とっぴんぱらりのぷうの意味は?秋田弁が由来のめでたしめでたし?

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秋田の有名な菓子店「お菓子のくらた」には、その名も「とっぴんぱらりのぷう」というお菓子が販売されています。手土産などにも用いられる秋田銘菓で、秋田米を使用した和風の薄焼きクッキーです。サクサクとした食感が人気で、秋田空港などでも売られていました。あっさりとした味わいで、何枚でも食べられると評判です。

ネーミングがユニークなので「配ると目を引く、喜ばれる」とお土産に買っていく人も多いお菓子です。

とっぴんぱらりのぷうが歌に使われることもある

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そのユニークな語呂のためか、とっぴんぱらりのぷうが歌や動画に使われるケースもあります。とっぴんぱらりと名付けられた歌があったり、ショートムービーのタイトルになっていたりと、現代でも幅広いジャンルで使用されています。

それでは、とっぴんぱらりのぷうが用いられた作品をご紹介します。

とっぴんぱらりというMaricaの曲がある

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アニメゲームに使用されている歌ですが、とっぴんぱらりという歌も存在しているのです。「とっぱら〜ざしきわらしのはなし〜」というゲームの挿入歌で、歌手のMaricaさんが歌っています。このゲームのタイトル「とっぱら」が、とっぴんぱらりのぷうを略したもので、ゲームの内容も民話にインスパイアされたものと言われています。

こちらのゲームのテーマにもなっている座敷わらしについて興味がある方は、こちらの記事も読んでみてください。

とっぴんぱらりは動画のタイトルにも使われている

かまだともゆきさんという方の手掛けたショームービーに、ずばり「とっぴんぱらりのぷぅ」というタイトルがついています。作中で、おまじないの如く連発される「とっぴんぱらりの、ぷぅ!」というセリフが印象的です。少し物悲しい展開も、不思議と心を軽くしてくれる「とっぴんぱらりのぷう」というセリフによって軽妙な雰囲気が保たれています。

とっぴんぱらりのぷう以外にも全国に似た表現がある

出典:PhotoAC

認知度の高い締め言葉「めでたしめでたし」に代わる言葉として、とっぴんぱらりのぷう以外にも何か存在するのでしょうか。前述の「どんとはらい」などは比較的有名ですが、他にも、とっぴんぱらりのぷうが方言であるように、日本全国にめでたしめでたしの方言は存在しているのです。

民話の結び句として使われている方言を下記にまとめました。

東北地方の結び言葉

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  • どんとはらい、どんどはれ、どっとはれ(秋田・岩手)
  • どとばれあい、それきってどっとはれぁ(青森)
  • とうぴんぱらり(山形)

青森、秋田、山形、岩手の結び句の方言は、どこか共通した響きがあります。「どんとはらい」や「とうぴんぱらり」のように、この地域の結び句のベースとなる「どん」や「とう」という音を含んだ物が多い傾向にあります。

北信越・中部地方の結び言葉

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  • いっちごさかえ なべの下 ガリガリ(新潟)
  • こんでいちごさけた、どっぺん(新潟)
  • しゃみしゃっきり(岐阜)
  • きっぺりちょ(石川県)
  • そうらいてんぽろりん、候べったりかっちんこ(福井)

北陸や中部地方でも、どんとはらいや、とっぴんぱらりのぷうとは少し違った個性的なフレーズが多くみられます。

中国・山陽・山陰の結び言葉

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  • 申し昔けっちりこ(広島)
  • むかしこっぽり(岡山、鳥取)
  • とびのくそ、ビンロロウ(岡山)
  • こおっぽり(鳥取)

このあたりでは、決め台詞のような簡潔な言い回しが多くみられます。

九州・四国の結び言葉

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  • 昔まっこう、さるまっこう(高知県)
  • もうなし、しゃんしゃん(香川県)
  • そぎゃんこったい(熊本県)
  • そひこのげえな(鹿児島)

九州・四国となると、東北からも距離が離れているため、どんとはらいやとっぴんぱらりのぷうの様なポップさの面影はなくなっています。

とっぴんぱらりのぷう以外の秋田のおもしろい方言

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東北地方は方言が強いことで知られています。普段、方言にあまり馴染みのない人からは「新鮮」や「かわいい」と評判の秋田弁。

とっぴんぱらりのぷうのように秋田の面白い方言を、他にもいくつかご紹介します。

ごしゃぐ

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ごしゃぐとは、秋田弁で「怒る」のこと。なんとなく、その濁点の多さや語感から想像はできますが、原型の「怒る」とはかなり違った言葉になっています。

かつての有名なドラマ「おしん」で、おしんが「ごしゃがねぇでけろ」と叫ぶシーンがよく放送されていましたので、知っている人も多い方言と言えます。

へばまたな

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「へば、またな~」と日常的によく使われる秋田弁で、意味は「じゃあ、またね」を表します。「へば」が「それでは」や「それじゃあ」といった意味ですので、単純に「へばな」と使われることも多く、「それじゃあね」というニュアンスになります。

文字の繰り返し

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秋田の方言の最も面白い部分といえば、同じ発音を繰り返して成立する言葉が存在することでしょう。例えば「けけけ」や「ねねね」といった擬音語のように聞こえる単語も、しっかり意味を持つ言葉として機能しているのです。「ねねね」や「けけけ」はそれぞれの「ね」「け」に意味があります。

ねねね

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「ねねね」は「寝る・しなければ・ならない」から構成されている方言で、要は「寝なければならない」という意味なのですが、最初の「ね」が寝るを意味している、というように各々に役割があるのです。

響きも可愛く、成り立ちも面白い秋田の特徴的な方言と言えます。

けけけ

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「ねねね」同様に「けけけ」も3つの「け」がそれぞれ意味を持っています。「食べるのなら・こっちで・食べなさい」という意味で成り立っており、「け」という文字一つに様々な意味を持たせてあることがわかります。

秋田弁を知らない人からすれば、笑い声の表現や音の表現かと思いがちですが、しっかりと中身のある言葉として存在してるのです。

とっぴんぱらりのぷうは「めでたしめでたし」の代わりに使う

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とっぴんぱらりのぷうという単語が胸に引っかかってはいたけれど意味を知らなかったという人も、めでたしめでたしの代わりだということが分かったことでしょう。秋田から広まったとっぴんぱらりのぷうには、なんとなく人に元気を与えるようなポップさがあり、小気味の良い響きで昔話をより愉快に感じさせてくれる作用があります。

今後昔話を読む機会があったら、是非結びの言葉にも注目してみてください。種類も豊富ですし、独特の雰囲気を感じることができて楽しい気分になること請け合いです。また、お子様がいる人は読み聞かせや、お話をしてあげる際に結び言葉を工夫してみるとより楽しめるでしょう。その際は、是非とっぴんぱらりのぷうを活用してみてはいかかでしょうか。

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