵が下手だと思われてしまうのでしょうか。解説していきます。

現実とは異なる表現が多いため下手と言われることも

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既に何度か言っていますが乳袋を相応の生地で作られた服以外で再現することはほぼ不可能であり、狙ってもいないのに乳袋を描いてしまうというのは、服装を描く技術が無いのではないか、という意見もあります。

先程乳袋の説明で「乳房の部分を袋に入れている」と述べましたが、より具体的に解説すれば、服が胸の形に盛り上がっている、というよりは「着衣時の服の布面積から考えて服の胸の部分が大きさ・形状に合わせた袋状に立体的に縫製されている」という事になるでしょう。

漫画の強調した表現として認められることが多い

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当然ながらこんな服は存在せず、「服の構造が不可解」という状況になり、リアリティの無さを与えている、という訳です。脱いだ状態の服の胸の部分が、あたかもそこに胸があるかのようにを膨らんでいる状態を想像すると分かりやすいです。

乳袋の技法としての目的は、大きな胸の強調にあります。したがって、服装を描く技術の無いイラストレーターが、意図せず乳袋を描いてしまってイラストの不自然さが際立ち、結果的に絵が下手であると言われてしまうわけですね。

乳袋が登場する作品

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