大分一家6人殺傷事件とは?犯人の動機や現在、被害者一家のその後に迫る

犯人は自宅倉庫から兄のサバイバルナイフを持ち出す

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事件の前日(8月13日)被害者宅の家主が去った後、レンタルビデオ店で映画を借りた少年は、午後4時頃に近所の商店で飲み物を買い、店主の高齢女性と普段と変わらない会話をして帰宅しました。

午後6時頃、工具を片づけるように父親に指示され、少年は自宅の倉庫に向かいます。倉庫には兄のサバイバルナイフが置いてありました。サバイバルナイフを目にした少年は、被害者一家の殺害を決意します。

少年は砥石とサバイバルナイフを持ち出し、自室でナイフを研ぎました。柱や畳を試し切りした時、少年の心の中にあった殺人に対する迷いや不安が消えました。

一家暗殺計画を立てたが断念する

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夜になり自室に戻った少年は、一家暗殺計画を立てて紙に纏めました。映画などの暗殺を参考に凶器や服装の購入を検討しますが、お金や時間、労力が掛かりすぎることに気が付き計画を断念します。

昭和初期の事件『津山三十人殺し』の犯人は、事前に様々な凶器を入手し、送電線を切断してから殺人を行いました。岡山県の集落で起きた大量殺人事件『津山三十人殺し』に興味のある方は、こちらもご覧ください。

風呂場の窓ガラスを割って室内へ侵入

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大分一家6人殺傷事件の当日(8月14日)、CDを聴きながら漫画本を読み、深夜出かけるまでの時間を過ごした少年は、深夜に自宅を出ました。

少年は被害者宅の農機具用の小屋に隠れ、一家が寝静まる時間まで待ちました。午前2時になったのを時計で確認し、野外に置いてあった被害者宅の脚立を使用して、風呂場の窓を金槌で叩き割り母屋に侵入しました。

一家を次々と刺し最後に油をまき散らし火をつける

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母屋から侵入した少年は、家の中の階段を使って離れに直行しました。最初に刺したのは長男でした。母親と長女も刺した後、母屋に戻り祖父母を刺しました。帰り際に、逃げた次男を発見した少年は次男も刺しました。

被害者に抵抗され、少年も軽い傷を負いましたが、「皆殺しだ!」などと叫びながら全員を殺傷した少年は、被害者宅の電話線を引きちぎった後、混合油が入ったポリタンクとライターを自宅の倉庫に取りに行きました。

被害者宅に戻ってきた少年は、玄関前に混合油を撒き、ライターで火を付けた後に自宅に帰りました。少年の付けた火は玄関の一部を燃やしたのみで、時を置かずに消えました。

翌朝犯行を認め緊急逮捕

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同日午前2時52分に、被害者一家の中では1番被害が軽かったとはいえ、背中を切りつけられ重体だった長女が携帯電話で助けを求めたため警察や救急が出動し、3名の命が助かりました。

同日午前4時過ぎ、警察の捜査員が少年の自宅に行き、「出かけていたか」と質問します。人違いではないかと捜査員が感じるほど落ち着いた様子で、「家におったよ」と少年は答えました。

任意同行を求められ、パトカーに乗った少年が「ぼくがやりました」と犯行を認めたため、殺人や殺人未遂の容疑などにより、同日午前6時過ぎに緊急逮捕されました。

大分一家6人殺傷事件の犯人の生い立ちと家族との関係

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大分一家6人殺傷事件の犯人である少年は15歳でした。残忍な事件を起こす精神状態に至る一因として、「一般的とは言い難い家庭環境」が少年の精神に強い影響を与えたのではないかと考えられています。

少年は家族から、「もう少し男らしくなれんか」と言われていました。取り調べの最中に「オレは強くならんといけん」と少年は述べています。「いつか家族を見返してやろう」と考えていたようです。

父・母・兄・犯人の4人暮らし

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少年は、両親・祖母・兄の5人家族でした。父親は廃棄物の処理会社、母親はタクシー会社、兄は建設会社に勤めていました。以前は祖母も一緒に暮らしていましたが、事件当時は福祉施設に入所していました。

両親は深夜まで働く日もあり、兄も社会人だったため、家を空けることが多かったと推察できます。祖母も施設に入所してしまい、少年は家族と過ごす時間が少なく、1人で孤独に過ごす日も多かったようです。

犯人の父親は感情の起伏が激しい人物だった

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事件を起こす精神状態に至ってしまった一因に、父親の存在が大きな影響を与えています。取り調べの最中に少年は、「父親を怒らせると家にいられなくなる」という恐怖心を述べています。

少年の父親には、「水害が発生した時に、車が流されそうな状況になってもパチンコを続け、席を立とうとしない」「稲刈りの準備に熱中し、毎年稲の刈り入れが大幅に遅れる」などの逸話があります。

少年の父親は、物事に夢中になりやすく、夢中になってしまうと現在の状況や本来の目的が目に入らない性格だったようです。感情の起伏が非常に激しく、家族を怒鳴り散らすことも多かったようです。

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