どこまでが甘えさせる許されるラインでしょうか。彼の両親が行ってきたエピソードは、甘えとは言い難い部類でありました。
宮崎勤の両親は息子を甘やかしていた
叔父のツテで勤務していた印刷業者を辞めてから、引きこもった生活を送っていましたが父の稼業を手伝うといい、働き出しました。我が子の成長ぶりと自分の会社の力になってくれることが相当嬉しかったのでしょう。
180万の車を現金一括で購入し、プレゼントしています。お金で愛情表現をし、繋がっていなければいけない心の触れ合いなどは、一切しないという教育方針でした。
物欲では心は見たされず孤独感は募っていったのです。甘やかすことだけが育児ではなく、将来を想って接しなければ歪んだ精神を形成させることでしょう。
宮崎勤から見る「甘やかし」の危険性
お金を払って物欲を満たすことは甘えとは言い難く、わがままな思考が育ちます。親の考えと同じように動いてくれたからと、喜びご褒美をあげることは、気持ちを委縮させ、人の顔色ばかりを窺って生きていくことになってしまうでしょう。
甘やかしというものは難しいものでありますが、そこに愛があるかないかで大きく変わってきます。その子の将来を想い行動することで、躾として厳しく告げることも出てくるでしょう。
宮崎の場合は赤ちゃんのころから祖父が母変わりであり、甘えたい時期でも本当の母との触れ合いは少なかったことでしょう。こうした一連が歪んだ心を作り上げた一因ではないでしょうか。
宮崎勤の犯行に関するドラマ・書籍
社会現象を巻き起こした騒動は、多くの作品として色褪せず残されています。最期まで異質を解き放った彼に関する出版物をご紹介します。
「夢のなか、いまも」
10年という長い年月のやり取りを繰り返し、本人の強い思いから出版が決定されています。獄中で描かれた絵や読んだ本の紹介も掲載されており、生前の男がどういった思考をしていたのかが垣間見れる作品です。
約300通の手紙を受け取っており、死刑の方法について語る内容もあったとされます。宮崎の言葉だけでなく執筆者側から見た、姿なども詳細に書かれています。
「ノンフィクション・肉声 宮崎勤 30年目の取調室」
刑事しか知らない宮崎の素顔をまとめた一冊で、生の声がダビングされているテープを元に綴られています。その数27本であり、サスペンスドラマのようなストーリではありますが実話の悍ましい背景に迫っています。
「実録ドラマ・30年目の真実」
上の作品をドラマ化しています。発生から早30年という節目で、時代は変化していますが恐怖に陥れた人物を題材とし忘れてはいけない事件ということを俳優陣が熱演しています。
本物の声を流し、よりリアルさを演出していたことも大きな話題となりました。刑事とのやり取りも鮮明で私たちが知らない部分も映像を通して得ることができます。
宮崎勤の被害者遺族の今
このような一連が起こるとメディアはこぞって連日取り上げ話題にします。容疑者の生い立ちや学生時代の評判など取材をして、全国に流します。
こうした中で遺族となってしまった人たちはどのように過ごしているのでしょうか?今に迫ります。
悲しみは明けない
突如奪われてしまった我が子の命は、到底受け止めきれないことでしょう。4歳から7歳というと、会話のコミュニケーションもできるようになり女の子ですからオシャレにも目覚めてくることでしょう。
今後の成長が楽しみであったはずが突然遮断されてしまい、残酷な方法で最期を遂げていることが全国で流されている状況は、あまりに耐え切れないものです。深く悲しみ精神を病んでしまうこともある得るでしょう。
プライバシーの関係上、その後の暮らしは明かされていませんが、当時の家には住んでいないのではないでしょうか。
近所からの視線が気になりますし、仲良くしていた子供たちを目の当たりにすると、なぜ我が子がいないのかと涙しなければならないでしょう。
引っ越して誰も知らない土地で暮らしているかもしれません。
情報も遮断?
昭和の残虐な騒動であることから、年号が変わった今でも度々テレビで流されます。遺族の方はどんな気持ちで見ているでしょうか。
耳にする度、心臓をアイスピックで刺されているような痛烈な痛みを感じているのではないでしょうか。走馬灯のように当時の壮絶な思いが駆け巡ってくるのではないでしょうか。
もしくは、一切の情報をカットするため新聞もテレビも携帯もない暮らしを虐げられているかもしれません。
宮崎は命を絶てば刑罰が終わっています。遺族は永遠の暗いトンネルを歩いているような毎日を過ごさなくてはならないのです。ただ時が過ぎていくのを放心状態で待つだけの生活なのかもしれません。
宮崎勤第2を作らないために
生まれたときから、どんな親も犯罪者にしようと思ってはいないことでしょう。宮崎の両親も同じだったと思います。ですが養育を祖父に任せてしまったことで、精神の発達に異常をきたしたのではないかとされています。
同じような犯罪者を作らない、起こらせないためには何をしたらいいでしょうか?考察します。
世間の目ではなく子供優先に
宮崎は小さいときに、姑から厳しく管理されており母は太刀打ちできなかったようです。抱っこすれば弱い人間になるといわれ、夜寝静まったときしか抱くことができなかったとされます。
ほとんどスキンシップのないまま成長しており、母は手の障害を気にして外い連れ出すことを嫌っています。唯一祖父が散歩に出してくれました。
大人になると社会の目を気にしがちでありますが、子供に合った行動をすることで心は満たされ感情も豊かになることでしょう。
対話を大切にする
共働きが多い中で、親子一緒に過ごす時間が少なくなってきています。24時間しかないため常に忙しく生活しがちであります。
寝る前に今日あったことを聞くことや、食事中に話したりして、ほんの数分を子供に集中する時間として使うことができたら、ぐっとコミュニケーションが深まることでしょう。
そして愛させれていると実感し心は満たされることでしょう。
画面ではなく子供を見る
ネット社会となり、スマホを常に離さない親は多いです。便利な時代となりましたが画面をみることよりも、子供の目をちゃんと見て接しましょう。言葉を細かに話せない分、雰囲気を感じ取ることは敏感です。
見えない回線ではなく、目の前にいる大切な存在を見てあげることで安心を感じるとされます。子供との絆が将来を左右するのです。
宮崎勤は東京・埼玉連続少女誘拐殺人事件を起こした残忍な人物
未来ある小さな子供を言葉巧みに連れ去り、騒がれたからとパニックになり殺めて消してしまうという身勝手な行動は、消して許されるものではありません。
ただ生い立ちを検証してみると寂しかった想いや満足しない心があったのではないかとも感じられます。もう少し両親が彼の心に寄り添っていたならば、歩んだ未来は違ったでしょうか。
共働きが増えている現代も、豊かな物資となりお金があれば得ることができるでしょう。ですが心は満たされません。小さい頃に負った歪みはそのまま大人になってもキープされています。
子供は何もしなくても大きくなるのではなく、愛情をもって接し、時には厳しくすることで正しく修正されていきます。二度と同じような悲しい事件が起こらないようにしなければなりません。被害者の冥福を祈ります。
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