エリザベートの悪事は表沙汰になり彼女は裁判にかけられることになりました。また、エリザベートの悪行に加担した使用人たちも裁判にかけられ拷問の末犯行を認めることになりました。
犯罪に加担した使用人たちは次々と斬首刑と火刑に処されることになりましたが、主犯であるエリザベートは高貴な身分だった為大勢の少女を虐殺していたにも関わらず死刑を免れる結果となりました。
エリザベートバートリの最後④城に幽閉され54歳で死を迎えた
エリザベートの下された判決は、居住していたチェイテ城の部屋に生涯幽閉されるという処罰でした。彼女の部屋は窓や扉は全て漆喰で塗りつぶされ真っ暗な部屋の中で3年半ほど生活していました。
食事はわずか1日に1食のみであり食事の出し入れ用に設置された小さな小窓から与えられるだけでした。幽閉されて3年半後、部屋を監視していた兵士により彼女が死亡しているのを発見されました。
また、エリザベートの遺体は骸骨になるまで放置されていたとの噂もありますが、これには諸説ある為彼女の遺体が死後どのように扱われていたかは判明していません。
Contents
エリザベートバートリの事件には政治的要因がからんでいた?!
エリザベートの事件には政治的な要因や一族の権力による原因が絡んでいるのではと囁かれており彼女はある意味政治の犠牲者になったのではと言われています。では、どのような原因があったと言われているのか見ていきましょう。
ハプスブルク家とマジャール貴族層の争いがからんでいた?
中世のヨーロッパでは貴族間や一族間での抗争などが多く、16~17世紀頃はマジャール貴族の間で当時実権を握っていた一族の勢力に対抗しており大きな存在感をバートリ家は発揮したいたそうです。エリザベートの叔父はハプスブルク家を退きポーランドの王になったこともあります。
ハプスブルク家にとっては、エリザベートの家系は所謂反逆者の家系であるため、この事件の背景にはハプスブルク家とマーシャル貴族層の間にある長い期間の確執と政治的な背景が絡んでいるのではと噂されています。
エリザベートバートリはバートリ一族の権力を抑えるための冤罪?
エリザベートの家系は王になる人物までいたりして強大な権力を持っている家系でした。また、当時のハンガリーの国王は夫であるフィレンツェに負債があったという噂があります。
借金を帳消しにしするためにそして且つ大きな権力を持つバートリ家の権力を抑えるために冤罪が作り上げられらのではと一部で語られています。
密かな反ハプスブルク・親トランシルヴァニア政策が幽閉の原因?
エリザベートは政治的な原因から領地裁判の犠牲者として幽閉されたのではと言われています。エリザベートの犯罪と言われていますが確固たる証拠は何もなく犯人だと証明されている事件は1つもありません。
このような理由から反ハプスブルク家親トランシルヴァニア政策の為に幽閉されることになったのではというの最近では新たな説として出てきています。
エリザベートバートリがモチーフになった作品は多い
この、女吸血鬼の元祖と言われているエリザベートですが彼女がモチーフになっている作品は数多く作られています。吸血鬼や殺人鬼として登場している作品が殆どでここではモチーフとなっている作品5つを紹介していきます。
エリザベートバートリがモチーフの作品①血の伯爵夫人 エリザベート・バートリ
桐生操さんによる作品になります。中世のヨーロッパに実際に存在した彼女を題材として結婚生活から夫の死そして狂気の犯行を等当時のハンガリーを恐怖の闇に突き落とし、美しさを求めすぎた女性の心の問題と彼女の最後までを描いた作品になっています。
エリザベートバートリがモチーフの作品②まんがグリム童話 エリザベート・バートリー~愛欲と血に飢えた女たち~
岩本麗子さんによる漫画になります。血の伯爵夫人と呼ばれ史上最悪の悪女とも呼ばれたエリザベートを題材にしています。
幼少期には美しさと清らかさを持ち合わせていた綺麗な美少女でしたが何故血塗られた殺人者となってしまったのか呪われていると言われている血族などについて描かれている作品になります。
エリザベートバートリがモチーフの作品③『アイアン・メイデン 血の伯爵夫人バートリ』
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血の伯爵夫人エリザベートの生涯について制作された歴史スペクタル作品になります。女性にとっての永遠のあこがれである若さと肌の艶を維持するために大勢の処女の少女を拷問の上に殺害したのは果たして真実なのかという題材になります。
16世紀のハンガリーが舞台となっておりエリザベートの闇や彼女の知られていない生涯について描いた作品で主演をアンナ・フリエンさんが演じています。
エリザベートバートリがモチーフの作品④歴史・神話のヒロイン紹介 西洋編。10分で読めるシリーズ
エリザベートのみが載っているものではありませんが、簡単に読める書籍となっており西洋の女性を紹介する本になっています。この中にエリザベートの記述がされています。
エリザベートバートリがモチーフの作品⑤世界悪女物語
エリザベト・バートリだけでなく、悪女と呼ばれた女性たちの残虐非道の事件や生涯等を紹介しながら女性や悪の本質を表現していく書籍になっています。
エリザベートバートリがモデル?「カーミラ」とは?
エリザベートがモデルとなっている吸血鬼として最も有名なのはカーミラになりますが、一部の小説ではカーミラが吸血鬼の代表として扱われていることもあります。
女吸血鬼カーミラの作品内容やエリザベートがモデルとされている根拠等について紹介していきます。
カーミラはアイルランド人作家ジョゼフ・シェリダン・レ・ファニュの小説
1872年にジョゼフシェリダンレファニュにより記された小説になります。ホラー小説となりカーミラはその中に登場する女吸血鬼の名前になります。
吸血鬼作品の元祖ではありませんが1897年に出てきた「ドラキュラ」はこの作品に大きな影響を受けており、元祖と称していいとも言われている作品になっています。
カーミラのあらすじ
主人公が19歳の時に体験した事を回想しながら手記にしていくという流れになっている作品になります。主人公のローラは幼いころに自分の寝室で見知らぬ人と出会いますがその女性は姿を消します。
12年後に出会ったカーミラという女性が幼いころに自分の寝室に入ってきた女性と同じ顔をしていることに気づきローラはカーミラにひかれていきますが、徐々に異変や疑問点などが浮かんでくるという内容になっています。
エリザベートバートリがカーミラのモデルである根拠とは
ラースロー・クルティの話では作者は自分の小説の吸血鬼のカーミラはエリザベートを基にして作り上げたと語っていたそうです。大量虐殺・血の風呂という言葉が作られたのは19世紀ごろであると言われています。
このため、カミーラの人気と彼女の残虐性や内容が繋がっている為、エリザベートがモデルであるという根拠の1つと言われています。
エリザベートバートリがカーミラのモデルであるとは限らない?!
カーミラが女吸血鬼として名前が広がっているだけであり、同じように血を欲したエリザベートが偶然連想されただけでカーミラのモデルであるという史実や本等は一切なく確証はどこにもありませんのでエリザベートがモデルになっているとは限りません。
エリザベートバートリがモデルの「FGO・エリちゃん」とは?他の作品も!
検索キーワードではよく上がってくるFGOのエリザベートというものがあります。スマホのゲームの様ですがどのようなゲームでエリザベートがモデルとなっていますがエリザベートはどのような設定となっているのか等を紹介していきます。
人気スマホゲームFGOにて「エリザベート・バートリー」が登場
FGOという人気のスマホゲームにエリザベートが少女の姿で登場します。15歳という設定であり可愛らしい姿をしており、無辜の怪物という強いスキルがあり竜の血液が混じっていることが、竜のしっぽと翼がありプレイヤーからの評価も高いキャラクターになっています。
同人人気・エロ人気も高い
可愛らしい少女の姿をしている為、同人誌等でも人気の高いキャラクターになっています。
エリザベートの残虐さを持つキャラクター性
FGOのエリザベートの性格は、拷問大好きという設定で拷問により力を絞り取るキャラクターです。本来のエリザベートの性格を引き継いでいると言えるキャラクターです。
関連キャラクターとしてカミーラがいる
また、ゲームの中には吸血鬼に関係するキャラクターが多く登場しておりその中にカーミラも存在しています。
エリザベートバートリはFGO以外でもキャラモデルとして人気!
エリザベートバートリはFGO以外でも様々なゲームのキャラクターとして存在しています。では他にどのようなゲームに登場しているかを紹介していきます。
モンスターストライク
若者を中心に未だに人気の高いモンスターストライクというスマホゲームにも登場してきます。鉄の処女をモチーフにした洋服を身にまとっておりレアキャラとなります。
アイ★チュウ
女性向けのノベルアプリになります。このアプリの中で結成されているバンドの楽曲の中に「裏切りの果実」というのがありこれがエリザベートをイメージして作られたものだと言われています。
ベルサイユの薔薇外伝
池田理代子さんの人気漫画、ベルサイユの薔薇の外伝「黒いの伯爵夫人」というのに自身の美容の為に有名な拷問道具である鉄の処女を利用して生き血を集める人物が登場し彼女を連想させるキャラクターになっています。
クオ・ヴァディス
ミステリーとファンタジーが合わさった近未来を舞台として吸血鬼VS吸血鬼を狩る人物との闘いを描いた作品になっており血の伯爵夫人として性格等忠実に再現して登場しています。
鮮血の貴婦人
ダンス・マカブル西洋暗黒小史という漫画の中に彼女が題材となり描いた鮮血の貴婦人という作品があります。史実もとに描かれており漫画となっている為、読みやすい作品となっています。
他にもこのダンス・マカブル西洋暗黒小史には、中世ヨーロッパで行われていた拷問や魔女裁判などの闇の時代に重点置いた、作品が多く掲載されています。
エリザベートバートリ以外にも!吸血鬼のモデルとなった人物
吸血鬼と呼ばれている人物は彼女に限っていることではなく、他にも吸血鬼のモデルとなった高貴な身分の人物がいます。ここでは吸血鬼のモデルとなったヴラド・ツェペシュについて紹介していきます。他、サクラメントの吸血鬼と呼ばれた人物に関する記事はこちらをご覧ください。
エリザベートバートリ以外の吸血鬼のモデルのヴラド・ツェペシュ
吸血鬼と呼ばれていたのはヴラド3世になります。1431年に次男として誕生しておりまた父親はヴラド3世が生まれた年に神聖ローマ帝国からドラゴン騎士団に任命されています。ドラゴンということからドラクラとも呼ばれていたそうです。
ヴラド3世は現在のルーマニアを統治し英雄と言われている人物になりますが、悪魔の子などと呼ばれ恐れられる存在でもありました。 父親につけられていたドラクルには、竜公・悪魔公という意味がありその子どもであることかrあ悪魔の子と呼ばれていました。
ヴラド3世も残忍非道な性格であり、敵や味方に関係なく自分を裏切った人間や自分に害をなす人間と判断したものを串刺しの刑にして城の周囲に巡らしていたと言われており串刺し公という異名も持ち合わせています。
反逆者は自国の貴族の身分であっても許さないという貴族さえも串刺しの刑にしていたそうです。
救国の乙女の戦友貴族は大量殺人鬼だった!
100年戦争でフランス軍の国民的ヒロインであったジャンヌダルクですがその中でジャンヌダルクと共に戦った英雄にジル・ド・レという人物がいます。
彼は、ジャンヌと共に果敢にイギリス軍に挑み戦功が称えられ家の家紋には王家の百合の紋章が与えられるほどでしたがジャンヌが敵の手に渡ってしまい火刑に処されてジルは変貌することになりました。
ジルはティフォージュ城に引きこもるようになり黒魔術に心酔するようになりました。ついにジルは悪魔に子どもを捧げる目的として少年や少女たちを殺害するようになりました。
僧侶を幽閉したことにより捜査が開始され城からは200名ほどの少年たちが拷問の末に殺害し首と手足を切り取っていた事実が判明し裁判にかけられた結果ジルは有罪となり絞首刑に処されることになりました。
フランス軍の英雄として勇敢に戦った軍人でありながら戦友ジャンヌダルクの死が絶望へと突き落とし大量の殺人を犯すという殺人鬼に変貌を遂げることになりました。
吸血鬼ではなく魔女と呼ばれたアリスも殺人鬼だった
14世紀にアイルランドにアリス・キテラという女性がいました。アリスはキルケニーの魔女と呼ばれ4回結婚をしていますが3人の夫を殺害し4人目の夫をヒ素中毒にした女性となります。
アリスは悪魔との性交渉により魔術を手にしたとされアイルランドにおいて魔女裁判にかけられ有罪により魔女の烙印を押された人物です。
財産を所有する夫を殺害し財産を奪いまた結婚して奪うという行為を繰り返し悪事が表沙汰となり魔女裁判で火刑に処されることが決定し魔女の烙印を押されることになりますが、執行直前にイングランドに逃亡しています。
逃亡の際メイドを身代わりにして自分は生き延びメイドを代わりに火刑に処しています。イングランドに渡ったとされるアリスですがその後の消息は不明で子孫がいるのかも判明はしていません。
エリザベートバートリは血の伯爵夫人と呼ばれた女領主
エリザベートは血の伯爵夫人・吸血鬼と呼ばれ、600名以上の少女を殺害してきた凶悪な殺人犯になります。年を重ねても美しいままでいたいと願うことは女性の憧れでもあり悪いことではありません。
しかし、人の命を奪ってまで自分の美貌を保てると思うことや手段を択ばない方法で手に入れることは大きな間違いであり決して許されることではありません。
結果として彼女の悪事は露呈し生涯幽閉という判決を受け真っ暗な部屋の中で生涯を終えることになりました。美しさを夢見すぎたためにおきた惨劇であり権力を振りかざした横暴な女性であったのでしょう。
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