「伊豆極楽苑」で死後の世界を体感?地獄を模したテーマパークの魅力

厳しい裁判が終わりを告げても、まだすべてが終わりではありません。しばらくは猶予期間があるのです。もちろんその間も審査が行われ、これにより転生先が事細かに決められていきます。

まず裁判後の7日間で変成王によって転生先の詳細設定を行います。その後、泰山王によって最終的な審査が行われます。ここでは転生先での性別や寿命などの詳細決定です。

これを経てついに判決の決定とその後の行き先を決定するのです。ここまでのトータル日数が四十九日となります。葬儀後の四十九日の意味が分かり、今後の供養に生きる知識を手に入れられたことでしょう。

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伊豆極楽苑の内部を徹底紹介④六道

裁判の展示物を経て次なる展示に足を運ぶと、見えてくるのは六道を説明したコーナーです。六道とは、裁判後に送られる六つの世界のこと。この世界を見ると罪を犯すことがいかに後に自分に返ってくるかがわかるものです。

伊豆極楽苑の六道①人間に生まれ変わる「人間界」

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まず最初の紹介する世界が人間界です。要は今現在、人が住んでいる世界になります。伊豆極楽苑では画で展示してありますが、なかなかつらい現実的な現代を描いています。とはいえ転生が許された世界になります。

今我々が生きているということは、前世から死んだ後の裁判で転生を許された人物だったということ。人間界に行く許しを得られる人物だったということなので、誇ってもいいのではないでしょうか。

伊豆極楽苑の六道②極楽である「天上界」

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2つ目の世界が天上界。いわゆる極楽のことを指しています。死後の世界でも唯一の人の姿のまま楽しい時間を謳歌できる舞台となります。理想郷といっても過言ではないでしょう。

ちなみに、こちらの世界にいった人間も転生ができません。死後の世界で、ずっと幸せな時間を過ごせることと考えれば、転生よりも素直にうれしいかもしれません。

伊豆極楽苑の六道③動物に生まれ変わる「畜生界」

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動物に生まれ変わり生きていくといわれる畜生界。こちらは判決時に多少なりとも罪があるといわれ判断されたものが息つく先になるそうです。展示でも動物に変わり果てた姿が描かれているそうです。人としての転生は不可能です。

伊豆極楽苑の六道④飢えなどに苦しむ「餓鬼界」

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飢えに苦しむ餓鬼界です。こちらはジオラマの展示があり、上に苦しむ骨と皮だけになったみじめな人間の末路ともいえる姿が見えることができます。この世界では、食べ物は糞尿しかないそうです。

食べられるものと言えば、手に取った瞬間に非になってしまうという地獄の仕掛けが施してあり、一生飢えに苦しむようにできているそうです。ここに息つく人間は、生前わがままや貪欲な人間、嫉妬に狂った人間だといわれます。

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もちろん地獄の方が何百倍も苦しい世界のようですが、こちらの世界では一生飢えと渇きに苦しみ、何があっても満たされることのない状態が一生続くのだそうです。

伊豆極楽苑の六道⑤戦いばかり「阿修羅界」

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5つ目が阿修羅界と呼ばれる常に戦わざるを得ない世界です。周りの物はすべて的であり、自分以外信用できるものなど無い世界であるが故に、常時他人と戦って過ごさなければならないそうです。安まる時間などありません。

伊豆極楽苑の六道⑥その名の通り「地獄界」

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最後の世界が地獄回です。こちらは後述する八大地獄とさらに区分けされる世界のことを言います。いわゆる重大な罪人が行きつく先であり、より大きな苦しみを味わうところになります。

以上を持って死後の世界で生きていくことのできる六道になります。伊豆極楽苑ではこうした人間が息つく果ての世界をのぞくことができるようになっています。

伊豆極楽苑の内部を徹底紹介⑤地獄界「八大地獄」

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罪びとが息つく先である地獄回。その中はさらに細かく分けられ八大地獄といわれるものがあるそうです。伊豆極楽苑にて解説されている八つの地獄をその苦しみの内容と共にお届けしていきましょう。

伊豆極楽苑の八大地獄①等活地獄

一つ目の地獄がこちらの等活地獄といわれる場所。ここから刺激の増す展示物となるので、観覧には気を引き締める必要があるかもしれません。こちらの地には争いを好む者や、実際に生き物を殺めたものが行きつきます。

そうしてたどり着いた者たちは、お互いに戦うように憎しみをまず植え付けられ、その後死んでも死んでも終わらない戦いの日々が始まるそうです。死んでもすぐに蘇生されるので、終わりのない戦が始まります。

ちなみに、戦いを行わなくても苦しみは続きます。戦いを避ける者は、何度も鬼のてにより殺されすかさず蘇生され、また鬼によって殺されます。これを1兆3200億点という長い年月の間繰り返すのだそうです。

伊豆極楽苑の八大地獄②黒縄地獄

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二つ目の地獄が黒縄地獄といわれる場所です。こちらは折衝や盗みを働いた罪びとが行きつく先といわれています。拷問もさらに苦しいもので、まず極熱の黒い縄で体中に升目の後を焼き付けられるそうです。

そして、最後にそのまま焼き着られるというもの。もちろん、それを何度も何度も繰り返します。焼かれては切り刻まれ続けるその苦しみは、等活地獄よりも8倍もの長期間に及びます。

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また、この黒縄極以降は、先ほどの等活地獄を基準として、一つずつ苦しみの段階が増していき、一つ目の地獄よりも10倍の苦しみの内容だといわれるほどのひどいものなのだそうです。伊豆極楽苑にある中でも衝撃度の高い展示となります。

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