カラチャイ湖はソ連が隠蔽した世界一汚染された湖!ウラル核惨事の真実も

マヤークから北東に約50km離れた場所に、カルボラカ村があります。タタール系の住民が暮らすこの村でも深刻な放射能汚染がありましたが、一部の農場が説明もなく使用禁止になっただけで、周りの村人が避難をしていることも知らされていませんでした。

ソ連崩壊後に知った放射能汚染の真実

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周りの住民が次々と避難していく中、残されたカルボラカ村の住民はいつも通りの生活を送っていました。家庭菜園で採れた野菜、牛から搾ったミルク、川や湖から魚を採って暮らしましたが、すべて高濃度の放射能に汚染されていました。

放射能で次々亡くなる住民

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住民に村の放射能汚染が知らされたのは1992年ごろでした。それまでの間、大勢の村民はがんで亡くなったり慢性の病気にかかっていました。村人からは、放射能汚染による人体実験の為にわざと避難させなかったのではないか、など怒りの声が上がっています。

低すぎる補償金

汚染地域に住み続ける住民は、今も汚染された食べ物を摂取し続けています。政府に対して、カラボルカ村を汚染地域に認定して村人に十分な補償金を出すように要求していますが、返答はありません。同じように取り残されたムスリュモヴォ村の住民は、村から避難すれば保証金が貰えますが、その額が僅かなために村を出ることができません。

毎年行われている住民の健康調査

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長年放射能を含んだ食べ物や飲み物を摂取し続けてる村の住民達に対して、毎年保健機関が放射能レベルや病気などの調査を行っています。調査によって、放射能汚染によるがんの発生率の上昇が明確に分かっています。ですが住民には健康調査の結果は知らされることはありません。

ロシア政府への不信感

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現在、マヤーク周辺では毎時1150マイクロレントゲンが計測されており、遠く北極海までその影響が及んでいます。ですが政府は住民からの質問に、「危険ではない、安全に暮らせる」と返答しています。実際は住民は汚染された土地による外部被ばく、食物による内部被ばくを受け続けています。

 

カラチャイ湖以外の放射能汚染地域

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世界で一番放射能に汚染された死の湖と言われるカラチャイ湖ですが、この地以外にも放射能で汚染が広がっている地域はたくさん存在します。軍事的な核利用はもちろん、平和目的の核利用でも、環境やその土地に住む様々な命に対して、悪影響を及ぼす恐れがあるのです。

チェルノブイリ

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1986年4月26日におこったその事故は、人類史上最悪の原発事故となりました。高レベルな放射能により、遠隔操作の機会が破壊されてしまったこと、放射能の危険を知らされていない作業員が無防備に炉内に入ったことから、最も多くの人的被害を出した原発事故と言われています。

キルギス メイリュー・シュー

アジアで最も放射能に汚染されていると言われるキルギスの「メイリュー・シュー」。中央アジアのキルギス共和国に存在するこの町を囲むように、低品位ウランの廃棄場が存在しています。この国ではレアメタル、金の他に原子力発電に必要不可欠なウランが採掘されていました。ウラン発掘後の産業廃棄物が大気や地下水、人間を汚染しています。

福島

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東日本大震災によって引き起こされた福島第一原子力発電事故は、津波によってすべての電源が消失し、メルトダウン(炉心融解)となるレベル7の深刻な事故となりました。東電による長年にわたる「原発安全神話」は完全に崩れ去り、今もなお自宅に近寄ることもできない住民が多く存在します。

他の放射線に関する事故はこちらもご覧ください。

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