アルビノ狩りの実態!生存率4%!生きたまま切断される恐怖とその目的

Array

信じられない事に、ハンターによって切断された事が原因で亡くなったり、殺されたり残酷な仕打ちを受けたアルビノのお墓を掘り起こして再び襲われるケースも多いです。その為、亡くなった後も穏やかに眠る事が出来ず、最後の最後まで落ち着く事は出来ません。

アルビノ狩り対策「保護施設」

現在では、アルビノを狙うハンターから守るための対策がなされています。安心して安全な暮らしができる保護施設が出来ました。しかし、施設設立や維持するためにかかる費用等の課題もあります。

アルビノ「児童保護施設」

政府がアルビノの人達を保護するために動き出しています。国が非営利で児童を守る施設が設立されました。アルビノの子供たちを積極的に受け入れ、生活や教育を全額負担してくれます。ハンター達から子供を守る体制が徐々に広まりつつあります。入所すれば守られる環境にありますが、一歩施設から出てしまえば全てが危険地帯となっている状況です。

セキュリティに莫大な費用が掛かる

webandi / Pixabay

通常の児童養護施設とは違い、ハンター達から襲われるリスクがあるアルビノの子供たちを守る施設として、厳重な警備体制を整えなくてはいけません。その為に膨大な費用がかかってしまうため国の財政負担が課題となっています。

アルビノ狩りによってアルビノの生存率は低い

webandi / Pixabay

長く生きたくても生きられない環境の中でアルビノたちは暮らしています。これまで述べてきた様に、親族や見ず知らずのハンターにより命を狙われ、亡くなってしまったり、皮膚がんを発症しやすいアルビノはがんが悪化して亡くなったり、と生きたくても行く手を阻まれてしまっています。その為生存率は他の人に比べて極端に低いのが現状です。

アルビノの生存率は4%!

ractapopulous / Pixabay

なんと、アフリカでアルビノが30歳まで生きられる確率がわずか4%と言われています。96%と、ほとんどの割合がハンターに襲われて命を落としたり、皮膚がんによって亡くなってしまいます。

アルビノ死亡原因

kalhh / Pixabay

死亡原因はアルビノを狙った狩り・皮膚がんが主です。日本ではアルビノ狩りはもってのほか考えられませんし、皮膚がんは先進医療の発達により亡くならずに治療する事も可能です。しかし、国によって環境が違うため、長く生きたくても生きられない中でアルビノたちは必死に生きています。

皮膚がん

Hans / Pixabay

アルビノ特有なのですが、彼らの皮膚は私たちと違い、極端に紫外線に弱いことからの皮膚がんを発症しやすいです。治療を受けたくても受けられなかったり、医療技術の格差などが原因でがんが進行してしまい、命を落としてしまいます。

アルビノ狩り

昔から言い伝えられている、数々のアルビノに対する迷信や、高額な収入になる為根絶しないハンター・呪術医等、現在でも幼い命や若い命が狙われ続けています。国や政府が動いているとはいえ、まだまだ死亡原因の多くはアルビノ狩りによるものが原因と言われています。

アルビノ狩りが多く発生する国

FuN_Lucky / Pixabay

アフリカ東部の中でも特に被害が多い国をご紹介します。誰もが耳にしたことがある国かと思いますが、これらの国々で残酷なアルビノ狩りが今も尚絶えません。

アルビノ狩りが多い国①モザンビーク

まだ記憶に新しい2014年以降になんと100件以上アルビノ狩りによる被害が発生しています。脳みそや髪の毛、脚や腕の骨や、排せつ物までも根こそぎ奪っていく痛ましい事件が発生しています。

アルビノ狩りが多い国②タンザニア

タンザニアでは、ムチャウイとよばれる呪術師によって、アルビノの体の一部を煮出してつくる秘薬は幸運や繁栄をもたらす、とされていて有名です。高額なお金と引き換えに秘薬を求める人々が絶えない為、アルビノ狩りも止みません。他のアフリカ諸国でもアルビノ狩りは多くありますが、そのほとんどは最終的にタンザニアに運ばれると言われています。

アルビノ狩りが多い国③ルワンダ

隣国であるルワンダでも一攫千金を狙ったアルビノ狩りが絶えません。高額のお金を目的に、わざわざ他国からやってきてアルビノを狩っていく非人道な外国人も多いです。

アルビノ狩りと戦う!世界の美しいアルビノたち

Devanath / Pixabay

アルビノ狩りは現在でも問題となっていますが、狙われ続ける彼らは偏見や差別と闘い、アルビノについての啓蒙活動も行っています。恐怖や恨みや怒りの中、彼らは勇敢に立ち向かっているのです。正しい知識が現地やより多くの国に知れ渡る事で残酷なアルビノ狩りも少なくなる事を願いながらアルビノたちは一生懸命活動しています。

ナスチャ・クマロヴァ

ロシア出身でモデルとして活躍しています。美しい顔立ちから、「エルフの女王」と言われています。アルビノという事から、幼少期にひどいいじめを受けた経験があります。ナスチャさんの趣味はコスプレですが、アルビノ特有の際立つ白さがコスプレととても馴染めた為、本人はアルビノとして生まれた事を後悔した事はない、と主張し、アルビノのハンデを逆手にとって輝くモデルさんです!

粕谷幸司

アルビノのエンターテイナーとして活躍しています。国際アルビニズム啓発デーや、アルビノについてより多くの人に理解してもらおうと、啓発に力を入れている方です!SNSやテレビ、ラジオなど幅広いメディアで訴えかけています。何度も繰り返し伝える事が大切、と熱意をもって活動されています。

ディアンドラ・フォレスト

アメリカ出身のモデルとして活躍されています!アルビノとして誕生する確率は低いのですが、彼女の兄弟もアルビノとして誕生しました。

幼少期にひどいいじめを経験しましたが、周りからの支えにより、彼女はアルビノ初のモデルとして活躍することとなりました。アルビノについて知ってもらうためにチャリティー活動も積極的に活動しています!

動物を含め、美しいアルビノの世界についてはこちらでもご紹介しています!

「アルビノ・アルビノ狩り」がテーマのおススメ本!

DariuszSankowski / Pixabay

テレビやネットとは違い、著者の考えやストーリー等が楽しめたり、考えさせられたりする本ならではのアルビノについての世界が記されたおススメの3冊をご紹介します!

呪術

呪術

Amazonで見る

粕谷幸司さんも「アルビノを楽しめる世界の幕開け」と書評する一押しの一冊です。アフリカでアルビノ狩りから逃げる少女が日本で呪術師やアルビノ狩りの陰謀と戦うというドキドキのサスペンス小説です。著者である初瀬礼さんはフジテレビの敏腕テレビマンと言われている方で、「世界の現状をより多くの人に伝える」という仕事をしている人だからこそ描けた世界です!

アルビノを生きる

アルビノを生きる

Amazonで見る

一章ずつ、それぞれ違うアルビノの人達の人生が描かれています。考え方もそれぞれで、読み手側もよりアルビノについて考えさせられる一冊です。また、アルビノ同士の会についての有益な情報も多く盛り込まれている為、身近でアルビノで苦しんでいる方がいる場合にも、アルビノについて少しでも多く知りたい方はこちらがおススメです!

私がアルビノについて調べ考えて書いた本

私がアルビノについて調べ考えて書いた本――当事者から始める社会学

Amazonで見る

学術書です。読むのに難しそうなイメージを持たれる方も多いかと思いますが、一度読むとどんどんはまり込みます。13人のアルビノたちのライフストーリーが繰り広げられていて、アルビノの歴史や文化等が盛り込まれています。私たちの当たり前がアルビノにとっての当たり前ではない点について考えさせられる1冊となっています!

世界ぐるみで向き合う「アルビニズム啓発デー」

jarmoluk / Pixabay

年に一度、アルビノについての偏見をなくし、より多くの人にアルビノについての知識を理解してもらう為の記念日が設定されました。国連が一丸となって設定した国際デーのひとつです。

6月13日

国際アルビニズム啓発デーは毎年6月13日です。国際デーとして決められた背景には、カナダ人の少年がアルビノである事からいじめに遭ったことが背景とされており、また、これまでも述べてきたアルビノ狩りの事情、残酷な殺傷事件があります。

偏見や差別についてこの日は特に目を向けてアフリカだけではなく、他の国も一体となって考えよう、ということから決められました!

アルビノ狩りの現状を伝える会議が日本でも開催

Free-Photos / Pixabay

2018年11月、東京で「東京アルビニズム会議」が開催されました。マラウイ・モザンビーク等の9か国より、実際にアルビノ狩りの被害に合われた被害者や、支援団体が集まり、現在起きているアルビノ狩りの実態や、問題等それぞれ話し合いました。解決へ向けた取り組みや対策等も論点となりました!

アルビノについて正しい理解を

TeroVesalainen / Pixabay

ただ残酷だ、というニュースのみ取り上げられる事が多いですが、アフリカ人の大切にしている歴史やアフリカならではの考え方もより多くの人に知ってもらう必要性もあります。日本とアフリカは遠いですが、どのような形でアフリカのアルビノたちに手を差し伸べられるか、今後の課題でもあります。

日本で開かれているアルビノたちのネットワークであるドーナツの会についての記事をこちらでご紹介しています。動物を含め、歴史等詳細をご覧ください!

現代の闇「アルビノ狩り」の恐怖

Anemone123 / Pixabay

私たちがごく当たり前に暮らしている裏側で、たった全身が白いアルビノとして生まれてきただけで、こんなにも恐ろしい蛮行が何の根拠もない噂や呪術・信仰という名前の元でごく当たり前に行われています。

徐々に保護施設ができているとはいえ、すべてのアルビノの子供たちが入れるわけではありません。恐怖の中、親さえもが襲ってくるかもしれない、そのような環境で生きるだけで精一杯のアルビノに対し、少しでも多くの人が正しい知識をもち、理解していかなくてはいけません。

動物を含めたアルビノの具体的な説明に関する記事はこちら

活躍する人々や美しい動物に関する記事はこちら