日教組とは「日本教職員組合」の略称!
正式な名称は「日本教職員組合」です。設立は戦後直後の1947年にまで遡ります。数ある教職員の労働組合の中でも一番の歴史を誇り、規模も当然最大級となっています。
しかし、現在の組織は健全な活動をしているかと問われると国民からも否、という声が多く上がります。一体長い時間の間に何があったのか、彼らの変遷に着目していきましょう。
日教組の活動内容と役割
歴史の深い組織だという事はわかっていただけたと思います。では組織の活動はどのようなものでしょうか。組織の役割について解説していきます。
日教組とは教職員の労働組合
人は基本的に労働しながら生きています。しかし、場合によっては雇用側に不当な労働条件を強いられることも現代社会ではあるかもしれません。そんな事態を阻止すべく労働者は「労働組合」を結成します。
日本の教育を行う教員や、学校の事務などを行う学校職員の方々の労働組合もあり、それらの連合体が日教組となります。教育者の健全な労働環境を保つことが目的です。
ちなみに加入するのは義務ではなく、実際に加入する新卒採用の職員は約30%、というデータがあります。会費も1ヶ月1万円ほどかかるので、加入するかはよく考えたほうがいいでしょう。
教育政策に大きな影響を持った組織
彼らが日本の教育に与える影響はかなり大きいものがあります。以前の話ですが、文部省と教育の方針の決定で対立したこともありました。
文部省が教育に関する行政機関なのは周知の事実ですが、国の行政機関と対立ができる、という事自体が大きな力を持っていることの証左です。
しかし、彼らの本質はあくまでも労働組合です。後で詳しく解説しますが、労働組合にすぎない組織が政治に大きな影響力を持っていることが国民から問題視されています。
日教組成立の背景
歴史の長いこの組織ですが、戦後どのようにして設立されたのでしょうか。戦後日本に設置された、GHQの日本に対する行動から始まる歴史の中身を見ていきましょう。
GHQの指令で文部省が「新教育指針」を発表
戦争が終わった後、当時の文部省はアメリカによって日本に置かれたGHQの指示により今後のための新しい政策方針を発表します。
どんな政策方針だったかと言うと、例えば「教職に就く者から極端な軍国主義を持つ人間を追放する」や「宗教を政治的な分野で利用することを禁止する」等が挙げられます。
これは「今後国を戦争に導くような思想を育成してはいけない」という意味合いが強かったのでしょう。
「新教育指針」を受け1947年に日教組発足
そうして文科省に下された指示の中に「教員の組合を結成すること」があり、これを受けて既に存在していた組合を一つに纏めようという動きの元に発足したのが日教組となります。
組織の主な目的は「教育の民主化」や「自由と平和を是とする国家の建設」で等がありました。GHQの設立目的とも一致しています。
日教組発足当初は社会党および共産党支持が主流
発足当時は日本共産党の支持者が多く含まれていましたが、組織の人員が増えると共産党の支持者よりも日本社会党の支持者が多くなるようになりました。
このことが一因となり、今後組織内での意見の対立が増加していきます。
教育におけるランク付けを行わないスタンスだった
日教組は現在も行われているテストなどの児童の競争や、教員の評価等、序列を付けるような事に対して非常に拒否的な姿勢を見せていました。
昭和30年代に起こった「全国統一学力テストに対する反対」や「勤務評定実施の阻止」等が彼らの姿勢を表す代表的な行動となります。
日教組から共産党系分裂「全日本教職員組合」発足へ
元々、教師のストの方法について組織の内部で対立が起こっていたのですが、その後分立している組合そのものを再編し、統一するような動きがあり、ここで共産党系と社会党系が対立します。
その後、内部対立が泥沼化し、1989年の定期大会において、反主流派だった共産党系が分裂し、新たに「全教」が発足します。全教については後述で解説いたします。
日教組はなぜ「左翼」だといわれるのか?
歴史について見ていきましたが、「左翼」とは言ってしまえば「社会を革新しようとする政治団体」です。この組織はよく左翼である、という評価を目にしますがどうして彼らは左翼と言われるのかご存知でしょうか。
日教組が民主党の支持母体であるため
現在は維新の党を吸収し、民進党と名前を変えてはいますが、以前の民主党の支持者の中心にいたのが彼らでした。
政治に対しての影響力が高い、という説明はしましたが、民主党が政権を握っていた時代には支持と主体の立場が逆転しているのではないか、というほどでした。
先程も述べましたがこのことで今でも国民から「政党を操っているのではないか」と言われています。
日教組と部落解放同盟との癒着
日本の歴史の中には、同じ日本人を「穢多・非人」と呼んで部落差別をしていたという事実があり、現代の社会の授業で多くの人がこのことを知るでしょう。
部落差別の解消を目的として動いている団体が「部落解放同盟」ですが、部落差別がほぼ解消された現在、恫喝や脅迫といった行動を地方自治体に行い、補助金を着服して彼らの後ろ盾になっているのです。
左翼メディアとの強い結びつきの影響
彼らと同じような主張をするマスメディアとして代表的なのが朝日新聞です。同じ左翼派の主張が中心の記事を書くこの新聞は「日本を蝕む」等の評価を受けています。
国際的に見ると支局や通信社とのつながりによって「国内では最も権威がある」として評価されていますが、オックスフォードのデジタルレポートでは「日本で一番信頼できない」という評価もあります。
国民からも組織の政治における姿勢の見直しを求める声が上がっており、これからの動きが注目されています。
「ミスター日教組」槙枝元文の存在
組織を代表する人間として名前が挙がるのが元日教組委員長の槙枝元文氏です。槙枝氏は北朝鮮と非常に強い繋がりを持ち、「親善勲章第1級」を北朝鮮から授与されたこともあります。
その影響か組織自体も北朝鮮との癒着がしばしば指摘されていて、食糧支援という名目で資金提供を行ったり、三重県の教育組合から朝鮮学校への補助金の要求があったりしています。
政治活動の繋がりで、同様の左翼活動家に関する記事を紹介させていただきます。
左翼に対しての右翼とは
左翼団体としての日教組について解説しましたが、では左翼に対して同じく政治分野で使われる「右翼」とはどのような意味があるのでしょうか。また、組織との関係についても説明します。
「右翼」の意味
「社会を革新しようとする団体」が左翼ならば、右翼は「特権階級の維持を目的とする層」や「伝統的な社会格差や価値観を保とうとする団体」を指します。
「革新」が左翼の標語とするならば右翼の標語は「保守」に当たります。過激派として有名なのは海外の思想ですがナチズムやファシズムがこれに相当します。
日教組に対しての右翼のスタンス
日教組は右翼団体からはよく敵対視されています。後述しますがこの組織は国家の斉唱に反対だったり、国旗の掲示に否定的だったりと現在の日本の教育に反対している部分があります。
これが日本の伝統を守ろうとする右翼の理念と反発しているため、目の敵にされていると考えられます。
物議を醸した日教組の活動【教育編】
ここまで日教組の歴史と左翼団体との関係を見てきました。それではここから、世間から問題視されてきた活動を具体的に見ていきたいと思います。まずは教育分野に関連する活動を解説します。
日教組の「君が代」問題
日本の国歌である「君が代」。学校の入学式や卒業式等で歌うことは恒例行事ですが、日教組はこの国歌の斉唱が「良心や思想の自由に反する」として反対運動を続けています。
また、日本の国旗を掲げることに関しても同様の理由から否定的です。「国旗に起立を強制するのはおかしい」と日教組のトップが発言したことが問題になったこともあります。
ちなみに、日教組は君が代に代わる新たな国歌として「緑の山河」を推しています。
日教組が教育基本法改定を反対
2006年に安倍内閣が教育法の改定案を国会にて提出するとこれに猛反発。署名運動やデモだけでなく、国会議事堂前での座り込みも行いました。