ムカサリ絵馬とは?目的やタブー、生きている人を書くと死ぬ都市伝説の真相も

それを経験することなく、若くして亡くなったことにより、未練を残すこともあると思いますが、死後の幸せを願って未練なく成仏してほしいという思いから、絵馬の奉納を行うのです。

ムカサリ絵馬の目的②結婚して初めて祖先として認められるため

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今でも残るムカサリ絵馬。近年では先述したような目的の方が意味合い的に大半を占めますが、しかし太古に実施されたムカサリ絵馬ではより狭義の意向も込められていたのだそうです。

昔は結婚は、祖先として認められる大切な行いだったのです。結婚して始めて祖先として認められるために、婚礼前に亡くなるということは祖先に認められずに死を遂げることと同義だったのです。

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さらに言えば、特に長男が亡くなった場合は、家を継ぐという本来あるべき形が失われることになります。これを無理やり修正するためにも、儀式を行う意味があったといされています。

本来であれば、家を継ぐ未来があった場合、あるいは長男に限らずとも若くして亡くなったら祖先として認められないといった本来あるはずない未来を避けるための目的もあったということです。

ムカサリ絵馬の目的③オナカマに指示されたから

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目的として、シャーマンのオナカマと呼ばれる人物に指示を受けるからという理由もあるようです。実はこの理由や目的は大昔では大半を占めていたといわれています。

シャーマンとは霊的な存在と更新できる人たちのことを表し、中でもオナカマといわれる人物がこのムカサリ絵馬を取り仕切って行ってくれるようなのです。

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このオナカマが一連の風習に係り、依頼後に口寄せなどを行って故人を弔ってくれるのです。具体的なオナカマによって行われる内容については後述しますが、こういった風習や目的もあったとされます。

ムカサリ絵馬に関するタブーとは?

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供養として伝統的に行われる内容ですが、とはいえタブーとされることもあります。昔からあるものだからこそ大切な伝統なのです。タブーの内容を見ていきましょう。

実在の人物を描くとあの世に連れていかれると言われている

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古くから行われている伝統はいろいろと尾ひれや都市伝説がつくものです。このムカサリ絵馬についても決して他人事ではありません。

婚礼を描く内容ですが、内容に描く相手は架空の人物を描かなければならないというタブーがあります。このタブーは実在の人物を描くとその人もあの世へ連れていかれるといわれているのです。

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タブーを犯せば、もちろん実在している人を巻き込みませんし、一種の呪いとなってしまう兼ねないので、決してこのタブーは犯してはいけないでしょう。

現在でも残る伝統ですので、万が一遺族が想い人を知っており、その人物を描いてしまったらその人もあの世へ連れていってしまうことにもつながります。タブーということを覚えておく必要があるでしょう。

実際に生きている人の写真を使い亡くなってしまったという噂もある

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過去には実在する人の写真をムカサリ絵馬に使用して、その使用された写真の相手が後日亡くなったという噂もあるそうです。この噂は一人のデザイン会社に勤める男性社員がネットで供述しています。

彼はある時遺族から亡くなった息子の架空の結婚写真を作ってほしいと依頼を受けたそうです。両親からは、未婚のまま若くして亡くなった息子がかわいそうで、嘘でも結婚の写真を残したいというもの。

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その時依頼された本人は、ムサカリの存在すら知らなかったそうです。しかしその後先輩社員に相談したところ事実が発覚。会社としては引き受けられないが、個人的に引き受けることとなります。

そうして、彼と両親との間で写真の作成が進められていき、新婦の写真を作成しかけた時に、両親からある女性の写真を渡されたそうです。もちろんこの時はタブーについて知っていたので、問いただしたと言います。

しかし、両親いわくこの女性も亡くなっているとのことで、何も問題はないとのこと。謝礼ももらい写真を作りそうして両親は地元に帰っていったそうです。

しかし、その2週間後問題は起こります。なんと新聞にその写真に使用した女性が事故で亡くなったという記事が載ったのです。タブーを犯していたということです。

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新聞には写真こそ乗っていませんでしたが、写真に記入した名前の女性が、今回の依頼主である両親の息子さんの遺体を搬送中、病院の前で救急車にはねられたという内容だったそうです。

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