姥捨山とは?親を山へ棄てるって本当?伝説の発祥や映画「デンデラ」も紹介!

小説からの内容ではカンヌ映画祭でグランプリを受賞するなど、姨捨山の伝説には魅了するものがあるのでしょう。

姥捨のその後を描いた「デンデラ」

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悲しく怖い内容について触れましたが、姨捨のその後を描いた「デンデラ」という映画があります。棄てられた老人たちが必死に生きようとする話ですが、そこに生まれるのは「生きる」だけではありません。

棄てた者たちへの復讐心が見て取れることでしょう。姨捨の内容ではあるものの、その後を描くといった映画「デンデラ」も、また悲しく恐ろしい話なのかもしれません。

同名小説をモデルにした映画「楢山節考」

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どこか宗教的要素も加わっていると感じるかもしれませんが、見るものにショッキングな感情を抱かせる内容になっている「楢山節考」は、まさに小説と同名になっています。

モデルにしていることは確かですが、70歳を迎えた親と子の姿、自然の中では致し方ないくらい現実なら恐ろしさも感じる内容は、第36回カンヌ映画祭でグラン王離に輝いたことも頷ける内容になっているでしょう。悲しみや優しさの中でショックも受ける内容になっているのが、映画「楢山節考」です。

姨捨山の伝説にまつわる「大和物語」の一説

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「大和物語」にも記載があったことに触れましたが、その内容は息子の嫁に関係する内容です。おばの存在を忌み嫌っていた嫁は、旦那である息子に年老いたおばを棄てるように迫るという内容になります。

騙して月夜におばを連れていった息子でしたが、後悔して迎えに行くという内容です。その内容は「大和物語156段」に長野県更級のこととして詠まれています。姨捨山の伝説の一つに挙げられる事柄として、記されているのです。

長野県に伝わる「おじろく・おばさ」の風習

長野県下伊那郡天龍村に伝わる悲しく、切ないおじいいさんとおばあさんの話もあります。姨捨山の話では親を棄てる、という話になっていますが「おじろく」とはおじいさんで「おばさ」とはおばあさんです。生まれてから亡くなるまでの生涯、村から出ることができず、無償で家主のためにだけ働き奴隷のように扱われ、誰よりも身分が低い存在だったと言われています。

しかもその風習はは数百年も続き、生まれてからなので、何も知らず知らされないまま話もできず、働き続けるも厄介とされていたという話もあるのです。

その「おじろく・おばさ」について興味のある方はこちらもご覧ください。

姨捨山は実在しないと思われるが現代では他人事ではない

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姨捨山には諸説があり、現代ではあり得ないと感じるかもしれませんが、現実にあった可能性は否定できません。高齢化社会の現在、食に苦しんだ昔とは違っても介護の問題は避けて通れない深刻な事柄です。

周りにサポートはもちろん、自分の身に置き換えて姨捨山が実在してもしなくても、現在では他人事ではない現実を受け入れなければいけません。

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