本州、四国、九州に分布しており、見た目の特徴は黒茶色の体に縦1本のラインです。特に雄では灰白色のラインが入っています。
年中見られる蜘蛛であり、他のコモリグモに比べると少し体のサイズが大きく、10~15mm程です。
家の中に現れることがありますが、毒も弱く人に対して影響の出るレベルではなく、臆病なため自ら噛みついてくることはありません。
コモリグモの種類③キクヅキコモリグモ
北海道、本州、四国、九州、南西諸島で月頃によく見られる小型の蜘蛛です。キクヅキコモリグモの体長は6~12mmです。
特に水田や湿地といった、水辺に生息しており、田んぼの害虫を好んで捕食する益虫としてもキクヅキコモリグモは知られています。
体全体が明るい茶色をしており、腹の部分には特徴的な模様があるため、見た目でキクヅキコモリグモと見分ける事も簡単であるとされています。
コモリグモの種類④ヤマハリゲコモリグモ
5~7mm比較的小柄なコモリグモの仲間であり、北海道、本州、四国、九州地方で5~9月頃に見られる蜘蛛です。山や丘とった高い土地に住んでいます。
淡い褐色の体に縦に入った淡いラインや、腹にあるトゲトゲした黒い模様も特徴とされています。
コモリグモを退治するとどうなる?
コモリグモを家の中で発見し、ハエタタキやスリッパなどで退治しようと叩いてしまうという事があるかもしれません。
しかし、これは決しておすすめ出来ないのです。その理由をこちらでご紹介させていただきます。
子供が大量に湧き出すということがある
大抵の方は身の毛もよだつ体験をするでしょう。コモリグモはその卵や子供を腹に抱えて生活をしています。
コモリグモだけに関わらず卵胎生の生き物が身の危険を感じた時には、子供が母の体を離れて散開する事があるのです。
クモは益虫なので退治しなくてもいい
蜘蛛の多く、特に私達の住んでいる家に現れるコモリグモを含む蜘蛛たちは益虫と言われています。
彼らが家に現れる理由は、お家に湧いている害虫を食べるためであり、人間には危害を加えません。
そのため見かけた際には驚きのあまり退治をよぎるかもしれませんが、そっと居なくなるのを待ちましょう。
コモリグモの子供の数は?
常識の中で蜘蛛の産む子供の数がとても多いことは知っている方も多くいらっしゃいますが、その数を実際に考えた事があるでしょうか。
特にコモリグモの場合は大きな卵の集合体である卵嚢や、沢山の子供を腹に抱えて母蜘蛛が行動するため、そこに存在する子供の数が気になるところです。
数百から数千匹の子供
蜘蛛の種類によっても差はありますが、少なくても数百匹以上は一度に産卵するといわれています。つまり、コモリグモの腹にはそれだけの卵や子供がいるのです。
これを知っただけでも母蜘蛛を見つけても決して触ったり、ましてや退治などは願い下げなのではないでしょうか。数百匹の子供が一目散に散らばる姿は容易に想像できます。
コモリグモのドラマチックな生態が明らかに!
多くの蜘蛛の仲間はメスがオスの求愛行動を見て、好みの相手を選ぶとされています。しかし、コモリグモの研究の中で、コモリグモは特徴的な行動を見せた事が報告されました。
繁殖時期に入ってもやる気のないオスは存在するものです。そういったオスが目の前に現れると、メスの方からフェロモンを普段よりも多く振りまき、オスをやる気にさせるのです。
これはオスをメスが選ぶ事の多い蜘蛛の界隈ではとても珍しい行動であり、研究者たちは更なる解明をと、火をともしているのです。
コモリグモを飼育してみよう!
ウヅキコモリグモやキクヅキコモリグモなど、日本でも見られるコモリグモが存在しており、野生の個体を捕まえて飼育する事も可能です。
ふと出会ったコモリグモ達を飼育するためには何が必要で、どういった飼育方法なのかをこちらでご紹介させていただきたいと思います。
コモリグモの飼育に必要なもの
ウヅキコモリグモやキクヅキコモリグモといった種類では比較的、体のサイズが小さいため、小さいガラスケースでも飼育ができます。
しかしガラスの上を歩くことは苦手としているため、敷材が必要です。好みのものを使用して良いですが、定期的に手入れをしなければいけないため、スポンジなどがお手入れもしやすいでしょう。
お世話の方法
定期的にケースを掃除してあげることも大切ですが、何よりも難関は、コモリグモ達は生餌しか食べないため、ペットショップで購入したり、自身で小さな虫を捕まえる必要があることでしょう。
ケースの中に生餌を入れてあげれば自身でハンティングを楽しむため、観察の楽しみとしている方もいらっしゃいます。
キクヅキコモリグモやウヅキコモリグモを見かけた際にはガラスケース片手に飼育を考えてみてはいかがでしょうか。
コモリグモの生態の研究に期待しよう!
コモリグモに関しては近年やっと研究が進みだしていますが、現状まだまだわからないことだらけです。
ネットで検索してみても、情報が落ちておらず、お家で見かけて困る事があるかもしれません。
しかしコモリグモの多くは私達に無害です。コモリグモの研究が日々行われているため、今後の進展に期待しましょう。
ゴライアスバードイーターに関する記事はこちら
イエグモに関する記事はこちら