②大野城市の底なし沼伝説
沼には数々の伝説が語り継がれています。その中の1つが、大野城市にある沼地の伝説です。その昔、ある百姓が大切にしていた煙管を誤って底なし沼に落としてしまいます。とても大切にしていたため、百姓はひどく落ち込みます。
それから数日して、自宅の井戸の水をすくっていると、井戸の底に光る物体があります。すくい上げてみると、なんとこの前落としてしまった煙管が井戸の底にあったのです。この話がきっかけで、大野城市の「イガイ牟田池」は、百姓の自宅の井戸とつながっているという伝説が生まれるようになったのです。
③滋賀県 大笹原神社の底なし沼
滋賀県にある「大笹原神社」の境内にも茂みに覆われた沼があります。探さないと見つからないその沼は、昔大干ばつがあった際にも水を枯らさず、住民を救った沼です。そしてその沼がある大笹原神社は、全国的にはあまり知られていない神社ですが、本殿が国宝に指定されているとても由緒正しい場所なのです。
「底なし沼」の特徴について詳しく紹介!①場所について
上述の通り、危険な沼は人間が普段近寄りにくいとされている、いわゆる秘境といわれる場所だけではなく、公園の中の池や、何の変哲もない神社の境内といったように多くの人が訪れる場所でも危険な沼地は現れます。
「底なし沼」は湿原や湿地に見られることが多い
危険な沼地は、湿地帯に多く出現します。池や湖は、水分量の方が泥や砂よりも多いため沼地は形成されませんが、湿地帯では、水分よりも泥や砂の比率が多くなるため、ドロドロの危険な沼が出来上がります。
砂漠地帯に「底なし沼」が出現することも?
砂漠といえば、どこまでも続く砂丘で、水分とは無縁の土地と感じるかもしれませんが、砂漠の地中に目を向けてみると地下には水脈が通っています。そこから沸き上がった水分と砂が混じって、とても密度の濃い泥が溜まった沼に姿を変えます。
「底なし沼」の特徴について詳しく紹介!②成分について
ここからは、沼地を形成している成分に関して解説します。沼地は透明度は低く池や湖よりも汚い印象ですが、あの泥のほかにどのような成分で沼が出来ているのか意外と知らない人もいるのではないでしょうか。
「底なし沼」は土・粘土・砂・植物などで構成されている
「湿地帯」と聞くとどのような土地を思い浮かべるでしょうか。水と泥、そして植物が自生している土地というイメージを浮かべる人が多いでしょう。湿地に形成される沼地も、水分と泥、植物が混じりあって出来ています。
さらに沼地には、主に水芭蕉やコケ類など多様な植物が自生しています。場所によっては、世界的に珍しい植物が自生している湿地もあり、国の重要な場所に指定されている場合もあります。沼地には、生態系を守るため、そして安全のためにも立ち入らない方が賢明です。
「底なし沼」は粘土質でドロドロの質感を持っている
泥は、水分量が少なければ比較的軽めの泥、水分量が増加すると重い泥になります。沼には水分をたっぷり含んだ泥が堆積していて、その泥の重量は大きく増加します。質感も砂に近いサラサラとした質感ではなく、完全にドロドロとした質感です。
沼の泥は、水を含ませた粘土のような泥です。粘土は量が多くなるととても重量がかさみます。それの何倍も多い粘土質の泥が底なし沼には溜まっています。これでは人間が巻き込まれたら出られないのも納得です。