ルンペンとは?意味や語源は何?差別用語だけど朝ドラまんぷくで話題に?

まず一般的にも聞かれなくなった一番の要因は、単純に流行が終わってしまったから。つまり、死語だからという理由です。

現代はほとんど使用されていない

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昭和8年に周知されて以降、昭和末期まで長く使われてきた言葉でしたが、しだいに「差別的ではないか?」という意識が高まっていきました。

ついに平成に入る頃になると、そう呼ぶ人はほとんどいなくなりました。今は映画や小説などのフィクション作品か、お年寄りの悪気ない会話以外で耳にすることはほとんどありません。

ルンペンの生活や仕事はどんな感じ?

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定義上は労働の意欲がない人を指しますが、やはり人間は生きていくために日銭を稼がなくてはなりません。では定職を持たない彼らは、日ごろどのようにして糧を得ているのでしょうか?

その暮らしぶりは多様ですが、最も多数と思われる生活スタイルに着目していきましょう。

全く働く意思のない人もいる

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もちろん一切働くつもりのない、気力を失ってしまった人もいます。主に橋の下などひっそりと人目につかない場所に、拾い物の寝具やダンボールで居を構えています。

小銭が欲しければごみを見繕ってリサイクルショップに持ち込むといいます。ボランディアの炊き出しや食料廃棄品があるため、貧しくとも飢え死にすることはないということです。

空き缶拾いの仕事をする人も

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袋いっぱいに空き缶を集めている人を見たことはありませんか?空き缶は換金が可能で、職をもたない人々の貴重な収入源になっています。

しかし単価は1つにつき約1~3円、キロ単位では100円程度とかなり安価であり、13時間たっぷり歩いても500円程度という厳しさです。少数ながら、月に数万円も稼ぐ熟練者も中にはいるといいます。

日本には生活保護があるのになぜルンペンが存在するのか?

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ここで疑問が起こるのは、日本には生活保護という、人が健康かつ文化的に生きるための最低限の保証をしてくれる社会保障制度が存在します。

やむをえない事情で家や収入をなくすなら、公的機関に申請すれば良いのでは?そうすればルンペンにならなくて済むのでは?…誰もがそう考えるはずです。ですが、問題はそう単純なことではないのです。

生活保護は定住して住民票を登録していることが前提

まず生活保護を受ける条件として、住民票を取得していることが挙げられます。つまり申請地にきちんと住所を持っている必要があるのです。住まいを持たない彼らまずこの最初の条件でつまづいてしまいます。

自立の意思を示せば支援センターでサポートを受けることができますが、事情があってそれも受けられない人たちがいるのです。

居場所がバレるとまずい人は住民票が登録できずにルンペンへ

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病気や失業といった理由以外にも、様々な事情で就労しない人たちがいます。中には借金取りに追われている・家族に見つかりたくない・警察に見つかるとマズい等々、人には言えない状況から逃げてきたケースも。

住民票から居場所を探られたら困るため、定住地を持たず、ゆえに社会保障に頼ることもできないのです。

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