テナガエビの生態・特徴
テナガエビの種類と特徴
日本でテナガエビと呼ばれているのは、Macrobrachium nipponense という種類で、日本にはこの他に2種のテナガエビが見られます。川では、テナガエビは下流付近、ミナミテナガエビは中流付近、ヒラテテナガエビは上流付近に分かれます。サイズは、どれも10センチほどです。
特徴的なのは、体長と同じほどの長さのある鋏(手?)。専門的にいうと、「第二歩脚部分」というそうですが、これが長く発達しているのが最大の特徴です。ザリガニやカニも大きな鋏がありますが、これはテナガエビとは違い、第一歩脚が発達したものです。
テナガエビの成長
テナガエビは5月から9月にかけて繁殖し、メスは産んだ卵を腹部に抱えてふ化させます。この時期に釣りあげたメスが卵を抱えていると、後々の楽しみのため獲らずに放してやる釣り人が多いです。
淡水で生まれた子供(幼生はゾエア)は、汽水域まで流れて下り植物プランクトン等を食べて成長し、1ヶ月くらいたつと体長5mmほどの稚エビになります。そして川底を歩いていき淡水域に住みます。
テナガエビの生息地・分布
テナガエビはどこにいるの?
テナガエビは日本中にいますが、残念ながら北海道にはいないようです。生息場所は川の中流から河口、海抜の低いところにある湖や沼などで、淡水域と汽水域と比べると汽水域のほうが数が多いです。
ちなみに屋久島までいくと、大型のテナガエビに出会うこともできます。コンジンテナガエビです。コンジンテナガエビの分布域は、西太平洋とインド洋に注ぐ河川。体長15cmに達し、成長したオスは鋏まで入れると30センチもあります。
テナガエビが潜むポイント
テナガエビは夜行性なので、昼間はテトラなど消波ブロックの隙間の奥のほうに潜んでいます。消波ブロック以外にも、ゴロタや流木、堤防の影など障害物で身を隠せるようなところなら、どこでもポイントと思っていいです。
満潮になると、川底の様子がわからないので、初めてのつリ場所に行くときは、干潮時に着くようにして川底を観察しておくといいでしょう。あるいは予め下見をして、改めて出向くというのももちろん正解です。
テナガエビの旬・釣れる時間帯
釣れる時期と時間帯
テナガエビ釣りのシーズンは、繁殖期に比例し5月から9月、その時期は食欲旺盛になるからです。子供の夏休み期間と重なるので親子で楽しむことができますね。ただしピークは梅雨の時期という人が多いです。
夜行性のテナガエビは夜になると活発になりますから、懐中電灯で照らしながら網ですくうこともできます。でも昼間はテトラポッドや岩・石などの障害物の陰に潜んでいるので、テナガエビのいそうな深さのあるポイントを探すのがコツです。
テナガエビは生きたまま持ち帰ろう!
活かしバケツや活かしクーラーが必須
釣ったテナガエビをすぐに逃がしてやるつもりなら、ピンセットだけあればいいですが、それではもったいないですよね。持ち帰って食べるか飼育するつもなら、生かしたまま持ち帰るために揃えたい道具があります。それは、活かしバケットか活かしクーラー、エアーポンプです。
TAKAMIYA(タカミヤ) クーラーボックス
活かしクーラーボックスは、テナガエビを生かしておくために必要です。エアポンプポケット付きで、フタにはエアポンプのホースを入れるエアチューブ栓がついています。なければ活かしバケツでもいいですが、夏は暑さに当たって死んでしまいますから、クーラーのほうがベターです。
エアーポンプは、1000円未満で買える乾電池式のもので十分です。電池が切れていないことを確認してからお出かけください。ピンセットは、針を外すときに、エビを傷めないようにするために必要です。
テナガエビのタックル
テナガエビ釣りにはズームロッドが最適
竿は延べ竿がおすすめです。持ち運びに便利で、近いスポットも遠いスポットも、自由に選べるので使いやすいです。長さは、使いやすいもので選べばいいと思いますが、短めの竿と長めの竿を、いくつか携行する人もいますから、一長一短なのでしょうね。
振出万能小継 210(basic-033343)
仕舞寸法は持ち運びに便利な40センチほどで、最長で2メートルまで伸びるタイプです。タナゴ、モロコ、テナガエビなど淡水の小物釣りの専用竿として売られています。テナガエビのほか、タナゴ釣りにも使いやすい竿です。
PURO TRUST GR楽釣 タナゴ 万能
管理釣り場でのエサ釣りに最適な軽量多段のべ竿 。河川や堤防、渓流釣り、湖畔での釣りと、小物釣りには万能に使えそうな竿です。仕舞寸法が32センチでソフトケースが付属品でついてきます。1.2m~3.0mまであります。