底なし沼の実態とは?実在する沼や深さ、仕組みや脱出方法まで紹介!

釣りに来ていた父と子ども2人が沼へはまり死亡

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そうして釣りを楽しんでいた家族4人ですが、そのうち父親と子供2人が誤って沼に転落してしまいます。妻がいったん車に戻り、再度釣り場に行くと、3人の姿が見えないため、警察に通報しました。そして消防が沼での捜索、救助活動を行いましたが、3人は心肺停止状態で発見され、そのまま帰らぬ人となったのです。

そのほかにも事故が多数発生している

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底なし沼に飲み込まれるという事故は、世界各地で多数発生しています。海外に目を向けてみると、ユタ州の国立公園で、沼に転落した男性が半日以上脱出できない事故が発生しました。事故の際、現場はとても気温が低く、底なし沼の泥は徐々に男性の体温を奪っていきます。

幸運にも男性はレスキュー隊に救出されますが、生死の境をさまよっている状態でした。沼へ転落する事故では、溺れる人もいますが、それだけではなくその場所の気候が大きく影響します。このユタ州の事故は、猛吹雪が発生し、低体温症に陥りましたが、周囲の気温が高ければ熱中症になる可能性もあります。

砂漠では底なし沼はさらに危険!

世界中のどこでも沼に落ちたら危険な状態に陥るのは間違いありません。その中でも砂漠で沼に転落した際の生存率はとても低くなります。その理由は、砂漠という環境の過酷さです。知っての通り砂漠は昼間では気温50度以上になり、常に水分を補給していないとすぐに脱水症状に陥ります。

そして軽視されがちですが、砂漠で怖いのは「夜」です。砂漠の夜は気温が一桁まで下がり、まるで別世界です。夜間に沼に転落すると、今度は低体温症の危険が出てきます。砂漠の沼地はどの時間帯に落ちても、とても危険な状況に陥ってしまうのです。

そもそも「底なし沼」にはまらないためには?

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紹介したように、日本でも底なし沼に転落する痛ましい事故が起こっています。底なし沼は簡単に人間の命を奪ってしまう恐ろしい場所という意識を持っておかなければいけません。そして、なにより大切なことは、沼に転落する可能性を1%でも減らす努力です。

流砂の発生しやすい場所や条件を知っておくこと

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底なし沼の原因となる流砂は、水分と砂が多い場所に発生しますが、水と砂が多い場所と聞くとどこを思い浮かべるでしょうか。一般的には湿地帯や干潟などがイメージされるでしょう。実際に沼は湿地や干潟に多く出現します。また、紹介したように砂漠にも底なし沼ができるのも忘れないでくださ

地面の様子に細心の注意を!

そして底なし沼は一発で見分けがつきにくいのも特徴です。地面の色などは周囲と同じでも、足を踏み出すと、底がないというケースも珍しくありません。そこで注意するポイントは、地面の柔らかさです。

沼の周辺は水が多く、必然的に地面が柔らかくなります。歩いていて靴が他の場所より深く沈みこんだり、雨が降っていないのに不自然に地面が柔らかかった場合は、いったんその場で止まり、様子を伺います。

「底なし沼」のぬかるみには近寄らないこと

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地面の様子がほかの場所と異なり、水が地面からプツプツと染み出ていたり地面が柔らかくなった場合には、スピードを緩めて棒などで周囲の地面をつつきながら歩きます。そして一刻も早く底なし沼があるであろうエリアから離れることが大切です。沼は一目見てわかるものではありません。そのためぬかるんだ地面には近寄らないようにしましょう。

単独で森林に入らない!助けを呼べるように複数で入ること

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沼での転落事故では、1人で沼に転落し、そのまま誰にも助けを呼べずに亡くなってしまうケースが多いです。万が一沼地に転落したら、1人で這い上がるのは難しく、誰かの助けは必須です。もちろん落ちないことが何よりですが、万が一の場合に備え、森や湿地帯、干潟などには2人以上で入りましょう。

「底なし沼」にはまってしまった時の脱出方法について紹介

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底なし沼にはまっても、どのように対処したらよいかわからず、そのままパニックになってしまう事態がとても多いのです。そしてパニックになるとそのまま体が沈んでしまい最悪の事態を引き起こします。万が一沼に転落した際に備えて、正しい知識を持ち合わせている必要があります。

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