バリソーゴンとは?映画のポスターに騙される人続出の反原発映画を紹介!

自主製作の映画が多い渡辺監督ですが、「バリゾーゴン」の他にはどんな作品があるのでしょうか。この作品と同じように社会派の内容にも関わらず評価が低く酷評されているのでしょうか。

渡辺文樹監督の生い立ち

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渡辺文樹監督は1953年、福島県いわき市で誕生しました。福島大学教育学部に在学中から自主製作の映画を撮り始めています。

「島国根性」では、日本映画監督協会奨励賞を受賞、代表作には「バリゾーゴン」の他にも「ザザンボ」「腹腹時計」「御巣鷹山」などがあります。いくつか紹介しましょう。

「島国根性」とは

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監督本人が制作・監督・脚本などを担当し、主演も務めている作品です。ビデオ教材を車で売りながら家庭教師をしている渡辺は、家庭教師についた少女の母親と深い仲になります。

しかし渡辺の息子がその少女に一目ぼれしており、さらに父親に関係がばれて…という不倫によって崩壊する家族の姿を描いています。

「ザザンボ」とは

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東北の山村で一人の男子中学生が自殺しました。彼には知的障害がありましたが、それ以外にもおかしな点があり、担任教諭は彼の死について調べ始めます。

すると家庭や学校での問題だけでなく、ムラならではの闇が見えてくるのでした。

この作品では、田舎ならではの閉塞感とその問題について取り上げています。

宣伝の手法はかなりトリッキー

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作品が出来上がると一般的には劇場公開となりますが、渡辺監督は各地の公民館などでの巡回興行というスタイルをとっています。ポスターなども自分で作り、無許可で街角の電柱などに貼っていました。

上映後はポスターを回収することなく、そのままにしていったため、ここでも反感を買っていました。

映画以外の私生活もアナーキー

宣伝が無許可で行われたため、2008年には軽犯罪法違反容疑で当時の女性アシスタントとともに逮捕されています。それ以外にも旅館に宿泊して料金を踏み倒し、詐欺罪で逮捕されるなど、私生活も波瀾万丈ですね。

代表作はやはり社会派のものが多い

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「バリゾーゴン」は反原発の映画ですが、他のものはどうでしょう。

「ザザンボ」とは福島県の方言で葬式のことですし、「腹腹時計」とは日本の極左グループが発行した爆弾の製造法やゲリラ戦法を記した半日思想本のことです。やはり社会に一石を投じる内容ですね。

海外の同じ手法の監督は誰?

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海外でもドキュメンタリー映画を撮る監督は大勢います。有名なところではマイケル・ムーア監督がいますね。「ボウリング・フォー・コロンバイン」は日本でも公開されたのでご覧になった方も多いと思います。

ムーア監督はジャーナリスト出身

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ドキュメンタリー映画を作っていて何かと話題になる監督、といえばまずこの人が浮かびます。ムーア監督はもともとは社会派ジャーナリストでした。1989年に「ロジャー&ミー」で監督デビューしました。

その後、コロンバイン高校での生徒による銃乱射事件を題材にした「ボウリング・フォー・コロンバイン」でドキュメンタリー映画の監督として世界的に有名になりました。

他にもアメリカ同時多発テロへのブッシュ政権の対応を批判した「華氏911」、医療問題を扱った「シッコ」などを製作しています。

取材はアポ無し突撃スタイル

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デビュー作の「ロジャー&ミー」は自動車メーカーGMがムーア監督の故郷、ミシガン州フリントで工場を閉鎖し、リストラを行ったことを題材にしています。

そのために失業者が大量に出ていることを知った監督が、企業経営者、ロジャー・B・スミスにアポイントメント無しで取材して作成しました。

これ以降、アポ無し突撃取材はマイケル・ムーア監督の十八番となり、「ザ・ビッグワン」という映画でもアメリカ国内の工場を閉鎖するグローバル企業の経営者たちに対して同じ手法をとっています。

取材スタイルは同じでも評価は大きく異なる

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同じように突撃取材をしていても、こんなに評価が分かれるのはどうしてでしょうか。やはり事前の謳い文句がホラー好きの人たちを誤解させるようなものだからではないでしょうか。

正々堂々と映画の内容に沿った文言でアピールしていたのならここまでの言われようはされないのでは、と思います。

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