稲葉事件の概要と北海道警察の闇に迫る!稲葉圭昭や畑中絹代のその後も!

稲葉はどのようにして覚せい剤や銃を仕入れていたのか?

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ノルマの突破に〈覚せい剤〉や〈銃〉が大量に必要となった稲葉事件中の稲葉氏。しかし簡単に手に入るものではありません。稲葉事件では一体どんな方法でそれらを入手していたのでしょうか。

稲葉と手を組んだ中古車販売業者の販売先はロシアマフィア

稲葉事件では捜査協力者と手を組み、物品の売り買いをして〈銃〉や〈麻薬〉を得ていました。ある時には捜査協力者のパキスタン人が経営する中古車販売業者と車を売っていました。

売られている中古車は、ほとんどが盗難したものでした。そして、その中古車を購入するのは日本人ではありません。客はロシアのマフィアです。

稲葉は捜査協力者同士の繋がりで人脈を広げ、覚せい剤や銃を得るために海外のマフィアを利用した取引に行き着いたのです。

中古車の代金を覚せい剤や銃で支払わせた

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盗難した中古車は、捜査協力者によってロシア人船員に引き渡されました。そしてその代金として、ロシアマフィア側から〈覚せい剤〉〈銃〉〈カニ〉などを受け取っていました。

この他の相手にも、物やお金を用意すると交渉し、その対価として摘発できる材料を持ってくるよう指示する、という方法がとられていました。

捜査協力者が売った覚せい剤や銃を稲葉が検挙していた

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代金となる〈銃〉や〈覚せい剤〉は自分で売ることもしていましたが、多くは捜査協力者に渡され、再び自作自演の摘発を行い、ノルマ達成のための業績となっていくというサイクルでした。

国内の捜査関係者だけではノルマの点数稼ぎに限界が来ていましたが、この方法で一度に大量の摘発を行うことができ、業務の点数を更に上げることが可能となりました。

この方法を取り稲葉事件は加速していくことになります。組織に立ち向かうのは簡単ではありませんが、稲葉事件では問題となるノルマなどを誰一人として指摘する事がなかったのが残念です。

稲葉事件は何故起きてしまったのか?事件の背景にある問題とは

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稲葉事件は〈警察内部〉での問題が事件に繋がってしまいましたね。ここでは稲葉事件を加速させることになった問題を取り上げてみます。

稲葉事件の背景①警察内部で事件の摘発を点数制にしていた

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まず初めに気になる問題は、業務に点数付けをしていたことです。何故、警察官がその業務に点数を付ける必要があったのでしょうか。

稲葉が最初に就いた〈機動捜査隊〉は、夜間業務の人数が足りていなかったことで設置され、その中で業務に対する意識を高めることを目的に点数付けを始めたようです。

そしてその点数はかなり細かく設定されていました。例えば、覚せい剤所持での逮捕=10点・覚せい剤5g以上=プラス5点などといったようなもので、事案だけでなくその量や数まで指定されています。

稲葉事件の背景②毎月のノルマを達成しなければ罰則

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もうお分かりかと思いますがその点数にはノルマがあります。二人組で行う捜査もあり、そういったものには月に合わせて30点以上などのさらに高いノルマが課せられていました。

そしてノルマをクリアできない場合は罰則を受けなければなりませんでしたが、毎月同じように点数の稼げる犯罪が起こるとは限りませんので、現場は疲れ果てていきます。

このように厳しいノルマが付きつけられることが代々から続いてきたことで、設置された頃の本来の点数付けやノルマ制の目的は変わり、ただ点数を上げノルマをクリアすることだけが目的となってしまっていました。

稲葉事件の背景③銃の検挙には力を入れていた

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1990年代、全国各地で〈銃器〉による重大な事件が多発していました。それにより警察庁は全警察に〈銃器対策室〉を置くよう指示します。

北海道警察でも早速、〈防犯部保安課銃器対策室〉が設置されますが、点数稼ぎを重視していた〈銃器対策室〉幹部は、どんな手段であっても点数さえ取れれば良いという指示を部下たちに出します。

〈銃器犯罪第二係長〉だった稲葉もその指示に従って捜査を行います。稲葉事件調査後にわかったのですが、押収された銃はほとんどが「クビなし拳銃」と言われる誰の物か分からないものでした。

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