豊浜トンネル岩盤崩落事故とは何だったのか
平成に入ってすぐにテレビから流れた衝撃的な映像を覚えていらっしゃいますか。北海道にあるトンネルで起きた大規模の崩落で大勢の方が亡くなられました。救出作業中に現れた恐ろしい顔の秘密や事故の原因、そして現在はどうなっているのかなども詳しくご紹介させていただきます。
忘れられない豊浜トンネル岩盤崩落事故の日
まだ春前の寒い時期に帰宅後にテレビから流れたニュースを見て衝撃を受けた方も多いのではないでしょうか。岩で隠れた内部の様子が解らず、行われた救出活動の結果、バス1台と乗用車2台が事故に巻き込まれ、総勢20名の方が亡くなられた悲痛な事故でした。
平成8年2月10日の衝撃
1980年代に開通されたトンネルですが、豊浜隧道とチャラセナイ隧道のショートカットとなるルートのため、バスの運行ルートになっていたり、他にも乗用車で利用する方が多いトンネルでした。落ちた岩盤で塞がれた中に生存者がいるかもわからなかったため救助も難航し、中継先からも緊迫した空気が画面越しに伝わってきていました。
またこの寒い時期にこの事件が起きた事には理由があります。北海道という寒い土地で起こってしまった設備関連の問題でこの事件は起きました。そういった点も踏まえてご紹介させていただきたいと思います。
その他のトンネル事故
忘れられないトンネル事故と言えば、もう1つ笹子トンネルで起きた大事故をご存知でしょうか。こちらも事故の原因はトンネルの老朽化であったり、設計や施工ミスではないかという説が多く語られています。
悲惨な事故現場
この事故で何よりも衝撃的だったことは亡くなられた方の死因ではないでしょうか。この事故も同じように多くの車が落ちてきた天井の下敷きとなってしまったのですが、運悪く車から火災が発生し、亡くなられた方のご遺体の中には焼死体となってしまった方もいらっしゃいました。
豊浜トンネルの崩れた岩盤に浮かび上がる顔とその意味とは
内部が見えない救助者の安否も解らない状況での救出作業では、落ちて塞いでいる岩盤を除去するための爆薬も安全性を考慮してかなり制限されており、難航していました。そして時間をかけて行われた救助作業もむなしく、時すでに遅しの状況でした。
岩盤除去のため4回の発破
岩盤を除去して脱出経路を確保する爆破は、安全を確認しながら行うために4回へ分けて実施されました。また、その作業が1日で終わるはずもなく、合計すると4日もかけてようやっと除去できたのです。しかし、4日かかってしまったのには火薬量以外にも問題があったからかもしれません。
2回目の発破後に現れた恐ろしい顔
この事件で忘れられない事柄として有名な事がもう1つ存在します。それは1枚の画像が世間的に広まった事に関係があります。丁度2回目の岩盤撤去作業のための爆発が明けた後、その恐ろしい事件は起きました。鬼のような顔面が岩肌に浮かび上がったのです。
豊浜トンネル岩盤崩落事故で助からなかった20名の命
着こう人も多かったことから、事故に巻き込まれてしまった方の数も少なくはなく、路線バスが被害にあった事も踏まえるとその人数は言うまでもなく多いことが伺えるでしょう。決死の救出作業が行われましたが、残念なことに20名ものご遺体が見つかったのです。
バスは潰れて車は原型を留めず
ただの一般バスが落石に耐えきれる耐久があるはずもなく、救出作業員が発見した時には、原形をとどめておらず、3mほどあるバスの車高が1mにまで岩盤で押しつぶされていました。また乗用車も言うまでなく、見るも無残な姿となって発見され、亡くなられた方はほぼ即死であり、全員が圧死という悲しい現実がまっていました。
生存者は間一髪で脱出できた1人だけ
この事故の生存者は間一髪で脱出することが出来たたったの1人です。後0.1秒でも遅れていれば、0.1秒早くトンネルに差し掛かっていれば事故被害者の名前に自身の名前が入っていたという方もいらっしゃる事でしょう。事故というものはいつどこで巻き込まれるかわからない恐怖があるのです。
豊浜トンネル岩盤崩落事故の原因
なぜこのような事故が発生してしまったのでしょうか。実はこのトンネルで起きている事故はこの1件だけではないのをご存知でしょうか。まだトンネルが建設中だった頃にも、落石事故が相次いで起こっており、沢山の被害者の上で開通したトンネルなのです。
地下水の凍結による岩盤の亀裂拡大
事故後に行われた調査によると、この大規模な事故の原因は地下水でした。漏れ出した地下水が幾度も凍結を繰り返し水圧を上昇させてしまっていたことが、岩盤の亀裂を大きく大きく成長させてしまっていたのです。
建設中から崩落事故が相次いでいた
このトンネルを作る段階から岩盤に問題がある事は分かっていました。そうでなければ、相次ぐ崩落事故による死者が出ても建設作業を続けていたという事実に説明が尽きません。しかし、決定的な対処がなされないまま開通し、一般車両の通行が始まってしまったのです。
もし万が一、この時に対処がなされていたら20名の方の命は救われていた事でしょう。そして遺族の方々は無念を感じる事がありませんでした。少し考えればわかる事ですが、仕事だけを考えて動いてしまう人たちには無縁の考え方なのかもしれません。
トンネル工事中の問題と対策
工事の現場では安全施工の取り組みがなされています。限られた空間で大きな機械を使い作業を行うため、地盤の影響を受けずとも事故が発生しやすい状況に置かれています。作業をする方が安全に作業ができる事は、安全確認に割ける人員や労力が増える事にも繋がり、開通後の安全性が高まるため、これから進歩していく事が期待されています。
豊浜トンネルの崩落事故では?
実際の工事中の様子は機密事項であるため公開されていません。しかしながら、工事中にも死傷者が出ていた事実は残っているため、安全な作業が行われていたのか、はたまた怨霊による偶然の事故だったのかは定かではないのが現実です。